◆◇地場者の立ち話~番外編~2019.06.01

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週の日本市場も軟調な展開となり、日経平均は4週続落となった。」

M「ああ。令和相場入りしてから、毎週下げ続けている。4月までは堅調だったんだが、10連休明けて令和相場入りすると相場がガラッと変わってしまっている。」

T「令和相場入りとなった5月相場を終えたが、まさに5月相場は波乱相場だった。」

M「4月末には日経平均22000円台だったんだが、昨日の終値が約20600円だ。株価位置はガラッと変わった。」

T「個別株も株価位置大きく変わったものも少なくない。」

M「それもこれも発端はトランプ大統領だ。」

T「そうだな。米中問題は合意近いという状況だったんだが、突如トランプ大統領が対中関税引き上げると表明した。」

M「まあ、中国側がまとまりかけていた合意案の修正を求めてきた為、トランプ大統領を激怒させたようだが・・。」

T「結局、中国との合意なんて無理な話だったのかもな。」

M「どうだろうな。ただこのまま米中摩擦強い状況では、中国だけでなく米国経済にも悪影響強まる。」

T「貿易戦争に勝者はいないというが、まさにそういう状況になる恐れもあるかもな。」

M「既に景気減速懸念も市場では意識されてきている。」

T「ああ。米長期金利はえらい低下してきており、10年債利回りと3ヵ月債利回りとの逆イールドが拡大している。」

M「そうだな。資金は株式市場から債券市場へと流れている格好だ。」

T「米中摩擦問題だけでも不透明なのに、昨日はトランプ大統領がメキシコへの関税を表明した。」

M「いきなりだモンだ。不法移民問題に絡めて、関税を掛けるって・・。無茶苦茶な話だ。」

T「そのお陰で昨日の株式市場は世界的に波乱となった。」

M「日本株も派手に売られて、しかも夜間取引でも更に売られている。」

T「日経先物は20500円も割り込んでおり、こうなると節目の2万円も意識されそうだ。」

M「そうだな。米中摩擦懸念に加えて、メキシコとの摩擦懸念も強まることが想定される。なかなか積極的にリスクを取りに行きにくくなっている。」

T「またトランプ大統領が何をし出すのか分かったモンじゃないとの声も市場から多く聞かれる。」

M「いわゆるトランプリスクだな。メキシコへの関税表明を機に、トランプリスクが再び市場に警戒されてきた格好だ。」

T「トランプ大統領の発言や行動で、市場を大きく動かすリスクだ。まあ、相場は動かないより動いた方が良いともいえるんだが・・。」

M「確かにそうだが、ボラティリティの上昇は、それだけリスクを高めることになるからな。」

T「ああ。投機筋などはボラティリティの上昇を好むだろうけど・・。」

M「派手に売られれば、派手にリバウンドもする。そういった動きが投機チャンスになるからな。」

T「でもボラティリティ大きくなっている状況だと、振り回されやすい相場になるし、たった一日判断を間違うだけで大怪我する事も少なくない。」

M「確かにそうだな。そういうリスキーな相場を嫌う向きも少なくはなく、そういう向きは市場から離れていく事になる。」

T「つまり市場参加者が減ってくる恐れがあり、それにより更にボラティリティを高めてしまう。」

M「このままボラティリティが更に上昇していくのか、すぐに落ち着いてくるのか注目される。」

T「そんな中、トランプ大統領は来年の大統領選への再出馬を正式に表明することを今朝明らかにしている。」

M「ああ。表明すれば、いよいよ大統領選へ選挙キャンペーンが本格的に始まることになる。」

T「アメリカ・ファーストを更に強めてくる恐れもあると言える。」

M「そうだな。保護主義的な政策を強めてくる恐れは確かにあるかもな。」

T「来週から6月相場入りとなるが、果たしてどういった相場になるんだろうな。」

M「まずは来週、相場が落ち着くのか、それとも更に荒れるのか注目したい。」

T「ああ。期待したいモンだ。」