◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/12/20(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は2週間ぶりに日経平均上昇となった。」

M「ああ。結果的には上昇して今週を終えたが、日経平均1000円近くの値幅で行っ
て来いの展開になっているからな。反乱と言える1週間だったと言えるだろう。」

T「そうだな。先週末には日経平均TOPIXも25日線割り込んでいたものの、昨日そ
れを上抜いてきており、結果的には良い調整だったと言えるのかも知れない。」

M「ただこんな動き、振り回されるよな。あれだけ急速に下げたと思えば、あっと
いう間に戻してしまった。」

T「ああ。今週は原油安が止まらず、それがロシア通貨のルーブル安に繋がり、
ロシア株の暴落に繋がった。それがタイなど他の新興国へも波及しかけたが、何と
か落ち着いた格好だ。」

M「そうだな。一気にリスクオフムードになってきたところで、イエレンFRB議長が
食い止めた格好になったと言えるかもな。」

T「ああ。米国では今週年内最後のFOMCが行われたが、警戒されたように声明文は
修正された。ただ上手い具合に修正したことで市場に安心感を与えたと言える。」

M「早期利上げ懸念に繋がらぬよう、文言を上手く修正し、かつ利上げへの布石を
打った格好だ。」

T「そうだな。現在の実質ゼロ金利政策をまだまだ続けるという今までの文言は残
しつつ、利上げ準備には入ったことを示す文言を加えた。」

M「ある意味、上手く誤魔化したなという印象だが、それで市場を丸め込んだのは
さすがだと言える。」

T「だよな。しかし、それだけでここまで市場ムードが一転するとは・・・。」

M「そもそも原油安に端を発したロシア危機など過剰反応だったんだろう。時期的
にクリスマス休暇前とあって、手仕舞い売りも出やすかったという事もあったと言
える。」

T「タイミング悪く、需給悪化に繋がり過剰反応して大きく相場が荒れたと言うこ
となのかもな。」

M「恐らくな。ロシアにしても外貨準備高見る限り、過去に起きたロシア通貨危機
などと言う状況には当面陥らない。阻止する術は余裕であるんだ。」

T「そんなことは、市場では周知の事実だったにも関わらず、これだけ市場が大き
く反応した。それはやっぱりタイミングが悪かったと言えるのかもな。」

M「もちろん、この問題が解決したわけでもなく、長期化していくようだと、懸念
はされる。ただ現状で、これほど懸念する問題ではないと言うことだ。」

T「だよな。まあ日本株も米国株も今月上旬まで随分と強い展開続けていたからな
。ある意味、ガス抜きが必要な状況だったのかも知れない。」

M「為替も同様だ。ドル円は急速に円安へと進行しており、明らかにスピード違反
だった。それが今回の問題で是正されたと言うことだろう。」

T「そうだな。いずれにしろガス抜きできたのは確かだろう。半値戻しは全戻しと
いうこともあり、日本株も米国株も高値まで戻すのは既に時間の問題だとの見方も
多い。」

M「ああ。全戻しすれば倍返しってこともあるからな。今回下げた分、まるまる高
値から上乗せされてくる期待もあるかもな。」

T「そうなりゃいいが、今年も残すところ僅かだ。取りあえず年内中に高値まで戻
せるかが注目だな。」

M「そうだな。今週の大きな下落で、今年は掉尾の一振はないとの見方も多かった
。年内の高値は既に付けてしまったと諦めムードも強まった。ただあっという間に
戻してきたことで、期待感がよみがえった格好だ。」

T「なんせ、この時期から年末までの勝率は過去を見ても驚くべき勝率だからな。」

M「ああ。海外勢はクリスマス休暇入りすることで、閑散に売り無し状況になりや
すい。また年初からはミューチュアルファンドなどのニューマネーなども入りやす
いことから、それを見込んでの先回り買いも入りやすい時期だ。」

T「需給的に相場は上げやすい時期であり、そう言ったことが年末株高のアノマリ
ーに繋がっていると言えるんだろうな。」

M「そうだな。残すところあと6営業日だ。どうせなら全勝と行きたいモンだな。」

T「ただ年末へ向け強く上げすぎてしまうと今年のような展開になるのもやっかい
だけどな。」

M「そうだな。昨年は年末へかけ一段高となり、年初に高値を付け、その後は調整
入りとなったからな。」

T「ああ。その高値を抜いたのが日経平均は9月だからな。」

M「来年はどういった展開になるのか楽しみだ。」

T「取りあえず年内どういう動きになるのか注目したい。今年も掉尾の一振、是非
とも期待したいモンだ。」

M「ああ。期待しよう。」