オプション通信5-2 2010/ 8/18 7:06

第6回 -オプションのメリット、デメリット-

◇ 損失限定

オプションの買い手は自分の有利なときにだけ権利を行使することが出来ま
す。つまり、自分の予想と日経平均が反対に動いてしまった場合には権利を放
棄することによってその損失を、オプションを買い付けるために支払った金額
(オプション料=プレミアム)に限定できます。

例えば日経平均を17,000円で「買う権利(=コールオプション)」を保有
ている場合(買った場合)、満期日にSQ(特別清算指数)と言う計算上の清
算価格で清算することになります。日経平均を「17,000円で買う権利」ですか
ら、日経平均が17,000円を超えないとこの「オプション」の価値がないわけで
す。つまり、17,000円を超えたときは「買う権利」を行使すればその清算価格
と17,000円の差額を手に入れることが出来るというものです。17,240円の清算
値であれば 17,240円-17,000円=240円 の儲けとなるのです。

◇ ヘッジ手段

保有株式の値下がりリスクや購入予定株式の値上がりリスクに対するヘッジ
手段としても有効です。

オプションは相場が下がれば儲かるものや上がれば儲かるものがあり、また、
ヘッジとしてはコストを抑えて保有株式の値下がりリスクを回避することも出
来ます。逆に保有株式を売った後に相場全体が上がってしまうようなリスクを
押さえることも出来ますし、利益を確定する前に値下がりしてしまうリスクも
押さえることが出来るのです。

◇ 資金効率のアップ

相場が動かないときもオプションを売ることによって利益を出すことが出来
ます。また、日経平均という指数を売買するのと同様の効果をレバレッジを効
かせた少額の資金で得ることが出来ます。

オプションは実際に日経平均を売買するわけではないので、少額の資金で日
経平均の値動きを享受することも出来るのです。つまり、ある一定のプレミア
ム(オプション価格)を支払えば日経平均を買ったつもり、売ったつもりで値
動きだけを享受するような形にもなるのです。

◇ 多彩な投資が可能

先物と組み合わせ、あるいはオプション同士の組み合わせでさまざまな相場
環境に合わせた投資が可能です。

ある程度までは自分の思うとおりにポジションを作り、どんな相場でもしっ
かりと利益を上げることも不可能ではないのです。自分の相場感にしたがって、
あるいは自分の株式の保有状況に合わせてオプションを組み込むことでリスク
を軽減し、また、利益を増大することも利益を確定することも出来るというこ
となのです。