◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2018.09.15
=================
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週はしっかりとした展開となった。」
M「ああ。驚きだな。先週末まで、日経平均は6日続落となっており、TOPIXなんて7日続落していた。」
T「まさかSQ値が23000円を越えてくるなんて・・。」
M「だよな。日経平均は6日続落で下げた分を全て取り戻しており、先週末から相場の景色がガラッと変わっている。」
T「ただ相変わらずTOPIXの戻りは鈍いな。チャート見ても日経平均とTOPIXでは、印象が全く違う。」
M「確かに・・。日経平均はいよいよ上離れるかという印象だが、TOPIXは下落トレンド過程の単なるリバウンド的な状況に見える。」
T「ただ7月も8月も下げ止まった水準で、今回も下げ止まったことは好感できる。」
M「何はともあれ日経平均はついに23000円台に乗せてきている。まさかな展開だけに今週はオプションの動きも凄かったな。特にコールオプションの復活が・・。」
T「そうだな。いずれにしろ今週の上昇はかなり違和感ある上昇だったと言えるだろう。」
M「特に週前半はな。まあ先週末の米雇用統計から、為替はドル買い円安基調となっていたことが追い風にはなっているんだろうけど・・。」
T「平均賃金が想定以上に上昇したからな。それにより米長期金利上昇に繋がっている。」
M「それが背景にあるかは知らないが、今週は投機筋がSQ睨んで勝負かけてきたのではとの見方も多い。」
T「だろうな。日経先物主導で違和感ある上昇見せた日もあったからな。それに便乗して付いてきた向きも多いようだし、そういった結果により、これだけV字回復してきたと言えるだろう。」
M「更に週後半にはそれなりに買い材料も出てきており、相場を押し上げる要因となった。」
T「そうだな。トランプ政権が、閣僚級の米中通商協議の再開へ向けて中国側と接触との報道があった。」
M「ああ。それに対して中国は歓迎すると表明したことで、米中貿易摩擦懸念が和らぎ日本株にも追い風になった。」
T「それに今週はトルコ中銀の動きも注目された。」
M「ああ。13日にトルコ金融政策決定会合があったが、そこで本当に利上げに踏み切れるのか注目されていた。」
T「トルコのエルドアン大統領は利上げ反対姿勢を以前から示しており、逆に利下げしろと中銀に圧力もかけていたからな。」
M「ああ。そういった影響で前回7月の金融政策決定会合では、トルコ中銀は利上げを見送り、トルコリラ暴落の一つの引き金になったといえる。」
T「今回はトルコ中銀も利上げを事前に示唆しており、トルコリラの下落に歯止めをかけようとしていたが、エルドアン大統領の圧力があるだけに、本当に利上げするのか疑心暗鬼だったと言えるだろう。」
M「それに利上げしたとしても、微々たる利上げにとどまるという懸念は強かったと言える。」
T「まあ、13日の政策金利発表前に、エルドアン大統領が改めて利上げ反対姿勢を示したことにはヒヤッとしたが・・。」
M「ああ。ただトルコ中銀は、今回はしっかりと利上げを決断し、市場に安心感を与えたと言える。」
T「しかも市場予測以上の大幅利上げに踏み切っており、それによりトルコリラが買い戻されている。」
M「取りあえずトルコ中銀の独立性は守られたという感じだな。」
T「もし今回も利上げ見送ったり、利上げしても市場予測を大きく下回る水準にとどまれば、再びトルコリラの下落に繋がり、新興国リスクが強まる恐れがあったといえる。」
M「ああ。しかしトルコ中銀の英断により、新興国リスクがかなり和らいだ印象だ。」
T「それにより円安が更に進み、週末の日本株に追い風になったと言える。」
M「日経平均は明確に23000円台に乗せてきており、昨晩は夜間取引で12月物の日経先物も23000円台に乗せて引けている。」
T「ああ。配当落ち分があるだけに12月物の日経先物は、日経平均より150円超安くなっているからな。」
M「日経平均23000円台乗せても、日経先物12月物が23000円乗せていなければ、9月末の配当権利落ち後は、日経平均23000円割れとなってしまうからな。」
T「まあ来週しっかり23000円台維持できるかだろうけどな。」
