◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2015/01/17(土)発行
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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週もまた随分と荒い相場展開だった。」
M「ああ。日経平均は節目の17000円を再び割り込んでいるからな。」
T「ただ今週もいろいろとあったからな。先週末に発表された米雇用統計は悪くは
なかったが、賃金低下が重しとなり、今週発表された12月の米小売売上高が結構シ
ョッキングな数字となった。」
M「ここに来て頼みの米国経済も雲行き怪しくなってくるのではとの見方も一時浮
上した。」
T「それに米企業決算もJPモルガンやシティGなど大手金融機関の決算が良くなく、
インテルも先行き見通しが嫌気された。」
M「アルミ大手のアルコアの決算は良かったんだが、それに続いて好決算ラッシュ
とは行かなかった。」
T「それらに加えて引き続き原油安が重しとなり、今週は更に銅先物など他の商品
相場も波乱的に下落した物が目立っていた。」
M「ああ。そして極め付けがスイスフランショックだ。」
T「15日スイス中銀が突如、3年間続けていた無制限の為替介入政策の終了を発表し
た。」
M「いきなりだもんな。今までは対ユーロでのスイス高を為替介入によって阻止し
続けていた。1ユーロ1.2フランと言う上限を決め、それ以上にスイスフランが高く
なるようなことがないように介入していた。」
T「その上限を突如撤廃すると発表したことで、スイスフランは対ユーロで大暴騰
になった。」
M「為替介入によってマーケットが歪められていただけに、その反動が来た格好だ
。ユーロは対スイスフランで、大暴落となり、1ユーロ1.2フラン台だったものの
一気に0.8フラン台までユーロは暴落した。」
T「恐ろしい動きだ。スイス中銀による為替介入政策を信じてポジション組んでい
た向きが多いだけに、被害を受けた人も多いだろうな。」
M「これだけ短時間で急ピッチに動けばストップロスなんてまともに効かない。逆
にストップロスによって、思わぬ値段でロスカットさせられた向きも多いだろう。」
T「スイスフランは対ユーロ以外の通貨でも全面高となり、逆にユーロは全面安と
なった。ついでに円は対スイスフラン以外で円高へ進行している。」
M「希に見る大混乱的な動きだな。巨額の利益を得た人もいそうだが、その逆で大
怪我した向きもかなり居る。」
T「早くもFX事業者の破綻が伝わってきており、今後破綻する業者も更に出てくる
恐れがある。」
M「そうだろうな。顧客に発生した追い証が多額だと、支払うことが出来ず、業者
が取りあえず肩代わりするしかない。業者によってはそれにより破綻するところも
出てくる恐れがある。」
T「破綻しなくても少なからず損失被る業者は多く、昨日は関連企業の株が軒並み
売られている。」
M「そう言ったFX事業者以外でも、ヘッジファンドなどにも被害が出ている。今後
、破綻するヘッジファンドも出てくるのではとの懸念もある。」
T「でも大手などが破綻しなければ、金融市場に与える影響は軽微だろう。」
M「そうだな。まあ、今後とんでもない損失出したなんて話が出てこなければ良い
けどな。大手ヘッジファンドや金融機関などから・・・。」
T「スイスフランだけに限定的だろう。スイスフランに偏って資金運用している大
手なんて居ないだろうし・・・。」
M「確かに。あと懸念があるとすれば、今回の一件で欧州経済が悪化に繋がるかど
うかだ。低金利のスイスフラン建てで住宅ローンを組んでいる人が欧州には結構多
い。」
T「そのようだな。ポーランドやハンガリーに特に多い。」
M「まあ、それが欧州経済に大きな悪影響を及ぼすとは思えないが、そこから連鎖
的に悪影響が広がってくる恐れはあり楽観視は出来ない。」
T「ただ欧州はECBが量的緩和政策を打ち出す期待があり、それが連鎖的な悪影響を
阻止する事になるだろう。」
M「今回、スイス中銀が突如、政策変更を打ち出した背景には、ECBによる量的緩和
政策があるとの見方が多い。スイス中銀はそれを知っていて、事前に無制限為替介
入政策を止めたと言う見方だ。」
T「まあ、今後ECBが量的緩和政策に踏み切ればユーロの価値が相対的に下がること
になり、それを買い支えるのは非常にリスキーだからな。例え買い支えられたとし
ても、ユーロが対ドルなどで下げ続ければ、スイス中銀が抱える資産が目減りして
いくことになる。」
M「既に結構な含み損が出ているようだし、これ以上は無理だと言うことになった
んだろう。」
T「こりゃ来週22日に行われるECB理事会注目だな。本当に量的緩和政策打ち出すの
か、それとも見送られるのか・・。市場の期待は既に量的緩和政策打ち出すとの見
方が強まっているだけに、見送られると波乱になりそうだ。」
M「それに25日にはギリシャの総選挙もある。大きなイベントが目白押しで、まだ
強気に上値を買い上がる向きは出てきそうもないかもな。」
T「そうだな。ただ日本株は下値での粘りは見せており、買い手はまだまだ多い印
象だ。上値買わずとも下値は買うという向き多いんだろう。」
M「まあ、個人投資家や公的年金資金だろうけど、今週も弱いながらも下げ渋り見
せる場面も何度かあったからな。」
T「昨晩の米国市場はしっかりと上昇し返ってきており、シカゴ日経先物は17000円
台で引けている。それだけに週明けは再び17000円台に乗せてきそうだ。」
M「このような動き続けると、17000円をある程度割り込んだところでは買い向かう
投資家も増えてきそうだな。そうやって下値を固めて、何かきっかけがあれば上値
