南北統一費用は?…FT「最低2000兆ウォン『隠れたコスト』大きい」

南北統一費用は?…FT「最低2000兆ウォン『隠れたコスト』大きい」

【ソウル=ニューシス】オエリ記者

韓半島の平和ムードが高まっている中、韓国と北朝鮮の統一費用が10年に渡って、少なくとも2兆ドル(2134兆ウォン)以上になるという推定が出た。

フィナンシャルタイムズ(FT)は10日(現地時間)ルクセンブルクに拠点を置く資産管理士ユリジョン SLJアセットマネジメントが前日発表した分析を通じて上記のように分析した。

FTによると、アナリストのユリジョン、スティーブン・チェン、ジョエナ・プレイオが1989年東西ドイツ統一当時の状況との比較分析を踏まえて上記のような金額を推定した。

かれらはまず1989年に西ドイツが東ドイツに投入したコストを現在の価値に換算して約1兆7000億ユーロ(約2162兆ウォン)で計算した。
国際通貨基金によると、これは現在のドイツ国内総生産(GDP)の約62%、欧州連合EUGDPの約8%に相当する規模である。

韓国の人口は5100万人であり、北朝鮮の人口は2600万人である。
韓国の人口が北朝鮮の約2倍である。
ドイツの場合は統一当時、西ドイツと東ドイツの人口の割合が4対1だった。
東ドイツはナチ体制の時からあり、産業施設が古かったものの、まだ存在していて経済を維持する役割をしていた。
そのおかげで統一後、東ドイツ住民が西ドイツに大挙移住はしなかった。

北朝鮮は長い間、国際社会から孤立して、経済難を経験してきたという点で、統一当時の東ドイツの状況とは違いがある。
UBSの分析によると、北朝鮮の1人当たりGDPは648ドルであり、韓国は2万7396ドルで、大きな違いがある。

ユリジョンアナリストは、韓国だけでなく、米国と中国、日本が韓半島の統一費用を均等に負担する場合、各国が約10年間、それぞれ5000億ドルを負担する構図を提起した。
これは米国GDPの2.4%、中国の3.5%、日本9.7%、韓国の29.5%に相当する額である。
4カ国の経済の今後10年間の成長を反映する場合は、それぞれ1.7%、1.6%、7.3%、18.3%と見込まれる。

したがって、10年以上に渡って総費用は約2兆ドルと推定されるが、この程度は4カ国は余裕なレベルだとユリジョンアナリストは指摘した。

しかしFTは4つの国がこのような金額について、余裕なレベルだと考えるかどうかはまた別の問題だと指摘した。
昨年ハリケーンマリア事態を経験した米領プエルトリコにも対応しなかったドナルド・トランプ米国政府が韓半島統一費用を支援するかは未知数だと指摘した。
もちろんトランプ任期内に南北統一がなされる場合という話である。

特に北朝鮮の子供たちの劣悪な栄養状態などを改善するための費用など、いわゆる「隠れたコスト(hidden cost)」も途方もないと見通した。

FTは、南北の統一がかなり近いと見たユリジョンアナリストとは異なり、今まで見てきたように、南北朝鮮の統一過程が短期間で行われるのは難しいと指摘した。

ただし、統一された韓半島というのは以前よりも「少しはありえる(less improbable)」だと考慮されると指摘した。