シンガポールで誤発注か、老舗企業の株価一気に83%下落し直後に戻す

シンガポールで誤発注か、老舗企業の株価一気に83%下落し直後に戻す

Abhishek Vishnoi、Sofia Horta e Costa、Livia Yap
2019年1月24日 22:37 JST

186年の歴史を持つ複合企業ジャーディン・マセソン・ホールディングスの株価が、24日のシンガポール株式市場で一気に83%下げ、直後に値を戻した。トレーダーの間では、誤発注がこの波乱を引き起こしたとの臆測が出ている。
  ジャーディン・マセソン株の23日終値は66.47ドル。それが24日朝方に10.99ドルまで急降下し、この水準で約16万7500株の取引が成立した。時価総額にして410億ドル(約4兆5000億円)が吹き飛んだ計算になる。
  株価は直ちに戻し、前日比0.5%高で取引を終えた。4人のトレーダーは値動きから、人為的なミスが暴落を引き起こした可能性が示唆されると指摘。KGIセキュリティーズの調査アナリスト、マーク・タン氏は「株価の回復ぶりを見ると、誤発注だったように現時点では思われる」と述べた。
  ジャーディン・マセソンの広報担当、ジェシー・ツイ氏は同社としては電子取引上のエラーが起きたと認識しており、「すでに取引所の調査が入っているはずだ」と電子メールで述べた。シンガポール証券取引所の広報担当者は、現在調査中だと説明した。