◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/06/27(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週もギリシャに揺れた1週間だった。」

M「ああ。ギリシャが新提案を提示したことをうけ一気に支援合意への期待が高ま
り、リスクオフの巻き戻しの動きで日経平均は週央にはITバブル期に付けていた高
値20833円を更新した。」

T「先週の2万円割れから一気だからな。」

M「日経平均2万円割れとなった6/18には東証が発表している空売り比率が過去最高となっていた。その日はそれだけ空売りが多かったことが示されている。」

T「それだけに今週の買い戻しのエネルギーが大きかったんだろうな。」

M「ああ。まさに意表を突かれた格好だろう。売り方にしてみれば・・・。」

T「だろうな。ギリシャが譲歩してきたとの見方に繋がり、市場には合意はほぼ確
定なんて見方が強まったからな。」

M「しかし結局、依然として合意には至っていない。ギリシャの提案は債権団に受
け入れられず却下された。」

T「その影響で週後半は弱含みだったが、日本株は派手に上げてきたことを考えれ
ば底堅さが見られている。」

M「そうだな。最終的には合意に至ると見ている向きも多いんだろう。それに、週
前半の爆上げを見せられては、安易に売りポジションは取れない。」

T「それに今週は株主総会が非常に多かっただけに、参加者も乏しかったといえる
。基本的には売りが出にくい時期だからな。」

M「ああ。それが底堅さに繋がっていた面もあるだろう。」

T「ギリシャと債権団は日本時間の今晩、協議を行う予定だが合意出来るかは依然
として不透明だ。」

M「それ次第では来週の相場に大きく影響を与える。遅くとも週明けまで合意出来
ないと週明けは波乱も警戒だろう。」

T「でも逆に合意出来れば安心感に繋がる。」

M「そうだな。一気に日経平均21000円という期待もあるかもな。」

T「ただギリシャ問題がひとまず落ち着いても、他に懸念が何もないと言うわけで
もない。」

M「ああ。ここに来て中国株の下落が酷いことになっている。現状では日本株など
への悪影響はみられていないが、更に下落続くようだと警戒が必要だ。」

T「そうだな。今の中国は株投資ブームであり、個人投資家主導の相場だ。それだ
けに株安は個人投資家の損失に繋がる。それにより中国消費へ悪影響を及ぼす恐れがある。」

M「中国株安は中国経済に影響を与える恐れがあると言うことだ。これは無視でき
ない問題だ。中国経済は世界経済にも影響を与えるからな。」

T「まして日本経済にも影響は大きいだろう。中国で事業行っている日本企業は多
いし、日本は中国からの観光客、いわゆるインバウンドで潤っている企業も非常に
多い。」

M「ああ。中国株安により、個人消費が落ち、観光客も減ることに繋がれば、日本
経済にも大きな悪影響だ。これは日本株が売られる要因となる。」

T「ある意味、ギリシャ問題より、中国問題の方が日本にとって重要だと見ている
市場関係者も多いからな。」

M「ギリシャのあとは中国問題が意識されてこなければ良いけどな。」

T「まずはギリシャだな。週明けには合意していて欲しいモンだ。」

M「ああ。期待したい。」