◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2013/06/22(土)発行

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週は日本市場は反発した。日経平均TOPIXも5週ぶりの上昇となった。」

M「ようやく下げ止まってきた様子だな。ただ今週もきわどい状況だった。」

T「ああ。昨日大きく上昇したことで、結果的には週間ベースで大きく上げたもの
の、昨日は先週末の終値付近まで下落する場面もあったからな。」

M「そうだな。ただSQ値が下値抵抗ラインとして意識されたのか、その水準では下
げ渋りを見せていた。」

T「SQ値割り込むと、一転して弱い展開だったという恐れもあった。ただある意味
、昨日の動きから安心感広がった面もあるだろう。」

M「ああ。昨日の動きから13000円割れはやっぱり買いで良さそうだと思う投資家も
増えるだろうからな。来週から押し目買い意欲が更に強まるという期待ありそうだ
。」

T「しかし今週も荒い動きだった。メジャーSQ通過したことで、先週よりは買い意
欲も出たとはいえ、米FOMCが波乱要因となってしまったからな。」

M「バーナンキFRB議長が記者会見で、出口論に関し今まで以上に突っ込んだ発言を
したことが波乱を呼んだ。具体的な量的緩和縮小開始の時期や、終了時期の見通し
に言及した。」

T「前日まで、一部報道やエコノミストの予想などから結構楽観論も広がっていた
だけに、市場のショックが大きかった面もあるだろう。」

M「そうだな。米国市場は今週FOMC前日まで連日大きく上昇していたからな。ダウ
は月、火で250ドル近くも上昇していた。」

T「事前にFOMCへのハードルが高くなっていたとも言えそうだ。それだけにFOMC
には反動的に売られてしまった面も強い。」

M「ああ。FOMC当日にはダウは200ドル超の下落となり、翌日にも売りが続いてダウ
は350ドル超の下落となった。」

T「でも昨晩は何とか下げ渋った。ただ戻りは鈍い。ダウとS&P500指数は反発した
ものの、マイナスとなる場面も見られていたし、上昇幅も派手に下落した直後の割
には大した事無い。ナスダック指数なんてマイナス引けだ。」

M「そうだな。日本市場が派手に反発したことで、米国市場でも落ち着き取り戻し
ても良さそうなモノだが、やはり震源地ということもあって、そう簡単には落ち着
かなかったようだ。」

T「まあ、米国株は日本ほど今月下げていないと言うこともありそうだけどな。」

M「確かにそれもあるだろう。FOMC前にはダウは高値射程圏という水準まで戻して
いたしな。あとは昨晩はオプションなどの算出日であるクアドルプルウィッチング
だったということも影響していると思われる。」

T「日本でいうメジャーSQみたいなモンだな。」

M「ああ。株式先物株価指数オプション、個別株オプション、ストックオプショ
ンと4つの精算値が算出される日だ。米国の場合は、日本のメジャーSQのように朝の
寄り付きで全ての精算値が決まると言うわけでもないことから、日中不安定な動き
になりやすい。当然手控える投資家も多い。」

T「なるほど。つまり、その日は一日中、精算値に絡んだ思惑的な取引が多くなる
と言うわけだな。当然、仕掛け的な動きも入りやすい。」

M「ああ。昨日の米国市場も終日、不安定な展開だったと言えるだろう。方向感掴
みにくい動きで、やはりそれらの精算値に絡んだ売買も多かったといえる。」

T「それだけに昨晩の米株は戻りも鈍かったという面もあるかもな。」

M「当然あると思うぞ。それだけに来週は算出日も通過した事で、押し目買いに動
く向きが米国市場では増えてくる期待もある。」

T「昨晩の米株は戻り鈍く先行き懸念もまだまだ燻っている状況だが、週明けから
見直し買い強まれば、日本株にも追い風になる。」

M「ああ。今週は為替が大きく円安方向へと戻してきたことが日本株の支えになっ
ており、それに米株の落ち着きさえ確認出来れば、更に日本株への見直し買いも強
まる期待はあるだろう。」

T「日経平均ボラティリティ・インデックスも今週はだいぶ低下してきた。まだま
だ高水準ながら、低下基調にある。更に低下してくれば、手控えていた中長期資金
の買いも増えてくるだろうからな。」

M「そうだな。ただ今後は戻していくとしても、以前のようにガンガン上値を買い
向かう動きにはなりにくいだろう。これだけ派手に下げたんだ。当然シコリもある
だろうし、投機筋だって米量的緩和縮小懸念強まった以上、積極的に上値を買い上
がるような向きは乏しくなる。」

T「だろうな。下げれば買うが上値は買いにくいという展開だろうな。」

M「ああ。ようは揉み合い相場だ。それで日柄調整をして行くという感じだろう。
値幅調整はもう十分だろうから、あとは時間をかけて下値を固め、シコリをほぐす
。それはつまり再度の上昇相場への準備期間と言うことだ。」

T「出来ればもっと上の水準で揉み合い相場となって欲しいけどな。」

M「とりあえず来週、どの水準まで戻せるのか注目だな。」

T「ああ。日経平均で言えば現状75日移動平均線が上値抵抗として機能しているだ
けに、せめてそれを下値抵抗線として機能する動きになって欲しいモンだ。」

M「そうだな。期待したいモンだ。」