私が6歳の娘に銃を教えた理由

私が6歳の娘に銃を教えた理由

“射撃女子”を巡る銃所有のリアル


サウスカロライナ州に住むシャイアン・ロバーツ。13歳の彼女は小学校に通う普通の女の子だが、誰にも真似のできない一つの特殊技能を持っている。射撃の腕だ。13歳ながら、シャイアンは射撃大会の成人女子の部で優勝するほどの腕前だ。シャイアンと彼女に銃の扱いを教えた父親のダンのストーリーをひもとけば、普通の子供がどのように銃に出会うのか、その一端が垣間見えるだろう。(敬称略、ニューヨーク支局 篠原匡、長野光)

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自分の子供に銃の扱い方を教えようと思ったのはなぜでしょう?
ダン・ロバーツ(以下、ダン):私は過去に銃のインストラクターをしていて、子供たちが銃で事故を起こす最大の理由は扱い方を知らないことにあると感じていました。国として、私たちは子供たちに教えなくなってしまったんです。
6歳の娘に銃の扱い方を教えたダン・ロバーツ(写真:Retsu Motoyoshi)

「弾を装填したマシンガンをここに置いても大丈夫」

 以前は普通のことでした。私が高校に通っていた頃は友人のほとんどがハンティングのためにショットガンやライフルを車に積んでいました。それを疑問視した人も誰もいませんでした。
 ところが、そういった習慣は失われ、銃器はタブーだと子供たちに教え始めたんです。「銃器には関わってはならない」とね。でも、子供は好奇心が強いので、触っちゃダメといわれれば触りたくなるものです。
 私はそれが分かっていたので、銃器がとても危険なモノになりかねないということを子供たちに理解してほしかった。銃器は大切に、敬意を持って扱わなければなりません。私はこの方法が事故を防ぐ最善の方法だと確信しています。
娘のシャイアン(左)は13歳にして射撃大会の成人の部で優勝するほどの腕前(写真:Retsu Motoyoshi)
危険だからこそ、早いうちに使い方を教えるということですね。
ダン:そうです。「私がいない時にプールに近づくな」と言う代わりに、泳ぎ方を教えたんです。いずれはプールに近づくでしょうから。誰も近くにいないときにプールに落ちて、泳ぎ方を知らなければ死んでしまう。
 私にとっては銃器も同じです。禁止して子供の興味を取り除こうとしても、父親や母親の拳銃やライフルを持ち出して、「これってどうするの?」なんていっているうちにケガをする。あるいは、誰かを傷つけてしまうなんていうことになりかねません。
 私は弾を装填したマシンガンを今ここに置いても大丈夫だという自信があります。シャイアンとコナー(8歳の弟)は興味があるからといってマシンガンを触ることはありません。私に言えば、私の監督下で使えることが分かっていますから。それが、私の最大の目標でした。
8歳の弟も銃の扱いの練習を始めた(写真:Retsu Motoyoshi)
シャイアンの才能は分かっていた?
ダン:シャイアンに射撃の腕がここまであるとは想像していませんでした。ただ、安全について考えていただけです。そうしたら、彼女に生まれつきの才能があると気づいた。
 6歳の時に、「じゃあ、ブルズアイ(標的の中心部)に当てるからね」と言うと、シャイアンは実際に引き金を引き、標的に命中させたんです。「もう一度できる?」と聞いたところ、再び命中させました、ああ、この子には才能があるな、と。

「射撃はとてもリラックスできる」

射撃を始めた時は自分からやりたいと言ったのか、それともお父さんに言われたのか、どちらだったのでしょう?
シャイアン・ロバーツ(以下、シャイアン):ある意味で、その両方だったと思います。父が、私が大好きだった(プロ射撃選手の)トリー・ノナカの射撃動画を見せてくれて。「どうだ、やってみるか?」と聞かれたので「やってみたい」と。銃器はおもちゃではなく真面目なモノだと教えられた時からレッスンは始まっていたと思います。
やってみてどうだった?
シャイアン:とても楽しいです。標的を撃つ時に息を落ち着かせて集中するので、とてもリラックスできるんです。それに、射撃は競争が激しいスポーツで、男子を負かすこともできる。射撃で負けるのは嫌ですね。
コナーにはいつ教え始めたんですか?
ダン:去年、コナーが7歳の時です。シャイアンに初めて教えたのは6歳でしたが、女の子は男の子よりも精神的な成長が早いので。いつも「銃が教えるのに適切な年齢は何歳ですか?」とよく聞かれます。これはみんなが聞いてくる質問です。でも、適切な年齢などありません。子供はそれぞれ違いますので。

