ガス嵐、「暗黒物質」にせき止められ超巨大ブラックホールに 東京大など研究結果
ガス嵐、「暗黒物質」にせき止められ超巨大ブラックホールに 東京大など研究結果
http://www.sankei.com/images/news/170929/lif1709290004-n1.jpg 初期の宇宙では、水素やヘリウムが含まれるガス嵐が「暗黒物質」にせき止められることによって星が急激に成長し、最終的に太陽の数十億倍にもなる超巨大ブラックホールになったとの研究結果を東京大などのチームが29日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。
超巨大ブラックホールは誕生間もない時期の宇宙で見つかっているが、なぜ短期間で巨大化したのか不明だった。チームは「初期宇宙の解明につながる」としている。
チームは、宇宙の始まりであるビッグバンによってできる高速のガス嵐に着目した。ガス嵐には星の材料になる物質が含まれている。嵐からどのように星が成長し、ブラックホールになるのかをスーパーコンピューターで分析した。
最初は嵐が高速のためガスがたまらずに星はできなかったが、1億年ほどたつと、一部で暗黒物質が大量に集まりだし、ガスの流れをせき止めることが分かった。さらに100万年ほどで太陽の3万4千倍の重さを持つ星ができた。