◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2016/10/29(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週もしっかりとした展開となった。」

M「ああ。先週日経平均17000円の節目を明確に突破し、今週はそれを維持できるかが注目されたが、安全圏とも言える水準まで上げてきている。」

T「そうだな。じり高基調といえるが、崩れる気配乏しくしっかりとした展開だっ
たと言えるだろう。」

M「米国株は上値重く不安定な膠着相場だったといえるが、それでも日本株がしっ
かりだったのは、やはり為替だろうな。」

T「今週は一段と円安へ振れており、1ドル105円の壁を一気に突破している。」

M「欧米で長期金利が上昇したことで日米の金利差からドルが買われ円が売られた
。」

T「ただ昨日の米国時間では1ドル104円台まで戻してしまっている。」

M「ああ。昨日発表された米7-9月期GDP速報値が市場予測を大きく上回る強い数字となったことで、ドル円は一時1ドル105円台半ばまで円安が進行した。」

T「米国株もしっかり反発しダウなどプラス圏での推移となっていたんだが・・。」

M「午後に入るとFBIが米大統領民主党候補のクリントン氏をメール問題で再捜査と
伝わると一気に失速してしまった。」

T「ああ。全体的に手仕舞い売りに繋がり、ダウなど株価指数はマイナスに転じて
いる。為替市場ではリスクオフの動きで一気に円高へ逆戻りだ。」

M「ドル円は1円くらい円高進行したな。ドル売り一巡後は下げ渋り、やや戻したと
はいえ1ドル104円台後半で終えている。」

T「せっかく節目の105円突破したにもかかわらず、再度割り込んでしまったことで
、また壁となる恐れもある。」

M「まあ幸いにも米国株はすぐに下げ渋っており、大した下げでもないが、ここに
来てメール問題懸念の再燃はやめて欲しかった。」

T「そうだな。これにより再び大統領選の不透明感が増したと言えるだろう。」

M「大統領選までまだ1週間以上あるだけに、この問題がヒラリークリントン氏の支
持率大きく下げるようだと波乱含みだな。」

T「確かに・・。今回の再捜査が長引いて大統領選まで結果が出ないとかなりやっ
かいだ。」

M「操作に必要な時間は予測できないとの事だ。」

T「しかし何故このタイミングでという感じだ。まあ、来週これで支持率の差がど
の程度縮まるのか注目される。」

M「まさか逆転はしないだろうけど、差が縮まるだけである意味波乱要因だからな
。」

T「こうなると大統領選までは不透明感から手控えムード続きそうだ。」

M「だろうな。特に米国市場はそうなるだろう。」

T「為替市場ではせっかくの円安基調も水を差された格好だけに、膠着状態に戻る
恐れもありそうだ。」

M「まあ膠着状態ならまだ良いけどな。更に円高進行していくようだと日本株にも
重しとなる。」

T「日本でも企業決算発表が本格化したが、やはり市場コンセンサス下ブレる決算
多い。」

M「ただアク抜けとなり買われる銘柄も見られており、決算発表後の動きはまちま
ちだ。」

T「そうだな。いずれにしろ企業決算が全体相場の重しとはなっていない。」

M「ああ。ただ来週も続々と企業決算発表が出てくる。」

T「しかも来週は日米の金融政策会合もあるからな。米国では経済指標発表も目白
押しだ。」

M「まあ来週は一服となるのも仕方ないだろう。大きく下げずに高値圏揉み合いな
ら悪くはない。」

T「そうだな。とにかく来週は米大統領選を巡る展開に注目したい。このメール懸
念再燃が両者の支持率にどういう影響を与えるのか・・。」

M「ああ。大勢に変化が出なければいいのだが。」

T「そうだな。期待したいモンだ。」