M「そうだな。昨晩の米国市場は高安まちまちだった。しっかり上昇していたんだが、昼頃にはトランプ大統領が対中追加関税を進めるよう指示したと伝わり重しとなった。」
T「米中貿易摩擦懸念が再燃か・・。」
M「ただそれほど嫌気している感じでもない。水を差された格好だが、発動時期などが依然として不透明であり、単なる牽制と言うこともあり得るからな。」
T「そうだな。閣僚級の米中通商協議を再開させることを検討している状況だけに、中国に対して牽制し、中国の譲歩を引き出そうとしているのかも知れない。」
M「もしくは、トランプ大統領自体は中国と合意する気なんてサラサラないという恐れもあるけどな。米中通商協議の再開自体もトランプ大統領の意思かどうか不透明だし・・。」
T「まあトランプ大統領の支持率が下がってきているだけに、米政権も支持率回復に躍起になっている。それが今回の米中通商協議の再開打診に繋がったとの見方も多い。」
M「ああ。トランプ大統領の支持率低下は共和党の支持率低下に繋がり、共和党離れになるからな。」
T「逆に民主党の支持率が上がってきている。中間選挙前にこれはきついだろう。」
M「支持率が低下しているのは主に、貿易摩擦で悪影響を受けている地域だ。2000億ドル分の中国製品への追加関税を発動すれば、中国による報復関税で、更に悪影響を受けてしまう。」
T「そういったことを考えれば、米政権は追加関税はしたくないんだろうな。」
M「ただ強気な保護主義的な通商政策を支持する向きも居るだけに、トランプ大統領はそう簡単に引かないだろうし、何とかトランプ大統領の取り巻きが説得している状況なのかも知れない。」
T「以前、ムニューシン米財務長官が中国と通商問題で合意したにも関わらず、トランプ大統領が一蹴した経緯がある。」
M「それだけに今回も本当に米中通商協議の再開が可能なのか微妙だろう。もし協議の再開出来たとしても、合意してトランプ大統領がそれを受け入れる可能性は低そうに思える。」
T「いずれにしろ、まだ当分この問題は不透明感が続くということだろうな。」
M「だろうな。とにかくトランプ大統領の発言には注意が必要だな。」
T「ああ。来週もしっかりとした相場に期待したいモンだ。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
=================
T「今週はしっかりとした展開となった。」
M「ああ。驚きだな。先週末まで、日経平均は6日続落となっており、TOPIXなんて7日続落していた。」
T「まさかSQ値が23000円を越えてくるなんて・・。」
M「だよな。日経平均は6日続落で下げた分を全て取り戻しており、先週末から相場の景色がガラッと変わっている。」
T「ただ相変わらずTOPIXの戻りは鈍いな。チャート見ても日経平均とTOPIXでは、印象が全く違う。」
M「確かに・・。日経平均はいよいよ上離れるかという印象だが、TOPIXは下落トレンド過程の単なるリバウンド的な状況に見える。」
T「ただ7月も8月も下げ止まった水準で、今回も下げ止まったことは好感できる。」
M「何はともあれ日経平均はついに23000円台に乗せてきている。まさかな展開だけに今週はオプションの動きも凄かったな。特にコールオプションの復活が・・。」
T「そうだな。いずれにしろ今週の上昇はかなり違和感ある上昇だったと言えるだろう。」
M「特に週前半はな。まあ先週末の米雇用統計から、為替はドル買い円安基調となっていたことが追い風にはなっているんだろうけど・・。」
T「平均賃金が想定以上に上昇したからな。それにより米長期金利上昇に繋がっている。」
M「それが背景にあるかは知らないが、今週は投機筋がSQ睨んで勝負かけてきたのではとの見方も多い。」
T「だろうな。日経先物主導で違和感ある上昇見せた日もあったからな。それに便乗して付いてきた向きも多いようだし、そういった結果により、これだけV字回復してきたと言えるだろう。」
M「更に週後半にはそれなりに買い材料も出てきており、相場を押し上げる要因となった。」
T「そうだな。トランプ政権が、閣僚級の米中通商協議の再開へ向けて中国側と接触との報道があった。」
M「ああ。それに対して中国は歓迎すると表明したことで、米中貿易摩擦懸念が和らぎ日本株にも追い風になった。」
