◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2012/08/25(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は軟調な1週間になった。ただ先週上げた分ほどは下げておらず、日経平均
は節目の9000円はしっかりと維持している。」

M「ああ。先週は野村の投信設定の思惑も手伝っていたからな。今週その分が剥げ
落ちた感じだろう。まあ、この程度の下落であれば、問題ないレベルだといえる。」

T「そうだな。更に上値追うにはテクニカル的に問題もあったし、やはりこの辺で
落ち着いて9000円のラインをしっかりと固める方が良いのかもな。」

M「ただTOPIXに関しては200日移動平均線を越えきれずとなっており、日経平均
けが吊り上がってしまっている感じなのがイヤだけどな。」

T「そうだな。TOPIXは7月の戻り高値をまだ越えておらず、ダブルボトムとは言え
ない状況だ。」

M「結局、野村の先物に投資する投信設定の影響で、日経平均だけが先行して吊り
上げられていると言えるだろう。それがまだ解消されきれていない状況だ。」

T「今後、是正されるとの見方も多いようだな。つまり日経平均TOPIXに対して下
落が大きくなってくる恐れがある。」

M「まあ、上手い具合にTOPIX日経平均以上に上げていくようになれば良いんだが
・・・。」

T「いずれにしろ、日本株全体を示すのは日経平均よりもTOPIXだといえ、TOPIX
強い動きにならないと、なかなか本格的には上げていけないといえるからな。」

M「来週多少なりとも是正されていくのか注目だな。」

T「幸いにも昨晩の米国市場は大きく反発した。一昨日の下落の大半を取り返した
格好だ。」

M「ああ。朝方は米国株軟調推移となっていたんだけどな。欧州懸念で・・・。」

T「そうだな。一部報道で、ECBによる国債買入計画の詳細は、金融安定メカニズム
、いわゆるESMが稼働されてからになると報じられた。」

M「ESMは合憲性を巡って、今はドイツの憲法裁判所の判断待ち状態だ。それが9/12
に発表される予定だが、それまではECBは詳細発表はしないということだ。」

T「9月6日のECB理事会では発表されるとの見方が多かっただけに、発表先送りが事
実ならば失望に値する。」

M「ああ。当然9月6日のECB理事会では、国債買入計画に関して何らかの発表はある
だろうが、具体的な計画までは明かさない可能性が高まったわけだ。」

T「まったく、いつになったら安心感出てくるだろうな。結局、全ては9月12日のド
イツの憲法裁判所の判断待ちという訳か・・。」

M「その報道により昨晩の欧州株などは下落していた。その影響で米国市場も軟調
に始まったんだ。」

T「でも、その後は切り返す動きとなり、派手に上昇した後は高値圏揉み合いが引
けまで続く動きとなっていた。」

M「ああ。きっかけは、バーナンキFRB議長が下院委員会に出した書簡の内容が報じ
られた事のようだ。」

T「そうだな。追加の金融緩和の可能性が示唆されており、再び期待が高まったよ
うだな。」

M「ああ。しかし今週の米国市場は、追加緩和の期待が強まったり弱まったりと振
り回されっぱなしだな。来週はもっと振り回されるかも知れない。」

T「だよな。注目は来週末のジャクソンホールでのバーナンキFRB議長講演だ。今週
の金融緩和を巡るドタバタで、注目度が一段と高まっている。」

M「そんな状況だけに、来週は思惑が交錯しそうだな。期待が強まったり、弱まっ
たりと・・・。そんな状況では強気に買い上がれないし、弱気に売り込むことも出
来ない。」

T「確かに・・・。となれば揉み合い相場か。まあ日本も同じような展開だろうな
。」

M「ただ日本の場合は為替動向も絡んでくるからな。米金融緩和期待強まれば円高
へと向かいやすい。それが日本株の重しになる。」

T「だよな。それだけに主力株はやっぱり、まだ狙いにくい感じか。」

M「少なくとも積極的な買いは期待薄だろうな。期待あるとすれば、やはり内需株
だろう。」

T「確かに・・。」

M「それに、ここに来て新興銘柄に買われてきているモノが目立ち始めている。」

T「そうだな。マザーズ指数やジャスダック平均は日経平均と比べかなり出遅れ気
味だけに、上げ足速めてくると面白くなるかもな。」

M「ああ。新興銘柄は良くも悪くもオーバーシュートする性質があるからな。勢い
付けば、オーバーシュート気味に上げていく期待もある。」

T「そうだな。来週はそれに期待したいモンだ。」