FRB議長、会見で仮想通貨リブラに言及 発表前に議論

FRB議長、会見で仮想通貨リブラに言及 発表前に議論

仮想通貨
ネット・IT
北米
2019/6/20 7:17
【ニューヨーク=関根沙羅】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は19日、米連邦公開市場委員会FOMC)後の記者会見で、フェイスブックが18日に発表した仮想通貨「リブラ(Libra)」について「利点もあるがリスクもある」と言及した。リブラの発表前に、FRBフェイスブックと議論したことも認めた。
リブラのような仮想通貨が金融政策を混乱させる可能性については、「中央銀行が金融政策を実施できなくなるということはあまり懸念していない」と答えた。さらに「広範囲な有用性を持つ通貨は利点もあるがリスクもある」とし、規制や安全性においてフェイスブックに対して「かなり高い期待を持つことになるだろう」と述べた。
イングランド銀行中央銀行)のカーニー総裁も18日に「高い基準の規制が必要」と発言している。
リブラは、ドルなど複数の法定通貨に価格が裏付けられた仮想通貨だ。国境を越えた個人間の送金やネット上の支払いなどに利用が可能で、国際通貨として機能することが期待されている。一方で、資金洗浄など犯罪に使われるリスクや、新たな通貨秩序を作ることで金融政策を担う中央銀行の機能に影響を与えるなどの懸念が指摘されており、国内外の規制当局からけん制の声があがっている。