東京電力福島第1
原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された同社元会長、
勝俣恒久被告(78)ら旧経営陣3被告の第7回公判が17日、
東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。
津波の試算を担当した東電社員が前2回の公判に続いて出廷し、事故前の試算に基づき対策していたとしても「敷地内への浸水は防げなかった」と述べた。
社員は「巨大な連動型の
地震が起きる知見はなかった。
津波の高さも継続時間も(想定と)違う」とし、当時検討した防潮堤を設置しても浸水していたとの見方を示した。
また、次の
地震津波の予測に必要なデータがなかったことなどから、事故前の安全対策について「切迫性はなかった」と証言。対策が終わるまで原子炉を止めるべきだとの考えがなかったか問われると、「そのような考えはなかった」と答えた。