中国、軍中枢の4人拘束・更迭 習近平氏、強引な権力掌握 党内闘争激化で異常事態
中国、軍中枢の4人拘束・更迭 習近平氏、強引な権力掌握 党内闘争激化で異常事態
http://www.sankei.com/images/news/170901/wor1709010036-n1.jpg 【北京=西見由章】中国人民解放軍の首脳が「規律違反」の疑いで相次ぎ拘束されたことが1日、分かった。共産党筋によると、軍の統帥機関である中央軍事委員会では前海軍司令官の呉勝利氏(72)ら3氏が拘束され、他に1氏が更迭された。同委メンバー11人のうち4人が排除されたことになる。極めて異例な事態であり、習近平国家主席(共産党総書記)の進める強引な権力掌握をめぐり党内闘争が激化しているとみられる。
軍の規律検査機関による拘束が判明したのは、呉氏のほか、前統合参謀部参謀長の房峰輝氏(66)、中央軍事委員会政治工作部主任の張陽氏(66)。事実上の身柄拘束となる「双規」を通告されたという。
中央軍事委員では、空軍司令官の馬暁天氏(68)も同日までに更迭が確認された。
中央軍事委のメンバー以外では、張氏の部下で政治工作部副主任を務めた杜恒岩氏(66)が、やはり規律違反の疑いで拘束されている。拘束や更迭された幹部は、いずれも上将(大将)の階級だった。
呉氏は、海軍トップの司令官を2006年から約10年間にわたり務めた。この間、中国海軍は外洋への進出を積極的に進めた。