【武器とターゲット】ヘリコプターを搭載するといっていた『いずも』、空母に改造する本性

【武器とターゲット】ヘリコプターを搭載するといっていた『いずも』、空母に改造する本性

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※国際社会では「力の論理」が声の大きさを決定します。<韓国日報>は毎週金曜日、世界各国が保有している武器を深く調べ、各国が直面している安全保障的危機と対応策など安全保障戦略を分析します。


「強烈な不満と決然とした反対を表明する」

昨年12月、日本が「防衛大綱改正案」を発表したことに対する中国外務省の公式反応だ。
かなり険悪な中日関係を考慮しても、外交の場で使用可能な表現を総動員した抗議だった。
韓国外交部も「日本の防衛及び安全保障政策が域内の平和と安定に貢献する方向で透過的に行われなければならない」と懸念を表明した。

周辺国の反発を買った日本の防衛大綱の核心は、「短距離離陸及び垂直着陸機(STOVL機)の搭載システムを構築し、飛行場が少ない太平洋地域での対処能力を強化する。必要に応じて艦艇からの運用が可能になるよう必要な措置を講ずる」という一節だった。
ここでいう短距離離陸及び垂直着陸機とは、日本が米国から導入する予定のF-35B戦闘機を意味する。
そのため「必要に応じて艦艇から運用可能なようにする」という言葉は、日本が保有している2隻の大型護衛艦の「いずも」と「かが」を、F-35B戦闘機発進が可能な空母に改造するという意味だった。
帝国主義時代に空母大国だった日本が、それまで周辺国の反発を意識して隠していた空母保有計画をこっそり策定していたわけだった。

設計時からF-35B搭載を念頭

2006年「いずも」基本設計構想が公開されたとき、日本はヘリコプター5機が同時離着陸できる多目的輸送艦と主張した。
「いずも」は実際、伝統的な意味の空母が装備する「アレスティング・ワイヤー 」と「戦闘機離陸に必要な蒸気射出装置」がない。
戦闘機を浮かべる機能自体がないという話だ。

しかし垂直離着陸が可能なF-35B戦闘機の場合は話が違ってくる。
格納庫とデッキを接続するエレベーターがあれば、中型空母にできるからである。
日本はF-35ステルス機を13機保有しており、最近105機をさらに購入することにした事実が明らかになった。
この計画通りなら、10年以内にF-35A 105機、F-35B 42機の合計147機のF-35の運用国に生まれ変わる。

実際「いずも」はそもそも設計段階からF-35B搭載を念頭に置いて建造されたことが分かった。
設計プロセスに参加した海上自衛隊幹部の証言によると、デッキと艦内格納庫を接続するエレベーターがF-35Bサイズに合わせて設計され、塗料もF-35B離着陸時に噴射される摂氏500度に近い熱に耐えることができる製品を塗ったのである。
英国国際戦略研究所(IISS)のニックチャイルド海軍戦力担当上級研究員は、「東アジア地域の軍備競争率を考えたとき、日本のいずも改造はいつ開始するのかという問題であり、改造するかしないかの問題ではなかった」と指摘した。

改造を終えたいずも級艦艇は、少なくとも10機以上のF-35B戦闘機を搭載できるものと思われる。
航空専門媒体のフライトグローバルは「ヘリコプターはもちろんF-35B戦闘機10機と垂直離着陸輸送機のV-22も搭載できるようになるだろう」とした。
米国の各国安全保障戦略分析機関は「いずも級空母の保有により、日本の海上及び空中戦力の作戦の流動性は大幅に向上する」と予想した。
本土防衛に焦点を置いていたのが既存の安全保障戦略だとすると、いずも級空母は日本空軍戦力の作戦半径を東シナ海に拡張させるという意味である。
またすでに第2次世界大戦当時、大型空母を持って列強と戦争した「経験」も、いずも級空母の運用に適切に投影されるしかない。

中国に敵対は無理…米国覇権維持の「バックアップ」の役割

一部では日本の軍事大国化の動きが中国の拡張を牽制しようとするためにあって、あえて韓国がその能力を過大評価する必要もないという指摘もある。
中国は5万トン級空母遼寧艦配置に続いて、7万トンを超える001A艦の完成を控えている。
7月に就役すると予想される002ジェン-15とジェン-15D電子戦攻撃機、直-18ヘリコプターなど艦載機が搭載される。
2035年までに遼寧級2隻を含め、計6隻の空母を保有するというのが中国の計画である。
作戦能力に対する疑問はあるが、「規模」の面で中国の海軍力は日本を圧倒してあまりある。

チャイルド先任研究員は、「いずもが中国の『空母キラー』にどのような対応能力を備えているかもまだ疑問だ」と指摘した。
東北3省に配置された対艦弾道ミサイルである「東風-21D」は、地上移動式発射台(TEL)に載って移動し、900〜1,500km離れた海上の目標を打撃することができ、米国の空母団としても負担になる存在だ。

垂直離着陸機自体の限界もある。
日本の軍事力の専門家であるキムギョンミン漢陽政治外交学科教授は、「離陸するために燃料がかかる特徴のため、F-35Bの作戦半径が『中国の東シナ海管理』に深刻な影響を与えることができるかは疑問だ」と診断した。

したがって今後いずも級の役割は、中国海洋力膨張に対抗するための同盟の支援戦力と見るのが合理的という評価だ。
「いずも」と「かが」は、過去2年間、中国の軍事台頭を牽制するため、南シナ海一帯で行われた海上訓練に着実に参加してきた。
先月末、インドネシアスマトラ列島西公海上アメリカ、オーストラリア、フランス海軍と対潜及びヘリコプターの相互発着訓練を行っており、この訓練直前にも南シナ海で米国、インド、フィリピン海軍とも海上機動訓練を実施した。

「かが」も昨年から、インドはもちろんインドネシア、フィリピン、スリランカシンガポールなどと合同訓練を行った。
米・日・インド・オーストラリアのいわゆるクワドブロック(quad bloc・4角同盟)はもちろん中国を牽制する必要性を共有しているが、地域群小国家とも手足を合わせて体をほぐす段階に入ったわけだ。

空母ではなく、ヘリコプター搭載護衛艦と言い張ってきた日本も、もはやいずも級のアイデンティティを隠さない。
安倍晋三首相が日本を国賓訪問していたドナルド・トランプ米国大統領と一緒に先月28日、「かが」に上がったシーンは、「空母保有国、日本」の役割を集約的に見せてくれた。
この席で安倍首相は、これまでにない強力な米日同盟と「自由で開かれたインドの太平洋」構想を取り上げた。
それとともにいずも級艦艇が「地域公共財」として米日同盟の強化に貢献すると強調した。
いずもが米国の海洋覇権を維持するための強固なバックアップになるという意味だ。


*この情熱で中国や北朝鮮の軍事について報道しないの?と思う。
あの国が必死で報道するのは常に日本。