国連に「反日」組織の影

国連に「反日」組織の影 柔軟性の欠如した官僚体質、いい加減な内部組織…日本も分担金減額に一考を


http://www.sankei.com/images/news/170327/wor1703270015-n1.jpg
国連人権理事会でスピーチするマラーノ氏(左)と、同行した藤木氏(中央)=スイス・ジュネーブ

 ハ~イ! みなさん。
 俺は、米国人から見た慰安婦問題の異常さと、米国各地に設置されている迷惑な慰安婦像や碑について話をするため、スイス・ジュネーブにある国連人権理事会に行ってきた。以前から、「国連=無駄な組織」だと思っていたが、今回の対応は最低最悪だったので報告しておくぜ。(夕刊フジ)

 まず、人権理事会はさまざまな人権や国別に議題が10種類ある。俺はアイテム3でスピーチする予定で、親友のシュン(藤木俊一・テキサス親父日本事務局長)が手続きを進めてくれていた。発言の24時間前に事務局でサインし、原稿を提出するんだが、全体の会議が大幅に遅れ、丸1日遅れていた。遅れを勘案してサインも行い、原稿も受理されたんだ。

 しかし、発言当日、リストには俺たちのNGO(非政府組織)「国際キャリア支援協会」の名前がなかった。事務局に聞くと「24時間を切っていたので外した」という。会議の遅れは問題ないが、それに合わせた申請は無効だと言うんだ。きちんと受理されたんだぜ。遅いのであれば、受付時点で言えばいい。

 完全に事務局のミスだが、国連は自分たちの非を認める様子はなかった。仕方なく、俺たちは滞在を1週間延ばし、翌週の別のアイテムでスピーチすることにした。今回は48時間前に事務局に原稿を渡し、向こうが示した場所にサインし、再確認して、宿に帰った。

 そして、2日後に、スピーチをするために会場に行くと、またも、俺たちのNGOの名前がリストになかった。これは、「確実に、何かが裏で動いている」と考えざるを得ない状況だった。

 そこで、事務局長に面会を求め、これまでの経過を説明して「このままでは国連自体が信用できない」と強気で交渉した。すると、事務局の女性が「ここにサインをしてください」と言った場所が、まったく違う日のアイテムの場所だったと説明してきた。信じられないぜ。俺は、慰安婦問題で日本たたきをしている、「反日」国や組織の影を感じたぜ。

 結局、4日ほどの滞在予定が、国連の柔軟性の欠如した官僚体質と、いい加減な内部組織のせいで、2週間以上も待たされることになった。資金的にも厳しい俺たちはホテルを諦めて、借家を借りて、レンタカーで毎日1時間以上をかけて国連に通ったんだ。

 国連加盟国は193カ国だが、上位10カ国で、全体経費の約7割をまかなっている。日本の分担金は米国に次ぐ2位だが、日本のNGOに対して、こういう態度をとるわけだ。

 ドナルド・トランプ米大統領は「国連の分担金を半分にする」と言っていた。日本も、国民の税金を国際反日組織にたくさん注ぎ込むことを考え直した方がいいぜ。

 親愛なるみなさんと、日本と米国に神のご加護がありますように。今回のジュネーブ行きで、国連は中国などの手に落ちていることを強く感じたぜ。
 では、また会おう!

 ■トニー・マラーノ 評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを定年退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行っている。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。自著・共著に『テキサス親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』(青林堂)、『日本は、世界の悪を撃退できる』(産経新聞出版)など。