◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.06.17

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は揉み合い相場だったといえる。」

M「そうだな。方向感が見られずどっちつかずの展開だった。日経平均は先週末比
で小幅に下落となるも、TOPIXは小幅に上昇した。」

T「今週は重要イベント多かったこともあり手控え感も強かった面もあるだろう。」

M「ああ。米国ではFOMC、それに経済指標も多かった。欧州ではユーロ圏財務相
合が行われギリシャ追加支援が議論された。そして国内では日銀金融政策決定会合
だ。」

T「ある意味、無事通過したと言えるのかもな。それらイベントうけて派手に売ら
れたわけでも無し・・。」

M「そうだな。米国の経済指標には弱いモノが目立っており、やはり先行き懸念は
感じられる。ただFOMCでは、想定通り利上げされ、金利見通しにも変化がなかった
。」

T「ああ。弱い経済指標目立っている割に、FRBは米経済に依然として自信示してお
り強気な姿勢には変わりはない。そういった意味では思ったよりはタカ寄りだった
との声も多く聞かれた。」

M「そうだな。バランスシート縮小の基本方針まで示してきたからな。ただ内容見
ると、縮小規模はゆっくりで思ったより小さいとの見方も出来る。」

T「そういった面ではハト寄りともいえるのかな。」

M「まあどうだろうな。ただ具体的に縮小案まで示したことは不透明感が和らいだ
ということはいえるかもな。」

T「ただいつから縮小始めるかはまだ決まっておらず不透明感は残っている。」

M「結局、今後の経済指標を確認しないことには決められないと言うことだろう。
イエレンFRB議長などFRB内では現状の落ち込みが一時的という姿勢を崩していない
が、希望的観測もある感じだろうからな。」

T「まあそうだな。今後更に経済指標弱くなり米経済に減速感が明らかになれば、
追加利上げどころかバランスシート縮小も見送るしかなくなってくる。」

M「今回の利上げも失敗だとの見方すらあるからな。」

T「もちろん経済指標の落ち込みが一時的だという可能性も当然なり、市場もやは
り今後の経済指標を確認しなければ判断できないという向きが多いんだろう。」

M「このFOMC結果をうけて米長期金利は上昇した。FOMC結果前に発表された小売売
上高やCPIがあまりに弱かったことで、その日は円高気味だったといえるが、翌日に
は大きくドルが買われ円安へ振れている。」

T「ああ。そのおかげで昨日の日本株は反発できた。」

M「ギリシャの追加融資も決まり、日銀金融政策決定会合もノーサプライズで無事
通過している。重要イベント通過でいよいよ上値追いと期待したいところなんだが
・・・。」

T「昨晩の為替市場では円安進行が一服している。それに米国株はダウ、S&P500指
数は反発したが小幅高程度だし、ナスダック指数が続落している。」

M「先週末から米主力ハイテク株に売られる銘柄目立ってきており、今週もその流
れが続いていたと言えるだろう。」

T「ああ。アップルなんて結構下げてきているし、それらハイテク株の下落が投資
家心理を冷やしかけている。」

M「まあ、今週は下げ渋りも見られてきたハイテク株も出てきているが、強さはな
く単なる自立反発的に下げ渋っているともいえるからな。」

T「今後もハイテク株の弱さが続くようだと、投資家心理への悪影響が一段と強ま
り、米国株全体的に手仕舞いの動き強まる恐れもあるからな。」

M「ああ。今週はまだそういう状況にはなっていない。金融株などがしっかりでダ
ウは堅調だったといえる。ただハイテク株の弱さが上値を抑えているのは確かだ。」

T「これで米国経済が減速しているという見方が強まれば、米国株の調整が本格化
する恐れもあるからな。」

M「そうだな。そういった意味では、今週のFOMCでイエレンFRB議長などが強気姿勢
変えなかったのは良かったのかもな。」

T「確かに・・。FOMCで米国経済の減速懸念でも示されたなら結構ヤバかったのか
もな。」

M「来週は米経済指標発表も少ない。それだけに手掛かり難になりそうだが、まず
はアップルなど米ハイテク株の動向が注目だな。」

T「ああ。それが下げ止まり反転してくれば良いけどな。期待したいモンだ。」