◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.03.25

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は日経平均TOPIX共に続落となった。」

M「ああ。せっかくレンジ相場をいよいよ上離れるかという状況だったんだが、再
びレンジ相場に戻ってしまった。」

T「ただ下抜けなくて良かったといえる。今週はレンジ上限水準から開眼水準まで
一気に垂れてしまったからな。」

M「そうだな。週末には大きく切り返しており、ひとまずレンジ下限水準で踏みと
どまった格好だ。」

T「ただ来週は配当落ちもある。日経平均で130円ほどだ。それだけに、今の水準で
は油断は出来ない。」

M「今週はトランプ政権による政策期待が後退してしまい、米国株がトランプラリ
ーの巻き戻し的な動きとなって日本株にも重しとなった。」

T「ああ。トランプ大統領が公約で掲げていたオバマケアの撤廃、そして代替法案
は真っ先に取り組むとしており、共和党も同意見のため、簡単に決まると見られて
いた。」

M「そうだな。トランプ大統領だけでなく共和党首脳も最優先事項に掲げてきた事
だ。それが、今週になって共和党内で意見が分かれ調整が難航していることが明ら
かになり、一気に今後の政策への不透明感が意識された。」

T「オバマケア代替法案で躓いているようだと、市場が期待している税制改革や、
大規模なインフラ投資、それに金融規制緩和なども出来ないのではとの懸念に繋が
ったようだ。」

M「まあ、そういった懸念に繋がるのももっともだよな。トランプ大統領共和党
は一枚岩ではないことは市場もわかっていたものの、いきなり躓くと改めて先行き
懸念が意識されてしまう。」

T「結局、オバマケア代替法案は昨日も採決されずに、事実上の撤回が表明された
。これでオバマケア代替法案は棚上げだ。」

M「ただその割には米国株は下げ渋り見せていた。昨日は一時ダウが120ドル超も下
落する場面も見られたが、その後は切り返して小幅安程度で引けている。」

T「そうだな。ナスダック指数なんてプラスで引けた。」

M「オバマケア代替法案決められなかったのは嫌気されているといえるが、それが
棚上げされたことにより、税制改革に取り組むとの見方に繋がったようだ。」

T「随分と楽観的だな。まあトランプ大統領は代替案を成立させなければ税制改革
を優先させると発言していたこともあり、市場がそういう見方になるのも解らなく
もないが・・。」

M「ただダウは最近下落続けており、昨日で7日続落だ。それだけに自立反発的に下
げ渋ったとも言えるのかも知れない。」

T「そうだな。実際に来週から税制改革に取り組むのかはまだ不透明だし、週明け
改めて嫌気されなければ良いのだが・・・。」

M「いずれしろ、オバマケア代替法案を決められなかったのはネガティブだ。出来
ればあっさり決まり、そして税制改革へ取り組んでいくというのが良かったんだが
・・・。」

T「だよな。そもそもオバマケア撤廃、そして代替法案によって、歳出削減となり
、それだけ減税につなげられる。つまりオバマケア代替法案出来ずに、税制改革が
本当に出来るのか疑問もある。」

M「大規模な減税にはならない恐れもあるかもな。以前、トランプ大統領が言って
いた、驚くべき税制改革、なんて期待できないかも知れない。」

T「それはそれで失望要因となる。」

M「いずれにしろ、今後は今までのように政策期待で楽観的に株価が上昇していく
ような展開にはなりにくいかもな。今回の事でアヤが付いたといえ、市場に疑心暗
鬼を与えたのは間違いない。」

T「確かに・・。それだけに税制改革やインフラ投資など過度な期待は禁物かもな
。」

M「トランプ大統領が就任してまだ2ヶ月ちょっとだ。100日経っておらずハネムー
ン期間中だが、支持率は異例とも言える低さだし、不支持率はえらい高い。それに
最重要事項としていたオバマケア代替法案で躓いてしまった。」

T「こりゃ先行きかなり不安だよな。」

M「まあ、米国株が本格的にトランプラリーの巻き戻し的な動きにならなければ良
いけどな。既に巻き戻しに動いてきているとの声も聞かれるが・・。」

T「そうだな。ただ米景気は悪くないし、政策期待が完全に消えたわけでもないか
らな。中途半端な動きが暫く続くのかも知れない。」

M「取りあえず来週は3月最終週で年度末だ。後半から実質的に新年度相場入りとな
る。それだけに、日本株はしっかりとした展開に期待したい。」

T「ああ。需給は良くなるだけに、米国株や為替が落ち着いていれば良いけどな。
期待したいモンだ。」