◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/08/01(土)発行

=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週は不安定な展開だった。週前半は先週の動きを引き継ぐかのように軟調
展開続き、日経平均ザラバ20100円割れとなる場面あったからな。」

M「ああ。ただ週末にかけては戻して、終わってみれば今週は日経平均TOPIXも先週末比ではプラスで終えた。」

T「昨日で7月相場も終わったが、7月はギリシャや中国問題が重しとなり波乱とな
る局面もあったが、その後はあっさりと戻してくる動きになった。」

M「戻り一巡後は再び売られたが、日経平均は節目の2万円を再度割り込むことはなく、再び戻す動きとなっている。最近の戻りの早さからも、突っ込んだところでは
買い向かう投資家も増えているのだろう。」

T「だろうな。再度、日経平均が2万円付近まで下落すれば買い手は更に増えそうだ
。」

M「ただ懸念もまだ多い。中国景気減速という懸念は払拭されていないし、米国は
利上げ時期を巡り、不安定な展開続けている。」

T「そうだな。日本もで今週は企業決算発表が続々と出てきたが、内容的にはまち
まちとなっている。好決算となる企業も結構あるが、失望決算となる企業も少なく
ない。」

M「今週は何と言ってもファナックだろう。28日引け後に決算発表したファナック
が翌日29日には派手に売り込まれた。」

T「この時期で早くも通期業績を下方修正してきており、中国景気減速を裏付ける
かのような結果だった。」

M「ああ。それに半導体製造装置大手の東京エレクなどの決算も悪く、やはり大き
く売られた。」

T「設備投資関連の弱さが目立っており、やはりこれらを見ても中国などの景気減
速懸念は否めない。」

M「そうだな。ただその割には日本株は頑張っているとは言えるだろう。中国景気
減速懸念はあるが、それが一時的にとどまるという期待もまだまだ強い。」

T「それに国内景気は悪くないからな。」

M「ただ国内景気は中国からのインバウンドによる影響も大きいからな。今のとこ
ろ訪日中国人の勢いに衰えは見られないが、今後減速してくる懸念も否めない。」

T「まあ、中国景気減速していけば、やはり訪日中国人の数は減ってくる恐れがあ
るからな。」

M「その通りだ。インバウンドの恩恵で好業績となっている日本企業も少なくない
が、それらの多くは株価も随分と買われてきている。今後もインバウンドの恩恵が
続くという前提で買われている面も強い。」

T「だよな。それだけにインバウンドの勢い減速していくなら、今の株価を維持す
ることは難しくなる恐れもあるわけだ。」

M「まあ、すぐには減速感は出てこないだろうけど、やはり秋口以降は注意する必
要がありそうだ。」

T「中国株は落ち着いてきたものの、今週月曜日には上海総合指数が8.5%も下落し
ている。突如波乱となる懸念は依然として燻っている状況だ。」

M「そうだな。派手に下落したその日は、中国当局による株価買い支えが止まった
のではとの思惑が浮上したことが要因だ。」

T「結局、介入がなければ株価を支えられない状況なのか・・・。」

M「噂では中国当局はかなりの額の資金を株式市場に突っ込んでいるようだからな
。いつまでも、そんな買い支えが続けられるわけではないだけに、再び波乱となる
局面が突如出てきても不思議はない。」

T「確かに・・・。株価を力業で支えるより、経済対策を打ち出して景気減速懸念
を払拭された方が、結果的に株価支えとなるんだけどな。」

M「その通りだ。まあ、景気減速懸念が払拭されるほどの策を打ち出せるかは解ら
ないが。」

T「いずれにしろ、まだ油断は禁物だな。」

M「ああ。中国リスクは、日本だけでなく世界経済にも大きく影響を与える恐れも
あるだけに楽観視は出来ない。」

T「そうだな。来週から名実共に8月相場入りとなるが、中国リスク後退していくの
か、それとも再燃してくるのか見極めが重要だな。」

M「取りあえず今日発表される中国PMIに注目したい。またそれを受けて週明けの中国株どのような反応を示すのか・・。」

T「ああ。期待したいモンだ。」