時速280キロ “浪速の暴走狼”を直撃すると「暇やったから」

時速280キロ “浪速の暴走狼”を直撃すると「暇やったから」


 日産自動車の「GT―R」で自動車専用道路を時速280キロで走行したとして、大阪市城東区の自称投資家、川西智弘容疑者(35)が5日、大阪府警城東署に道交法違反(速度超過)の疑いで書類送検された。

 川西容疑者は1月12日午前4時10分ごろ、東大阪市の自動車専用道路「第2阪奈道路」を法定速度の時速60キロを220キロ上回る280キロで運転し、その様子をユーチューブに投稿。リミッターを外してナンバーを折り曲げ、テープで固定し、スタートしてから4秒で100キロを計測、13秒で200キロに達し、29秒で300キロを記録した。

 調べに対し、「10回以上違法走行をした。車の性能を試し、他人に見せたかった」と供述しているという。これ以外にも猛スピードでパトカーの追跡を振り切ったり、パトカーを後ろから抜き去ったり、信号無視をする動画を投稿。

 川西容疑者は13年前にもナンバープレートを外した車で阪神高速環状線(法定速度60キロ)を時速約180キロで繰り返し走行。別の車で速度超過をした際、写ったオービスのナンバーと顔から週に数回、暴走行為をしていることが判明し、逮捕されている。当時、新聞には「浪速の暴走狼」という見出しが躍った。

 川西容疑者は速度超過とナンバー隠蔽に加え、仮ナンバーの跳ね上げや無車検、無保険、ナンバーを付けずに走行したとして道路運送車両法違反など計5件の容疑で送検された。

「5月28日、府警のHPに動画を見た人から情報提供のメールが匿名で届いた。誰が運転しているか特定せなアカンいうことで捜査を進めとったら、川西容疑者が浮かび上がった。そんで追い掛けとったところ、7月にナンバーを付けずに走っとったんで、8月に逮捕して話を聞いたら容疑を認めたんや」(捜査事情通)

自宅にいた本人を直撃すると……。

「(日刊ゲンダイに)どっちかいうたら載せていただきたいんですわ。周りに懲役行っている人間とかようけいてるわけですよ。取材に応じて、それを差し入れいう形で送りたいわけですよ。実名を出してもいいのか? 構わないですよ。(13年前の)道交法の後にもう1回監禁でパクられてるんですよ。20日で帰ってきましたけど、それが20回目の逮捕なわけですよ。まぁまぁ、いろいろありますよ、恐喝やら傷害やら」

 GT―Rの他にも車を数台所有しているが、なぜそんな金があるのか。

「(報道では)無職ってなっとったやないですか。取調官にも名刺渡しているしやね。いうたら投資とか、そんなん含めてトレーダーいう名目で供述調書作っとったんですけど、それが何でか分からんけど無職ってなった。速い車を買ったら、速く走らせたいのが普通。サーキットで走ればいい? サーキットも走ってますよ。城東署に押収されているレースカーがあるんですよ。シビックの改造車です。それが車検切れの車? レースカーやから車番も何もない。近所のレースカー造っているところに持って行っただけ。今回はホンマ暇やったからね。『ユーチューバー』ってよう耳にしとったから、何か投稿できるもんないかなぁ思っとって、面白半分で上げたら、そんなことになってもうたっていうだけ。まぁ、ええっすけどね、別に」(本人)

 悪びれる様子はまるでなかった。