中国 核融合の実験装置公開 研究の姿勢アピール

中国 核融合の実験装置公開 研究の姿勢アピール

中国が、次世代のエネルギーとされる核融合の研究を行っている実験装置を外国メディアに公開し、国をあげて研究を進める姿勢をアピールしました。
外国メディアに11日公開されたのは、中国、安徽省合肥にある中国科学院プラズマ物理研究所の核融合の実験装置「EAST」です。

原子核どうしを衝突させることで起きる核融合反応は、これまでの核分裂反応を利用した発電に比べて制御しやすく、高レベル放射性廃棄物も発生しないとされ、次世代のエネルギーとして、研究が進められています。

公開された装置では、核融合からエネルギーを取り出すために必要な超高温のプラズマを発生させて、維持させる実験を行っているということです。

核融合の研究をめぐっては、世界のなかでも日本や欧米がリードしていて、茨城県那珂市にある量子科学技術研究開発機構の研究所では、今回公開された中国の装置より大型のものをEUと共同で建設していて、来年の運転開始を目指しています。

一方、中国は、国際協力にも加わりながら多くの予算と人員をかけて研究を行っています。中国科学院の研究所の責任者は、「中国は始めるのは遅かったが、政府が非常に重視し、研究は加速している」と述べ、国をあげて研究を進める姿勢をアピールしました。