追いの動きになるのが良いかもな。」
T「そうだな。取りあえず来週、ECBが量的緩和政策を打ち出すのか注目だな。期待
したいモンだ。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週もまた随分と荒い相場展開だった。」
M「ああ。日経平均は節目の17000円を再び割り込んでいるからな。」
T「ただ今週もいろいろとあったからな。先週末に発表された米雇用統計は悪くは
なかったが、賃金低下が重しとなり、今週発表された12月の米小売売上高が結構シ
ョッキングな数字となった。」
M「ここに来て頼みの米国経済も雲行き怪しくなってくるのではとの見方も一時浮
上した。」
T「それに米企業決算もJPモルガンやシティGなど大手金融機関の決算が良くなく、
インテルも先行き見通しが嫌気された。」
M「アルミ大手のアルコアの決算は良かったんだが、それに続いて好決算ラッシュ
とは行かなかった。」
T「それらに加えて引き続き原油安が重しとなり、今週は更に銅先物など他の商品
相場も波乱的に下落した物が目立っていた。」
M「ああ。そして極め付けがスイスフランショックだ。」
T「15日スイス中銀が突如、3年間続けていた無制限の為替介入政策の終了を発表し
た。」
M「いきなりだもんな。今までは対ユーロでのスイス高を為替介入によって阻止し
続けていた。1ユーロ1.2フランと言う上限を決め、それ以上にスイスフランが高く
なるようなことがないように介入していた。」
T「その上限を突如撤廃すると発表したことで、スイスフランは対ユーロで大暴騰
になった。」
M「為替介入によってマーケットが歪められていただけに、その反動が来た格好だ
。ユーロは対スイスフランで、大暴落となり、1ユーロ1.2フラン台だったものの
一気に0.8フラン台までユーロは暴落した。」
T「恐ろしい動きだ。スイス中銀による為替介入政策を信じてポジション組んでい
た向きが多いだけに、被害を受けた人も多いだろうな。」
M「これだけ短時間で急ピッチに動けばストップロスなんてまともに効かない。逆
にストップロスによって、思わぬ値段でロスカットさせられた向きも多いだろう。」
T「スイスフランは対ユーロ以外の通貨でも全面高となり、逆にユーロは全面安と
なった。ついでに円は対スイスフラン以外で円高へ進行している。」
M「希に見る大混乱的な動きだな。巨額の利益を得た人もいそうだが、その逆で大
怪我した向きもかなり居る。」
T「早くもFX事業者の破綻が伝わってきており、今後破綻する業者も更に出てくる
恐れがある。」
M「そうだろうな。顧客に発生した追い証が多額だと、支払うことが出来ず、業者
が取りあえず肩代わりするしかない。業者によってはそれにより破綻するところも
出てくる恐れがある。」
T「破綻しなくても少なからず損失被る業者は多く、昨日は関連企業の株が軒並み
売られている。」
M「そう言ったFX事業者以外でも、ヘッジファンドなどにも被害が出ている。今後
、破綻するヘッジファンドも出てくるのではとの懸念もある。」
T「でも大手などが破綻しなければ、金融市場に与える影響は軽微だろう。」
M「そうだな。まあ、今後とんでもない損失出したなんて話が出てこなければ良い
けどな。大手ヘッジファンドや金融機関などから・・・。」
T「スイスフランだけに限定的だろう。スイスフランに偏って資金運用している大
手なんて居ないだろうし・・・。」
M「確かに。あと懸念があるとすれば、今回の一件で欧州経済が悪化に繋がるかど
うかだ。低金利のスイスフラン建てで住宅ローンを組んでいる人が欧州には結構多
い。」
T「そのようだな。ポーランドやハンガリーに特に多い。」
M「まあ、それが欧州経済に大きな悪影響を及ぼすとは思えないが、そこから連鎖
的に悪影響が広がってくる恐れはあり楽観視は出来ない。」
T「ただ欧州はECBが量的緩和政策を打ち出す期待があり、それが連鎖的な悪影響を
阻止する事になるだろう。」
M「今回、スイス中銀が突如、政策変更を打ち出した背景には、ECBによる量的緩和
政策があるとの見方が多い。スイス中銀はそれを知っていて、事前に無制限為替介
入政策を止めたと言う見方だ。」
T「まあ、今後ECBが量的緩和政策に踏み切ればユーロの価値が相対的に下がること
になり、それを買い支えるのは非常にリスキーだからな。例え買い支えられたとし
ても、ユーロが対ドルなどで下げ続ければ、スイス中銀が抱える資産が目減りして
いくことになる。」
M「既に結構な含み損が出ているようだし、これ以上は無理だと言うことになった
んだろう。」
T「こりゃ来週22日に行われるECB理事会注目だな。本当に量的緩和政策打ち出すの
か、それとも見送られるのか・・。市場の期待は既に量的緩和政策打ち出すとの見
方が強まっているだけに、見送られると波乱になりそうだ。」
M「それに25日にはギリシャの総選挙もある。大きなイベントが目白押しで、まだ
強気に上値を買い上がる向きは出てきそうもないかもな。」
T「そうだな。ただ日本株は下値での粘りは見せており、買い手はまだまだ多い印
象だ。上値買わずとも下値は買うという向き多いんだろう。」
M「まあ、個人投資家や公的年金資金だろうけど、今週も弱いながらも下げ渋り見
せる場面も何度かあったからな。」
T「昨晩の米国市場はしっかりと上昇し返ってきており、シカゴ日経先物は17000円
台で引けている。それだけに週明けは再び17000円台に乗せてきそうだ。」
M「このような動き続けると、17000円をある程度割り込んだところでは買い向かう
投資家も増えてきそうだな。そうやって下値を固めて、何かきっかけがあれば上値
追いの動きになるのが良いかもな。」
T「そうだな。取りあえず来週、ECBが量的緩和政策を打ち出すのか注目だな。期待
したいモンだ。」