つぶやく警視庁捜査1課 未解決事件「情報求む」

つぶやく警視庁捜査1課 未解決事件「情報求む」

社会
2019/2/3 11:30
警視庁捜査1課が開設したツイッターのアカウント(2月1日)
警視庁捜査1課が開設したツイッターのアカウント(2月1日)
殺人や誘拐、強盗などの凶悪犯罪を捜査する警視庁捜査1課が1月23日、ツイッターアカウント(@MPD_sousa1)を開設した。狙いは、ツイッターの拡散力を使った未解決事件の情報収集。同課はテレビドラマや映画で登場することも多いことなどから注目を集め、開設から10日余りでフォロワーは1万人を超えている。
「東京都港区六本木のクラブで、男性客が頭部を金属バット等で殴打され殺害された殺人事件がありました」。アカウント開設告知の後、最初の投稿では、2012年9月に起きた事件で国際手配されている容疑者に関する情報提供を呼びかけ。2日後には、16年前に足立区で発生した殺人事件で容疑者を逮捕したことを報告した。
捜査1課の幹部は「インターネットを通じた情報収集が主流となるなか、一般の人が持つ写真や動画などの情報を集めるにはツイッターでの発信が不可欠」と語る。
今後、100件超ある未解決事件などを順次紹介し、国外逃亡した容疑者の潜伏先に関する情報も出していく。将来は、発生直後の事件の目撃情報などを機動的に発信することも想定している。
00年に起きた世田谷一家殺害事件の現場周辺の状況を再現した3次元(3D)動画を公開するなど、警視庁は公式ホームページ内でも未解決事件の情報提供を求めている。若者らに身近なツイッターを活用することで、こうしたページへの誘導も図りたい考えだ。
警察の捜査に詳しい東洋大桐生正幸教授(犯罪心理学)は「ツイッターは情報拡散の手段として優れており、有用な情報が集まる可能性がある。捜査機関と国民の距離感を縮めるのにも有効だ」と話している。