「ショットガンに近づかない方がいい大人もいる」

ダン:銃のインストラクターをしていた時にはずいぶんな数の人に銃の使い方を教えました。その中にはショットガンに近づかない方がいいという大人も見てきました。ですから、一律な年齢などありません。それぞれの子供がどれだけ精神的に成長しているか、どれだけ操作できるかによります。
シャイアンの夢は全米選手権での優勝(写真:Retsu Motoyoshi)
今もシャイアンを教えている?
ダン:シャイアンをコーチしたいというプロ射撃選手が何人かこの地域に住んでいるので、昨年、テキサス州からサウスカロライナ州に引っ越してきました。今は彼らがシャイアンを指導しています。できる範囲で教えてきましたが、彼女の成長を抑えるようなことはしたくありませんので。シャイアンには全米選手権で優勝するという夢がありますから。

米国では親が子供に銃の使い方を教えるというのは普通のことですか?
ダン:米国の一部の地域では普通のことだと思います、1776年から1960年代まで、すべての子供が銃の扱いを身につけて、銃に責任を持つようにと教えられていました。子供が学校にライフルを持参しても乱射事件なんてありませんでした。
 銃の存在が問題なんじゃありません。この国の何かが変わり、そういった事件が起きているんです。それが何かは分かりません。でも、200年近くも銃が至るところに存在しているのに、乱射事件は起きていなかった。

9歳の時に射撃大会の成人の部で2位に

シャイアン、最初の試合の時のことを話してもらえますか?
シャイアン:確か9歳の時だったと思います。ニュージャージー州の試合で勝って……。
ダン:あの時は優勝していないよ。2位だったよ。
シャイアン:ああ、そうだった。ニュージャージー州の大会で2位になりました。初めて参加した試合だったんです。
ダン:成人女子の部だったんですよ。成人女子の部で2位。
シャイアン:まさか2位なんて。3位さえ取れるとは思ってませんでした。実際に父と顔を二度見合わせて、「今、私の名前が呼ばれた?」という感じ。そんなことが起きるなんて想像もしていなかった。
ダン:その後、2016年3月に全国大会の13歳未満のライフル部門で5位になっています。
シャイアン:…で、2017年10月にサウスカロライナ州の女子選手権で優勝しました。
ダン:これまでの4年間に、2つの女子選手権で優勝しています。

NRA主催のイベントでスポンサー探し

スポンサーはついている?
シャイアン:大会で優勝したときに最初のスポンサーがつきました。ニュージャージー州のガンショップです。NRA(全米ライフル協会)のコンベンションにも毎年行って、スポンサーになってくれそうな企業のブースを探します。今やっていることを説明し、私がどのようにその会社のPRに貢献できるかを説明するんです。
 「Yes」の時もあれば「No」の時もあります。「コンベンションが終わった後に連絡しますよ」という会社もあります。
ダン:最初のスポンサーを見つけるのが一番難しいと思います。この子の場合は最初の大会で2位になった後、近所にオープンしたガンショップに行って、「この子はこんなことを達成しました。地元の子供を支援する気はありませんか?」と聞いてみたんです。結局、そのお店はスポンサーになってくれました。スポンサーがいると、次のスポンサーをお願いする時に話がしやすい。
シャイアンのユニフォームはガンショップのロゴで一杯(写真:Retsu Motoyoshi)

なぜスポンサーが必要なのでしょう?
ダン:ここにある銃はぜんぶで1万ドルの価値があります。私はシングルファーザーなので、スポンサーの支援がなければこれだけの銃を揃えることはできなかったと思います。あるスポンサーは経費をカバーするために毎年、小切手を娘に送ってくれますし、あるスポンサーは競技で使う銃を提供してくれる。スコープや雑誌、弾薬などを用意してくれるスポンサーもいます。

「スポンサーがいなければ娘に機会を提供できなかった」

ダン:銃の購入の次に高額なのは弾薬です。月に弾薬だけで1000ドルは軽く超えていると思います。それに加えて、大会に参加するためのホテル代、大会の参加費、移動のガソリン代、食費などもかかります。射撃はとてもお金のかかるスポーツです。スポンサーがいなければ、娘にこうした機会を提供することはできなかったでしょう。
スポンサーになるメリットはどこにあると思いますか?
ダン:露出が増えることが一番でしょう。NASCAR(全米自動車競争協会)と同じで、スポンサーの契約料が高いほどジャージにつけるロゴが大きくなります。娘のファンは南極以外、世界中の至る所にいるので、大会がテレビで放映されたり、雑誌の表紙に載ったりすれば、彼らのメリットは大きいと思います。
雑誌の表紙を飾ったこともある(写真:ダン・ロバーツ氏提供)
サイン会もあるとか?
ダン:2年前のNRAのコンベンションで、(スポンサーの1社の)Blade-Tech Holstersがブースを用意してくれたんですが、気づくと30~40人の長い列ができていました。
シャイアン:ブースの外に続くくらいの長い行列でした。Tシャツにサインしていたらマーカーのインクがなくなってしまって。

