F2後継開発、主体は日本 防衛省、中期防明記へ
F2後継開発、主体は日本 防衛省、中期防明記へ
防衛省は2030年代に退役を迎える航空自衛隊のF2戦闘機の後継機をめぐり、年末に策定する新たな「中期防衛力整備計画(中期防)」に、国内防衛産業の参画を重視する開発方針を明記する方向で調整に入った。日本が開発主体となることで、防衛産業の基盤維持や戦闘機開発の技術蓄積を図る狙いがある。政府関係者が4日、明らかにした。
防衛省はF2後継機の方針として(1)国産(2)国際共同開発(3)既存機の輸入-を検討してきた。このうち既存機の輸入は能力の陳腐化が避けられず、見送る。純粋な国産開発もコスト、技術両面でハードルが高い。政府内の意見集約が進まず、中期防への結論の明記は先送りする可能性もあるが、日本主体の開発方針は示す方向だ。
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F2後継機をめぐっては米軍のF22戦闘機をベースとする米国との共同開発案も浮上した。ただ、米国主導となる公算が大きく、国内防衛産業が参画できる余地は小さい。防衛省幹部は「米国は有力なパートナー候補だが、戦闘機の国内技術を維持・向上させるには日本が主体となって開発するしかない」と話す。