「すみません」と「ごめんなさい」の違いって何? 専門家に聞いた!

「すみません」と「ごめんなさい」の違いって何? 専門家に聞いた!

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普段何気なく口にしている「すみません」という言葉。感謝や謝罪、声掛けなどさまざまなシーンで使用できる言葉だが、「教えて!goo」「『すみません』と『ごめんなさい』の違い」という質問が投稿されているように、改めて違いを考えてみるとなかなか奥深い。企業研修などの実績が豊富な竹内和美さんに、この2つの違いを聞いてみた。

心からの謝罪には「ごめんなさい」を
「『すみません』と言う言葉は、物事がうまく決着せず、また、自分の気持ちが落ち着かないという意から、相手に対して謝る時、お礼をいう時、頼む時などに使う言葉であると、広辞苑で紹介されています。『すまない』という言葉の丁寧語として使われるものであることからも、ある物事や状況を終わらせる場面や、自分の気持ちに区切りをつけるために使う言葉です」(竹内さん)

一方、ごめんなさいと言う言葉は、容赦、赦免の尊敬語なのだという。
「使う場面は、自分が悪かったなぁという場面での謝罪時、相手に対して失礼な振る舞いをしてしまった時、許してほしいという気持ちを示すために使う言葉です。微妙な違いではありますが、『すみません』という言葉は、自分の気持ちが落ち着いてない、収まっていないことを相手に伝える手段です。自分を主体にした表現のため、相手に謝意が伝わらないことがあります。本意として、お詫びの気持ちを伝え、許してほしいと願うのであれば、『ごめんなさい』という言葉を。相手に『許す』機会と判断を委ねようと相手を主体にして伝えることができるため、うま

く解決した後には、信頼関係を築くことに成功します」(竹内さん)
誰かから迷惑を掛けられた時、「すみません」という言葉のみで片づけられてイラっとした経験はないだろうか。「すみません」という言葉は自分の気持ちを主としているため、あまり多用していると「自分のことしか考えていない人だな」という印象を与えてしまう可能性も。どんな場面でも使用できる便利な言葉ではあるが、心からの謝意が伝わりにくくなるので気を付けよう。

「すみません」と「ごめんなさい」を使い分け、デキる社会人に!
いずれの言葉にしても、心を込めて、口先だけの言葉にならないよう心掛けることが大切なのだという。
「特に、『すみません』『すいません(俗語)』が口癖では、いくらその言葉に謝罪の意味があったとしても、相手には十分に謝意が伝わりません。また、場面に応じて、適切に自分の感情を言い表す言葉を使い分けることができるのは、人格の成長を示すものでもあります。

言い訳が一切できないような場面では、『申し訳ないことをしました』という表現で、自分の謝意や覚悟を示すなど、語彙を増やすようにしてくださいね」(竹内さん)
語彙力アップには日頃の言葉遣いが肝心! 仕事上はもちろん、家族や友人に対する話し方も意識してみてはいかがだろうか。