「初めて銃を撃った時は家に帰って泣いた」

ダンさんは「Youth Shooters of America」という組織を作りました。
ダン:シャイアンが有名になって、全国の親から電話やメール、メッセージが来るようになりました。「どうすれば自分の子供を参加させられるのか?」と。そこで、友人とそういった質問に答えられる組織を作ろうと思ったんです。
 射撃に関心のある子供がいるとして、どうすれば参加できるのか、どういった銃を買うべきか、どこに行くべきか、など情報収集の手助けをします。若い子たちが射撃にチャレンジできるように促進するのが目的です。
シャイアン、初めて銃を撃った時は怖くなかった?
シャイアン:ちょっとドキドキしました。この大きなAR-15を持たされて、どうすればいいのか分かりませんでした。私よりも大きかったから。その日、家に帰って泣きました。ただ、問題は大きさや重さだけで、今から思えば瞬間的に感じた恐怖だったのだと思います。

シャイアン、将来の夢は?
シャイアン:18歳になる前に射撃で全国タイトルを獲得したいです。将来的には軍隊に入るか、警察官になりたいと思っています。私の家族にとって軍は大きな意味があります。親戚には、直接会ったことのない人も含めて、軍隊に行った人が大勢います。私は国のためにすべきことをしたいと思っています。

「外国人に銃所有の正当性を証明する必要などなかった」

軍に行ったら、射撃の腕を考えると、スナイパーになるかもしれない。戦場で人を撃つこともあるかもしれないけど……。
シャイアン:軍に入れば、誰かと対決して相手を殺さなければならないかもしれません。でも、そのことはまだ真剣に考えたことはありません。完全に決めたことでもありません。まだ数年は考える時間があります。
ダン:こう考えれば分かりやすいんじゃないかな。学校から帰ってきた時に誰かが侵入してきたら、その人間を止めようと思うかどうか。
シャイアン:絶対に阻止すると思います。弟や犬、父、みんなが危険にさらされることになりますから。私も傷つけられるかもしれない。そんなことは絶対に起きてほしくありません。そういうことがあれば、絶対に阻止します。
根本的な質問ですが、なぜあなた方は銃を持つのでしょうか。なぜ銃が必要とされているのでしょうか?
ダン:私は「必要とされている」という言い方はしません。私たちに「必要性」の法律はありません。私たちにあるのは「権利」の法律です。あなた方のような外国の人々に銃を所有する正当性を証明する必要なんてこれまで一度もなかった。なぜならば、私たちにはそうする権利があるからです。
 「なぜ合衆国憲法修正第1条(※1)が必要なのか」「なぜ修正第3条(※2)が必要なのか」「なぜ修正第4条(※3)が必要なのか」と疑問に思う人は誰一人としていません。疑問視されるのは(国民が武器を保持する権利を定めた)修正第2条だけです。
※1:自由な宗教活動を禁止する法律、言論または出版の自由を制限する法律を定めることなどを禁止した条項
※2:戦時や平時において、兵士が民間の家屋を接収したり宿営したりすることを禁じる条項
※3:令状に記された相当な合理的理由がない限り、不当な捜索や逮捕、押収を拒否できる権利を保証した条項
フロリダ州南部の高校では17人が犠牲になる銃乱射事件が起きた(写真:Joe Raedle/Getty Images)

「モノを責めるなんて馬鹿げている」

ダン:また人々が忘れてしまったもう一つの側面ですが、銃はただのモノに過ぎません。人間が取った行動の責任を負うというのはおかしな話です。酒気帯び運転で乗っていた家族が死んでも、フォードやホンダなどを責める人はいないでしょう?誰かがナイフで人を刺しても、ナイフ会社を責める人はいません。ナイフを使った人に責任を負わせるでしょう?
シャイアン:銃は何も分かっていません。やったのは人です。
ダン:モノを責めるなんて馬鹿げている。銃が勝手に動き出すなんてことはないのだから。
 結局、米国社会が誰も責任を負いたくない社会になってしまったということだと思います。自分の行動の責任を取りたくないんですよ。誰かに責任を取ってもらいたいと思っているんですよ。全員とは言いませんが、多くの人は自立したいとは思っていない。政府に面倒を見てほしいと思っている。政府に必要なモノを与えてもらいたいと思っている。
 一方で、そんなことは求めていない私たちのような人間も大勢いる。私たちは政府には関わってほしくありません。助けが必要になれば知らせますが、そうでなければ口出ししてほしくない。

