◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/04/18(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は揉み合いだったといえるものの、週末に売られてしまい週間ベースでは
日経平均TOPIXも3週ぶりの下落となった。」

M「ああ。先週には日経平均節目の2万円にタッチしたこともあり達成感も出ている
ようだ。底堅さは見られているものの、先週までの相場と今週の相場は明らかに違
いがある。」

T「そうだな。先週まで買われていた銘柄には今週大きく売られるモノも目立って
おり、逆に先週まであまり買われていなかった銘柄が今週買われている。」

M「リターンリバーサル的な動きだな。十分買われてあげてきたモノには利食い
りが出る変わりに、出遅れていた銘柄に見直し買いが入る。まあ買い戻しも含めて
・・。」

T「確かにそんな感じだ。ただ週末にかけて商いも増えてきており、結構な利食い
売りをこなしている感がある。昨日なんて東証1部の売買代金3兆円に迫る勢いだ。」

M「そうだな。ただ商い多いのはメガバンクの大商いが影響しているとも言えるけ
どな。」

T「まあそうだな。週末にかけてメガバンクは逆行高となっており、昨日の三菱UFJ
FGなんて今年一番の大商いだ。」

M「買い戻しとの見方もあるが、それだけで地合悪い中、これほどの強さは見せな
いだろう。」

T「だよな。となれば、やはり緩和期待の買いか・・・。」

M「だろうな。まるで追加緩和がかなりの確率であると言うことを知っているよう
な買い方にも見える。そんな事は知りようが無いんだが・・・。」

T「それほど強い買いが入っていると言うことだろ。」

M「ああ。一部では今月末の日銀会合での追加緩和を予測しているところもあるよ
うだし、ここに来て急速に緩和期待が意識されてきているのは確かだ。」

T「それでも圧倒的に追加緩和はまだ無いとの見方が多い状況だ。」

M「そうだな。恐らく無いだろう。ただ言ってみればそんなことはどうでも良いの
かも知れない。恐らく強引に買い向かっているのは投機筋だろう。ヘッジファンド
などの。」

T「まあ、こんな買い方するのは恐らく投機筋だろうな。」

M「奴らにしてみれば、緩和する事に賭けて銀行株を買い向かっている訳ではない
。そんな賭けなんかしないだろう。問題は追加緩和への思惑が市場にあるかどうか
だ。」

T「つまり思惑があれば、それを理由に買い向かっているということか。」

M「ああ。いわゆる日銀プレーと言われるものだ。過去にも何度か見られているが
、日銀会合へ向け緩和恩恵銘柄である金融株や不動産株を買い上がり、日銀会合で何も無ければ売り崩す。」

T「イベントドリブンということだな。」

M「ああ。日銀会合というイベントをネタに、相場を動かすと言うことだ。だから
実際に追加緩和しようがしまいが、あまり関係ない。」

T「まあ、奴らに必要なのはボラティリティだからな。」

M「黒田日銀が異次元緩和に踏み切ったのが2年前の4月の会合だ。その時には2年程度で物価上昇率2%を目指すことを公言した。それから2年、実際の実質的な物価上昇率は2%にはほど遠い。」

T「ああ。まあ、原油安などの影響もあるだろうけど・・・。」

M「それだけに追加緩和やっても不思議はないタイミングだとは言えるだろう。ま
あ実際はやらんだろうけど。」

T「4月30日の会合では展望リポートも公表されるし、もしかしたら追加緩和するの
ではという思惑は確かに出やすい。」

M「ああ。それをネタにイベントドリブン型のヘッジファンドなどが日銀プレーを
始めた可能性があるというわけだ。」

T「当然、そのような動きが出てくれば追随する投機筋や短期資金は非常に多い。」

M「ただ、ここに来て欧州でギリシャ懸念などが強まっており、水を差された格好
だ。」

T「だよな。幾ら日銀会合での追加緩和への思惑があっても、全体的にリスクオフ
ムードになってしまえば、日銀プレーしても追随してくる向きは乏しくなる。」

M「ああ。逆に機関投資家などの受け皿になってしまう恐れもあるわけだ。それだ
けに迷いどころだろう。」

T「強引に日銀プレーを続けるのか、それとも撤退するのか・・・。」

M「来週のメガバンクの動き注目だな。」

T「昨日の欧米株は大幅安となっている。引き続きギリシャ債務問題への警戒が意
識された他、中国株への暴落懸念が重しとなったようだ。」

M「ああ。ギリシャ債務問題は来週末にユーロ圏財務相会合があり、そこで支援が
認められないと4月末までの支払いが出来なくなる恐れがある。でも依然として合意
に至る気配が見られないことから警戒感が高まっている状況だ。」

T「来週もギリシャ問題で結構揺れそうだな。」

M「中国株は最近強い相場続けており暴騰している格好だ。昨日も上海総合指数は
2%以上の大幅高となっていた。しかし引け後に中国当局空売り規制の緩和を発表した。」

T「ああ。それに現状の中国株高を懸念するような発言もしている。それをうけ中
国株先物は派手に暴落している状況だ。」

M「それだけに週明けの上海市場、おそらく派手に下げることが想定されるため、
警戒されたと言うわけだ。」

T「でも中国株暴騰しているとき、別に欧米株や日本株も連れ高していたわけでも
ないからな。派手に下げるときだけ警戒して売られるというのも解せないけどな。」

M「まあ心理的なモンだろう。過去にも中国株暴落して世界的にリスクオフムード
になったこともあるだけに・・・。いずれにしろ中国株暴落しても影響は一時的だ
ろう。」

T「それよりもやはりギリシャだろうな。」

M「ああ。先日には、24日に合意出来なければギリシャはデフォルト宣言する用意
を始めたなんて報道もあっただけに警戒感は高まっている。」

T「まあ、その報道に関してはギリシャは否定しているが、火のない所に煙は立た
ないっていうからな。」

M「ただ逆にギリシャ問題に進展が見られれば好感されることになる。」

T「そうだな。来週はギリシャ問題の行方に注目だな。無事に支援が決まれば良い
けどな。期待したいモンだ。」