◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.07.01

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日経平均2万円はキープしたが、ある意味波乱含みだったといえる。」

M「ああ。日経平均は先週末比で下落し今週を終えた。ただ大した下げでもない。
TOPIXに関して言えば、先週末比で上昇している。」

T「ただ今週は日経平均20200円台もあったんだが、昨日は日経平均2万円割れる場
面見られるなど下げてきた印象だな。」

M「そうだな。今週は海外市場が結構波乱だったといえる。米国市場ではハイテク
株が再度売られる動きとなっており、結構派手に下落する日もあった。」

T「ああ。イエレンFRB議長やフィッシャーFRB副議長などが、米国株高に警戒を促
すような発言しており、手仕舞い売りに繋がった面もあるようだ。」

M「ある意味、過熱しないよう意図的に冷やしてきた面もあるんだろう。」

T「だろうな。あまり過熱して相場が強くなりすぎれば、必ず反動的な下落が来る
からな。」

M「相場の派手な下落は、米個人消費に悪影響を及ぼし、米国経済にとっても悪影
響だ。」

T「そうなれば、FRBが描いている利上げ継続や、バランスシート縮小のシナリ
オが狂ってしまう。」

M「そういった展開を避けるために、協調して冷やしに来たと見る向きは確かに多
い。」

T「それに今週は欧州株安も目立っていた。」

M「ああ。ポルトガルで開いたECBの年次総会で、ドラギECB総裁が金融政策
の修正を示唆したことがきっかけと見られている。」

T「そうだな。それによりECBは近く料亭緩和政策縮小に動くのではとの見方に
繋がった。」

M「それにより為替市場ではユーロが買われ、欧州株は緩和縮小懸念から手仕舞い
売りの動きが強まっている。」

T「更に英中銀やカナダ中銀も、利上げに踏み切る可能性を示しており、世界的に
金融引き締め方向に動き出すとの懸念に繋がった。」

M「米国は既に利上げに動いてきているが、日本にユーロ圏、英国、それにカナダ
は緩和状態だ。」

T「日本はともかく、他は引き締め方向へ向き始めた可能性があるわけだな。」

M「金融政策正常化へカジを切り始めた可能性がある。それはつまり、世界的な過
流動性相場が終焉に向かうことを示している。」

T「そういった懸念が今週の米国や欧州株安に繋がったわけだな。」

M「海外市場が下落すれば当然、海外投資家比率高い日本株にも悪影響が出てくる
。」

T「その割には日本株は頑張っていると言えるのかもな。この程度の下落で済んで
いるんだし、何だかんだ言っても、まだ高値圏だ。」

M「今週は為替が円安気味であり、それが日本株を支えている面もあるんだろう。」

T「そうだな。日本を除いて金融政策正常化へ動き出しているだけに、金利が上昇
しやすく、相対的に金利が上がりにくい日本の円が売られやすい。」

M「円安は日本株は追い風となるも、やはり欧米株安の懸念は重しだな。」

T「これで本格的に欧米株が調整入りとなれば日本株だって調整を余儀なくされる
だろうからな。世界的なリスクオフの流れで・・。」

M「ああ。ただ経済がしっかりしていれば、調整したとしても大きな値幅調整には
ならない可能性もある。」

T「まあ、ある意味、経済良いから金融政策正常化に動けるんだからな。」

M「来週には米国で重要な経済指標が相次ぎ発表される。弱いモノが目立つようだ
と、米景気減速懸念が意識される恐れもある。」

T「米国の景気減速はヤバイよな。それにより金融引き締めが止まるかも知れない
が・・・。」

M「ああ。米景気減速懸念が強まればドルが売られ円高圧力になる。単純に株売り
要因となってしまうからな。」

T「ただあまり強すぎれば、米国の金融引き締め強まると言う懸念も出てきそうだ
が・・・。」

M「その辺のバランスは難しいかもな。いずれにしろ日本株にとっても日本経済に
とっても、米国景気は強い方が良い。」

T「そうだな。週明けには日本で日銀短観が発表される。拡大が期待されており、
日本株の見直しに繋がれば良いけどな。」

M「ああ。期待したいモンだ。」