リベラルと保守の溝は深い。
ダン:銃規制推進派は何かあった時に、警察が魔法のように駆けつけてくれると思っているんですよ。
 私は19歳の時に強盗に遭って銃を突きつけられました。警察なんて来てくれなかった。私は、銃を私の顔に突きつける2人の犯罪者の情けをひたすら願って、どうにか生き延びることを望むしかできませんでした。
 私はもう、あのような状況にはなりたくない。絶対に。私はシャイアンが強盗の襲撃を切り抜けて生き残ってほしいとは思っていません。シャイアンに悪い奴らを撃ち殺してほしいと思っています。正直な警察官であれば、現場にすぐに駆けつけられるなんて言わないでしょう。自分の身は自分で守りたいんです。
 私が批判したいのはそこです。銃規制反対派は違う世界に住んでいる。怖いから真実を受け入れたくないんですよ。誰かが助けてくれると、誰かが面倒を見てくれると思った方が楽なんですよ。
銃は米国の歴史と文化の象徴という声もある。
ダン:象徴なんですよ。銃は自信、自立、独立、抵抗という力強い象徴だと思います。仮に私が武装していれば、あなた方が私に何かを強制することはできないですよね。私と交渉しなければなりません。話をして、なぜ私がそれをしなければならないのか、説得する必要がある。
「銃を私の顔に突きつける2人の犯罪者の情けをひたすら願って、どうにか生き延びることを望むしかできませんでした」(写真:Retsu Motoyoshi)

規制しても銃乱射は絶対に減らない!

ダン:逆に私が武装してなくて、あなた方が武装した政府の人間であれば、私に命令できるでしょう。「これをしろ。さもなければ……」という話です。
 銃は米国の歴史の中で独特な役割を果たしていると思います。この国は抑圧的な政権が国民から銃を取り上げようとしたことがきっかけで、その政府を倒したんです。それは私たちの歴史と文化に深く根ざしています。それが変わることはないでしょう。
規制すれば乱射事件は減ると思う?
ダン:絶対に減らないでしょう。オーストラリアは厳しい銃規制法を制定しましたが、その後も乱射事件は起きています。ノルウェーにも厳しい規制がありますが、EU史上、最悪となる銃乱射事件がありました。
 犯罪者は必ず銃を手に入れることができるんですよ。米国には4億丁の銃が存在しており、毎日1万7000丁が生産されています。1500万丁を超えるAR-15が個人で所有されています。こういった銃は消えません。
 それに、南部の(メキシコとの)国境では麻薬カルテルが何万トンというドラッグを密輸しています。8ポンド(約3.6kg)しかない銃を密輸しないと思いますか?銃所有を禁止すれば犯罪者が銃を入手できなくなるなんて話は完全におとぎ話です。

「その場を守れる人が現れれば銃乱射は止まる」

それでは、銃乱射事件を防ぐにはどうすればいいと思う?
ダン:退職した警官や軍人、私のようなインストラクタ-、射撃の選手などに、ボランティアで学校を保護してもらうことだと思います。全員とは言いませんが、選ばれた教師を訓練して武装させてもいいかもしれません。銃を腰に差しながら授業するということではありません。安全に保管しておくんです。でも、少なくとも学校に保管しておくことです。
 「(銃器を持ち込めない)ガン・フリー・ゾーン」もやめるべきだと思う。犯罪者に犯行の場所を教えているようなものです。「ここは自己防衛できない場所」と表示する神経が理解できない。

ダン:先ほども話しましたが、警察官は間に合いません。銃乱射事件が起きた際の対応についての会議に友人が参加した時、インディアナ州の郡保安官はこう言ったそうです。「われわれの到着を待つならば、相当な時間を待つことになる」。銃を持った乱射犯は自殺するか射殺されるかのどちらかです。射殺した人間が警察官でも武装した市民でも変わりません。その場を守れる人が現れれば銃の乱射は止まります。
 (昨年11月に起きた)テキサス州の教会での銃乱射事件を覚えていますか? あそこは私たちが住んでいた場所から20分ほどのところだったので、知り合いが巻き込まれていないか心配しました。あの事件では、近隣の男性がAR-15を持って追いかけ、他の場所を襲撃しようとした犯人を止めたと言われています。これは素晴らしいことだと思う。

銃規制推進派の“偽善”

銃規制に対するメディアの対応をどう思いますか?
ダン:ああ、あれは完全に偏っていますね。意図があるんですよ。主要メディアのほとんどは左派です。彼らはイデオロギー的に銃が嫌いで、銃規制を巡る流れをコントロールしたいと思っているんですよ。
 また、彼らは自分以外の人間が銃を持つことを嫌います。元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグというメディアの大物がいますよね。彼は銃規制運動にかなり深く関与しています。一方で、元ニューヨーク市警の警察官をボディガードとして24時間体制で雇っています。彼は億万長者だからそれだけの余裕がある。
 では、彼の命は私の命よりも価値があるのでしょうか?
 そんなことはありません。彼は武装したセキュリティをつけてもいいのに、私が自分自身や子供を守るために武装できないのはなぜでしょうか。銃規制推進派には偽善がある。