北、米戦略爆撃機に全く対応できず 事後に航空部隊を配備…ずさんな防空体制を露呈
北、米戦略爆撃機に全く対応できず 事後に航空部隊を配備…ずさんな防空体制を露呈
http://www.sankei.com/images/news/170926/wor1709260065-n1.jpg 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮東方沖を飛行した米軍のB1戦略爆撃機に対し、北朝鮮が全く対応措置を取っていなかったことが分かった。韓国の情報機関、国家情報院が26日、国会に報告した。飛行自体に気づかなかった可能性が高く、北朝鮮の脆弱(ぜいじゃく)な防空体制が浮き彫りになった。
米国防総省などによると、グアムに配備されている2機のB1と、F15戦闘機が23日深夜から24日未明にかけ、北朝鮮東方の国際空域を海の南北境界線である北方限界線(NLL)の北側まで飛行。同省は今世紀に入って最も北側まで進入したと強調していた。
国情院から報告を受けた韓国議員によると、北朝鮮はこの飛行にいかなる反応も示さなかったという。議員は「夜中であり、全く予想もできず、措置が取れなかったようだ」と説明。米軍は「気づいていないようなので、B1の航路を公開した」と韓国側に伝えた。
北朝鮮は最大600キロ先を探知できるレーダーを配備しているとされるが、電力事情の悪化で、当時、稼働していなかった可能性も指摘されている。探知したとしても旧式の戦闘機しかなく、即座に対応できなかった可能性もある。