T「それに今週はトルコ中銀の動きも注目された。」
M「ああ。13日にトルコ金融政策決定会合があったが、そこで本当に利上げに踏み切れるのか注目されていた。」
T「トルコのエルドアン大統領は利上げ反対姿勢を以前から示しており、逆に利下げしろと中銀に圧力もかけていたからな。」
M「ああ。そういった影響で前回7月の金融政策決定会合では、トルコ中銀は利上げを見送り、トルコリラ暴落の一つの引き金になったといえる。」
T「今回はトルコ中銀も利上げを事前に示唆しており、トルコリラの下落に歯止めをかけようとしていたが、エルドアン大統領の圧力があるだけに、本当に利上げするのか疑心暗鬼だったと言えるだろう。」
M「それに利上げしたとしても、微々たる利上げにとどまるという懸念は強かったと言える。」
T「まあ、13日の政策金利発表前に、エルドアン大統領が改めて利上げ反対姿勢を示したことにはヒヤッとしたが・・。」
M「ああ。ただトルコ中銀は、今回はしっかりと利上げを決断し、市場に安心感を与えたと言える。」
T「しかも市場予測以上の大幅利上げに踏み切っており、それによりトルコリラが買い戻されている。」
M「取りあえずトルコ中銀の独立性は守られたという感じだな。」
T「もし今回も利上げ見送ったり、利上げしても市場予測を大きく下回る水準にとどまれば、再びトルコリラの下落に繋がり、新興国リスクが強まる恐れがあったといえる。」
M「ああ。しかしトルコ中銀の英断により、新興国リスクがかなり和らいだ印象だ。」
T「それにより円安が更に進み、週末の日本株に追い風になったと言える。」
M「日経平均は明確に23000円台に乗せてきており、昨晩は夜間取引で12月物の日経先物も23000円台に乗せて引けている。」
T「ああ。配当落ち分があるだけに12月物の日経先物は、日経平均より150円超安くなっているからな。」
M「日経平均23000円台乗せても、日経先物12月物が23000円乗せていなければ、9月末の配当権利落ち後は、日経平均23000円割れとなってしまうからな。」
T「まあ来週しっかり23000円台維持できるかだろうけどな。」
M「そうだな。昨晩の米国市場は高安まちまちだった。しっかり上昇していたんだが、昼頃にはトランプ大統領が対中追加関税を進めるよう指示したと伝わり重しとなった。」
T「米中貿易摩擦懸念が再燃か・・。」
M「ただそれほど嫌気している感じでもない。水を差された格好だが、発動時期などが依然として不透明であり、単なる牽制と言うこともあり得るからな。」
T「そうだな。閣僚級の米中通商協議を再開させることを検討している状況だけに、中国に対して牽制し、中国の譲歩を引き出そうとしているのかも知れない。」
M「もしくは、トランプ大統領自体は中国と合意する気なんてサラサラないという恐れもあるけどな。米中通商協議の再開自体もトランプ大統領の意思かどうか不透明だし・・。」
T「まあトランプ大統領の支持率が下がってきているだけに、米政権も支持率回復に躍起になっている。それが今回の米中通商協議の再開打診に繋がったとの見方も多い。」
M「ああ。トランプ大統領の支持率低下は共和党の支持率低下に繋がり、共和党離れになるからな。」
T「逆に民主党の支持率が上がってきている。中間選挙前にこれはきついだろう。」
M「支持率が低下しているのは主に、貿易摩擦で悪影響を受けている地域だ。2000億ドル分の中国製品への追加関税を発動すれば、中国による報復関税で、更に悪影響を受けてしまう。」
T「そういったことを考えれば、米政権は追加関税はしたくないんだろうな。」
M「ただ強気な保護主義的な通商政策を支持する向きも居るだけに、トランプ大統領はそう簡単に引かないだろうし、何とかトランプ大統領の取り巻きが説得している状況なのかも知れない。」
T「以前、ムニューシン米財務長官が中国と通商問題で合意したにも関わらず、トランプ大統領が一蹴した経緯がある。」
M「それだけに今回も本当に米中通商協議の再開が可能なのか微妙だろう。もし協議の再開出来たとしても、合意してトランプ大統領がそれを受け入れる可能性は低そうに思える。」
T「いずれにしろ、まだ当分この問題は不透明感が続くということだろうな。」
M「だろうな。とにかくトランプ大統領の発言には注意が必要だな。」
T「ああ。来週もしっかりとした相場に期待したいモンだ。」