◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2015/10/24(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は強い相場展開となった。」

M「ああ。月曜日こそ軟調だったが、その後はしっかりと上昇してくる動きとなっ
ており、日経平均は9月の戻り高値も越えて今週を終えた。」

T「今月に入ってから、何だかんだ言いながらも戻り基調となっている。日経平均
は窓を埋めながら、しっかりと上げてきており悪くない動きだ。」

M「そうだな。18000円をしっかり固めてから上げてきた印象だし、投資家心理もか
なり改善してきている。」

T「来月の郵政グループ上場へ向け、良い感じで地合も良くなってきており、良い
流れだ。」

M「日銀の金融政策決定会合が来週末に控えていることから、追加緩和期待で強く
なってくると期待していた市場関係者は多いが、今週は海外市場に引っ張られた格
好だな。」

T「ああ。欧州ではドラギECB総裁が早期追加緩和を示唆した事で、海外投資家の心理がガラッと変わった印象だ。」

M「まあ、ECBは近いうちに追加緩和に踏み切るという期待は以前からあり、今週の
ドラギECB総裁の会見で突如飛び出した緩和期待ではないんだけどな。」

T「そうだよな。でも、まるで目新しいような感じで市場は好感した。」

M「その辺はドラギECB総裁の巧さだな。まさにドラギマジックだ。会見は超ハト派
だったといえ、次回の会合で追加緩和に踏み切ると言うことを公言したようなモン
だ。」

T「ああ。明確には言ってはいないが、それを示すような文言などを入れ発言して
いる。」

M「それにより、一気に緩和ムード広がり、市場は様子見ムードからリスクオンに
転換したような印象だ。」

T「そうだな。またタイミング良いことに、米国で発表されている企業決算に好決
算が目立っている。」

M「ああ。市場予測を上回る決算を発表する企業が多い。ある意味、それだけ市場
は過度に懸念していたということなんだろう。」

T「だろうな。更に追い打ちをかけるように、昨日は中国が追加緩和に踏み切った
。」

M「驚いたな。8月下旬に、政策金利と預金準備率引き下げたばかりだが、今回追加で政策金利と預金準備率引き下げを発表した。」

T「更に銀行預金金利の上限規制を撤廃し原則的に自由化する事も発表している。」

M「ECBに次いで、中国人民銀行も動いてきた訳だ。これで来週末の日銀も動けば、本格的に世界同時株高の流れになってくるかもな。」

T「でも、こうなった以上、日銀は動く必要が無くなったとの見方が多い。」

M「そうだな。恐らく動かないだろう。為替もドル円は円安へと大夫戻しているし
、株価も結構戻してきた。来週には19000円台乗せる勢いだ。」

T「現状維持とすれば一時的には売られるだろうけど、海外市場の堅調続く可能性
があるだけに、日本株だけ売られていく流れにはならないだろう。」

M「ああ。売られても一時的で限定的になるかもな。」

T「ある意味、それで売られれば買い場と見て買いに動く投資家も多いだろうしな
。」

M「そうだな。日銀が追加緩和見送っても、いずれ追加緩和に動くという期待は続
くわけだし、ある意味、大事なカードを残せる事になるのは大きい。」

T「でも、ここであえて追加緩和すれば、それこそサプライズになりそうだけどな
。」

M「確かにそうだが・・・。」

T「来週には米国でFOMCが行われるが、まさか利上げなんて事はないだろうな。」

M「あったら、それこそサプライズだ。もちろんネガティブサプライズとなるんだ
ろうけど。」

T「それでなくてもドル高懸念が改めて意識されそうな状況なのに、利上げに踏み
切ればドル高加速し、米輸出企業には逆風となる。」

M「今回の利上げはないだろうけど、声明文で年内利上げの可能性が示されるよう
だと、せっかくのリスクオンムードに水を差す恐れもあるけどな。」

T「まあ、そうかもな。すでに市場では米国は年内利上げ無しという見方で動いて
いる面があるからな。」

M「それだけに来週のFOMCが水を差さなければ良いけどな。」

T「取りあえず来週、日経平均19000円台を固められるか注目したい。期待したいモ
ンだ。」