北の脅威が迫るなか日本を内側から壊す「トンデモ県知事」たち

北の脅威が迫るなか日本を内側から壊す「トンデモ県知事」たち

北の脅威が迫るなか日本を内側から壊す「トンデモ県知事」たち

 縁あって某県の県知事と対談したことがある。仕事自体は問題なく終わり、知事も紳士的だったのだが、異様だったのは周囲。県の職員たちが知事の一挙手一投足を注視し、機嫌を損ねてはならぬという緊迫感に溢れていた。「県知事の県に及ぼせる権力は、首相の国への権力より遥かに大きい」とはよく言うが、まさに現代の<殿様>なのだ、と痛感した次第。

 ところが、いろんな知事がいるわけで……。
「(石平氏は)独裁政権と批判する中国政府と直接対峙することなく 日本人向けに中国政府批判を展開しているに過ぎない。闘う望月(衣塑子)記者(注1)の歌を 闘わない石平氏(55)が笑う事(注2)は吐き気を催すほど醜悪だと思う」
 とTwitterで呟いた新潟県米山隆一知事(50)が、大炎上している。
 ……名前が挙がったように、菅義偉官房長官(68)への執拗な質問で知名度を上げた東京新聞の望月記者を
、評論家の石平氏(注3)が批判したのが発端。かつて中国の民主化活動に関わった、つまり命がけで権力と闘った石平氏にしてみれば、

「望月記者がやっているのは、なんのリスクもない民主主義国家で意地悪質問で政府の記者会見を妨害するだけ。それで“ 私は権力と闘う”などと(気取るの)は、吐き気を催すほどの自惚れだ」
 望月記者の現状認識のヌルさと、それに反比例して増大するヒロイン気取りは噴飯ものだ、と言う。 これに対して、直接は関係ない米山知事がなぜか乱入したという経緯だった。
 米山知事は再三、Twitterで県政とは無関係な私見を発表することで有名。今回も悪癖の発露だろうが、独裁国家(中国)と民主主義国家(日本)を混同し、帰化している石平氏を中国人扱いするなど、わきが甘過ぎた。説得力の無い言い訳も火に油を注ぎ、さらに「謝れよ」「人種差別主義者」との声が殺到。いまも炎上が止まらない。

■殿様たちのレベル
 その他にも、
<私用のゴルフと飲食で県外に居て、豪雨災害に見舞われた地元に帰れなくなった秋田県佐竹敬久知事(69)>
<かつて静岡市長と口論。市長から「?君(きみ)、君”と(上から)呼ぶな!」とキレられ、今年も舌禍が絶えない静岡県川勝平太知事(69)>
 といった知事のニュースが出てきている。
 知事の仕事は地方自治であり、外交や国防は国の権限だ。しかし北朝鮮のミサイル発射、核実験がエスカレートの一途を辿るなか、あの手この手の工作がアリの一穴を開けるために地方政治を狙う可能性は高い。殿様たちの見識の程度が、国の安全保障に影響を及ぼすのだ。
 その最悪の例が、やはりこの人、沖縄県翁長雄志知事(66)だ。これまでも彼の見識を疑う事例は枚挙に暇ない。さらに先日も東京・防衛省日米地位協定改定要請に来た際に、翁長節が出た。
「もし尖閣でいざこざがあり、死者でも出れば、沖縄観光は一発で終わる。もう石垣に行く人はいなくなる。(略)平和外交(注4)で物事を解決してもらわなければ、私たちは立つ瀬がない」
 尖閣で日中、あるいは米中がぶつかれば、沖縄観光どころか沖縄そのものが戦火に飲み込まれて終わる。避けるためには領海を侵犯し、危険行為を繰り返す中国へ抗議するのが筋。なぜか日米にしか矢を向けない翁長知事は、見識どころか国籍が疑われるレベルだろう。

 ──強大な権力を持ち、各地方に君臨する県知事という名の殿様たち。地方が成り立つには国が必要であり、国が成り立つのは国境や人権が守られているからだ。それも分からない殿様なら遠慮なく<バカ殿>と呼び、早々に代替わりしてもらおう。
(注1)望月衣塑子…東京新聞社会部所属。菅官房長官の定例記者会見で、毎回ネチネチと嫌がらせ質問を連発する女性記者。最近は遂に自分を語り始める始末で、一部の賞賛と大多数の不興を買っている。
(注2)闘う〇〇の歌を闘わない△△が笑う…おそらく中島みゆき『ファイト!』の歌詞からの引用だろうが、実態に伴わないうえ上手い喩えでもない。
(注3)石平…四川省成都出身。文化大革命天安門虐殺事件で中国に絶望。2007年に日本に帰化した。
(注4)平和外交…翁長知事の言う平和外交とは、自衛隊や米軍を沖縄周辺から追放し、人民解放軍に来てもらうことなのだろう。

著者プロフィール
コンテンツプロデューサー
田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中?ダスティ”ねぃ