◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.03.02

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週の日本市場はしっかりと続伸となった。」

M「ああ。日経平均は節目の21500円も突破し、今年の高値となっている。」

T「今週は、ややダレる場面もあり、上値の重さも見られていたと言えるものの、売りも続かず、終わってみれば日経平均今週の高値圏で引けているからな。」

M「米国株が今週は下落する日が多かったといえ、重しになった面もあるが、ドル円が今週はえらい円安進行し日本株に追い風となった。」

T「ああ。ドル円は1ドル112円が目前だが、ちょっと違和感ある円安だよな。」

M「そうだな。米国は利上げ停止、バランスシート縮小も年内停止という状況になっているにもかかわらずドルが強い。」

T「米GDPなどが上ブレたということもあるが、それ以上に弱い経済指標も目立っている。」

M「ああ。昨日発表されたISM製造業景況感指数も弱かったし、個人消費支出やミシガン大学消費者信頼感指数も市場予測を下回った。」

T「それでも円安って・・。発表直後は一時的にも円高へ動くも円買いは続かずだ。」

M「まあ、リスク回避の円買いの巻き戻しの流れが続いているといえば、そういうことなんだろうけどな。」

T「ドル円相場は年初に波乱的な円高進行となり、一時1ドル104円台まで突っ込んだが、その反動的な戻り基調が続いている状況だ。」

M「ああ。ただ既にかなり戻しており、この分だと12月中旬以降から年初にかけて円高進行した分を全て取り戻しそうだ。」

T「ドル買い材料には素直に反応するが、ドル売り材料はあまり反応せずという状況が続いている。まあ日本株には追い風となるだけに悪いことではないが・・。」

M「ただ強引な動きは、その後反動を呼び込むだけに、単純に楽観視もしにくい。」

T「投機筋による円売りポジションが積み上がっているとの見方もあるようだし、やはりヘッジファンドなど円売り株先買いというポジ積み上げている向きが居るように思える。」

M「そうだな。投機筋のポジションは遅かれ早かれ、何処かで巻き戻される。」

T「ああ。それだけに注意は必要だが、問題は何処まで今の流れが続くかだからな。」

M「そうだな。取りあえず米国株の強さが続いている内は大丈夫だとの見方が多い。」

T「今週の米国株は3日続落するなど、やや弱さも見られていたものの、昨日はしっかりと反発し、下げ分を取り戻している。」

M「ああ。ダウは10週連続の上昇とはギリギリならなかったが、S&P500指数は10週連続の上昇となり、ナスダック指数も週間ベースでしっかり上昇した。」

T「昨日は弱い米経済指標でやや垂れる場面も見られたが、午後にはしっかり下げ渋り、ダウは3桁の上昇で引けている。」

M「一部で3月中旬にも米中首脳が会談し、貿易協議で合意する可能性があると報じられた事が好感された。」

T「まあ目新しいことでもないが、今週はライトハイザー米通商代表部代表が公聴会で米中貿易協議について、やるべき事がまだ多いとの見解を示したことで、やや期待が後退していたからな。」

M「そうだな。ただ昨日の報道で、3月中に合意出来るとの期待が再度強まった格好だ。」

T「投機筋による円売り株先買いという動きも、それを目処に動いている可能性もありそうだ。」

M「かもな。それだけにもし合意できないという状況になると波乱だな。」

T「まあ決裂なんてことにはなりそうもないが、合意の時期が先延ばしになるという恐れはあるだろうけどな。」

M「そうなったとき、果たして米国株がどういう反応をするのかだな。失望するのか、それとも期待感から強い相場を続けるのか・・。」

T「逆に合意となってしまうとネタがなくなるため、合意を引っ張った方が良いのかも知れない。」

M「どうだろうな。先延ばしになれば、それだけ合意できないという懸念も強まるからな。」

T「とにかく3月相場は注目だな。米中問題だけでなく、3月は色々とイベントも多いだけに・・。」

M「ああ。取りあえず来週もしっかりとした相場を期待したい。」

T「そうだな。期待したいモンだ。」