◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2019.05.25

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は軟調な相場となった。」

M「ああ。週前半は下げ渋っていたんだが、後半失速してしまった。」

T「引き続き米中摩擦が重石になった。」

M「仕方ないだろうな。トランプ大統領が対中関税引き上げに踏み切ったことから、早期の合意と言う期待は大きく後退した。」

T「それにやはりファーウェイ問題だよな。」

M「そうだな。米政権がファーウェイへの禁輸措置に踏み切ったことで、半導体関連株などが今週は大きく下落した。」

T「それにより、米企業が相次いで同社へのサービスや部品の供給を止めると発表しており、日本でもファーウェイ製品の発売延期などが発表された。」

M「昨日なんてアマゾンジャパンもファーウェイ製品の直販停止を発表した。」

T「英半導体大手のアームもファーウェイとの取引停止を発表しており、結構おおごとになってきている。」

M「米政府はファーウェイへの禁輸措置について、一部取引に猶予期間を設けると発表したものの、既にこれだけ色々な企業が動いてしまった。」

T「中国はファーウェイを支援すると表明しているし、米国に対して強く抗議したようだしな。」

M「しかもファーウェイだけでなく、米国は監視カメラ世界最大手のハイクビジョンなど他の中国企業にも同じような規制を行うことを検討しているとも報じられている。」

T「もう米中通商問題ではないよな。ハイテク戦争になってきているような状況だ。」

M「まあトランプ大統領は、ファーウェイ問題を通商協議の交渉材料に使うことも示唆しているものの、そう簡単には引きそうもない。」

T「そうだな。ここまで踏み切った米国がファーウェイ潰しを簡単にやめるとも思えず、米中合意なんてかなり厳しくなったように思える。」

M「もともと米中通商問題は、米中のハイテク覇権争いが根底にあると言われていたからな。ここに来てそれが鮮明に出て来た感じだろう。」

T「ああ。中国もかなり強気な姿勢を示してきており、譲歩する姿勢は見せていない。」

M「米中共に強硬姿勢になってきており、今週の下落要因になったと言えるだろう。」

T「トランプ大統領は、来月のG20には、米中首脳会談を行う可能性を依然として示しているといえるが、本当に実現出来るか不透明だと言えるよな。」

M「そうだな。今のままだと中国側が拒否する可能性もありそうだ。」

T「それにもし拒否しなくても、今の状況で米中首脳会談やっても、何にも合意なんて出来ないだろう。」

M「確かにそうだな。逆に米中摩擦が激化してしまう恐れもあるかもな。」

T「米国は対中関税第4弾も表明しており、実際にそれが発動されるまでに至るようだと、マーケットは波乱必至だな。」

M「だろうな。現状では対中関税第4弾までは織り込んでいない。それどころか、まだ米中合意という期待も燻っているといえるかもな。」

T「そうだな。それだけに下げ渋りも見せているんだろう。」

M「ただそういった期待が剥落すれば、米国株も今の株価水準保つのは難しいかも知れない。日本株も同様だ。」

T「昨日は米国株反発したものの、上値の重さは顕著だった。連休前の週末ということから買いも入りにくかった面もあるんだろうけど、やはり警戒感は強い状況だと言うことだろう。」

M「ああ。来週も米中問題に色々と振り回される恐れもあるかもな。」

T「ファーウェイ問題を巡り、中国が対抗措置を取ってくる恐れも言われているだけに、警戒は必要だろうな。」

M「まあ来週末はどういう状況になっているのか注目したい。」

T「もっと落ち着いていれば良いのだが・・。期待したいモンだ。」