◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2012/12/29(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今年最後の1週間となった今週の日本市場は、まさにラストスパートといったよ
うな強い展開だった。」

M「ああ。今週は4営業日しかなかったが、4連騰し、日経平均は450円程度も上昇し
た。先週末には1万円割れで引けていたんだもんな。」

T「もはや1万円割れの水準なんて、遠いところのようだ。思い返せば11月半ばの衆
院解散前には日経平均8000円台だった。」

M「8000円台なんて今の1万円台を考えると、随分と昔のように思えるほど、上げて
きた。」

T「ただ今年4月の頭に1万円台だった日経平均が、5月半ばには8500円付近まで下落
したことを考えれば、1ヶ月半もあれば、このくらいは動くこともあると言うことだ
な。」

M「そうだな。ある意味、日経平均が3/27に年初来高値付けてから、そこに戻すま
で9ヶ月もかかったと言うことだ。そう考えれば、決して短期間で戻してきたとは言
い難い。」

T「確かに・・・。ある程度下落した相場が元に戻すには、やはり下値をしっかり
と固め、それなりに期間が必要だと言えるのかもな。」

M「ただ実際には結局もっと早く日銀もデフレ脱却への意欲を示していれば、こん
なに長く低迷しなかったとも言えるんだが・・・。」

T「そうさせなかった政府にも問題あるだろうし、結局政策でこれほど大きく変わ
るということか・・・。」

M「だろうな。政策に売り無しと言うくらいだ。如何に株価には政策が重要かが証
明されたようなモンだ。」

T「もちろん政策だけで上げ続けていけるわけでもないだろうけど、やはり低迷し
ている状況では政策による手助けは必要だと言うことだろう。」

M「ああ。今年2月のバレンタイン緩和でも1ヶ月半程度は強い展開が続いたが、そ
れで止まってしまった。今回も既に1ヶ月半強い展開続けており、更に続いていける
かは、やはり市場の期待を裏切らないと言うことが大切だ。」

T「アベノミクス期待でここまで日本株は上げてきたが、アベノミクスが果たして
本当に実行できるのかが重要となる。もしかして出来ないのでは市場に思われれば
、必然的に相場は上値追えなくなる。」

M「ただ安倍首相は依然としてトーンダウンしていないし、引き続き積極姿勢を示
し続けている。それに日銀もそれに答えるかのような姿勢を今月の会合で示してい
る。それだけに、目先的にすぐに期待が剥落するような要因は見当たらない。」

T「来月には早々に経済対策を盛り込んだ補正予算を打ち出す予定だし、まだ暫く
アベノミクスへの期待が続く可能性はあるかもな。」

M「問題は日銀だな。日銀が本当に政府の意向に沿った政策をとれるのかどうか・
・。来月の会合が試金石になりそうだ。」

T「ただ、ここに来て海外に懸念要因が強まっている。言うまでもなく米国の財政
の崖問題だ。」

M「昨晩の米国市場は派手に続落となっており、もはや米国株は財政の崖が回避出
来ない事を織り込みに来ている様子だ。」

T「今週、日本市場は毎日上昇したが、米国市場は毎日下落し、昨日で5日続落だ。
まさに相対的な動きになっている。幸い日本市場には悪影響も今のところ見られて
いないが、本当に財政の崖が回避出来ないとなれば、無視出来る問題じゃないだろ
う。」

M「そうだな。まあ今の急ピッチな上昇で過熱しきっている相場を冷やす、良い悪

材料になるとの見方もあるようだが・・・。」

T「ただ財政の崖回避出来ないと、米経済への悪影響がかなり大きく、それは日本
経済にも当然悪影響となる。」

M「ああ。それだけに決して良い悪材料は言い難く、出来れば避けて欲しい問題だ
。ただ誰も財政の崖を望んでいるわけでもないからな。もちろん大統領も与野党
員達も・・・。」

T「そうだな。出来れば年明け日本市場が再開するまでに、財政の崖回避が決まっ
ていることを願いたい。」

M「それが決まっていなくても、ある程度の目処が立っていればまだ良いが・・・
。」

T「とりあえず昨晩の米国市場派手に下落したが、シカゴ日経先物など見ると波乱
状態にはなっていない。米国株は週明け31日もあるし、年明け2、3日もあるからな
。とにかく良い形で4日の大発会を迎えたいモンだ。」

M「そうだな。懸念ばかり考えても仕方ない。せっかく良い終わり方をしたんだ。
来年も強気相場継続という展開を期待したいモンだな。」

T「ああ。来年は投資家達にとって良い1年になるよう願いたいモンだ。」

M「そうだな。期待しよう。」