◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2013/01/05(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「明けましておめでとう。」

M「おめでとう。今年の相場は幸先の良いスタートとなったな。」

T「ああ。昨年末はラストスパート的にかなり急ピッチに上昇してきたんだが、昨
日の大発会も派手に上昇し、日経平均は5連騰だ。」

M「5営業日で日経平均は750円程度も上昇した。異常だな。まあ、正月休み中に米
国市場が派手に上昇しており、為替もかなり円安へと進行しているからな。」

T「やっぱり米財政の崖問題は最悪の事態は避けられた。世帯年収が100万ドル未満
は減税継続という案にすら合意出来ないと言っていた共和党議員が、なぜ数日間で
45万ドル未満の世帯が減税継続で合意出来るんだ?」

M「だよな。共和党過半数を握る下院での採決でも、賛成多数で可決された。数
日前には100万ドル未満の減税継続案ですら可決不透明で採決を見送った。」

T「結局、政治家のパフォーマンスということなんだろうな。ギリギリまで抵抗を
見せて、支援者や有権者へアピールしたかったということだろう。」

M「特に共和党の支援者には富裕層が非常に多いからな。」

T「まあいずれにしろ無事に財政の崖は回避されたわけだ。自動歳出削減に関して
は2ヶ月先送りされただけだが、ひとまず市場には安心感が広まった。」

M「それが可決された日に、米ダウは300ドル超も上昇したからな。恐怖指数と呼ば
れるVIX指数も大きく低下した。」

T「VIX指数は年末へ向け、財政の崖がもしかして回避出来ないのではという懸念か
ら上昇していたからな。」

M「とりあえず日本市場にも重しとなる恐れもあった要因だけに、無事回避された
ことは安心感に繋がった。それをうけ年明けの日本市場は全面高スタートとなった
。」

T「しかし強い銘柄はとことん強い。さすがに買いにくくなっている銘柄非常に多
いが、日々どんどん上げてしまっている。」

M「ただ物色銘柄が横に広がりを見せてきている。出遅れていた銘柄などにも買わ
れてきたもの目立ってきており、まさに全体的な底上げ相場だ。」

T「結局、連日上昇している銘柄には今更いけないだけに、まだ過熱していない銘
柄へと物色対象が変わってきているのかもな。」

M「ああ。昨日などは新興市場にも資金が入ってきていた。マザーズ指数は年末ま
で上値の重さ見られていたが、昨日上離れてきた格好だ。」

T「ジャスダック平均は上げ足は止めてきている。明らかに新興市場にも資金が流
れているといえる。」

M「ただ物色銘柄が一巡してしまえば、それで一相場終わると警戒する声もある。
本当に強い相場というのは、物色銘柄一巡しても、再び最初に物色されてきた銘柄
へと物色戻るという展開だ。」

T「つまり物色一巡で終わらずに二巡、三巡と繰り返すと言うことだな。」

M「ああ。いずれにしろ依然として海外勢の強い買いは継続しており、この水準で
もガンガン買っているところ見ると、奴らはかなり上値を見ていると言うことにな
る。」

T「だよな。上値限定的と思えば、この水準では強気では買いに行かないだろうか
らな。」

M「テクニカル的な過熱感など無視して買っているンだ。目標は相当高い水準を睨
んでいるんだろう。」

T「是正相場はテクニカル無視され上昇し続けることが多い。それだけに今の上昇
日本株の是正相場ということなんだろう。」

M「ああ。逆に言えばテクニカルに沿った動きとなってくるようだと、買いも一巡
感強まってきたと言うことになる。そうなってくると、銘柄選別が重要になるだろ
うし、やはり業績などがかなり意識されて来ることになるだろう。」

T「つまり買われる銘柄、買われない銘柄と別れてくると言うことだな。」

M「ああ。利食い売りもボチボチ出てくる事になるだろう。ある意味、銘柄によっ
ては調整してきた時には既に相場が終わりという恐れすらありそうだ。」

T「そうだな。とりあえず現状はまだ是正相場といえ、全体的な底上げ相場は続い
ているといえる。それだけに弱気になる必要は無いが、いずれ是正相場は終わると
頭の片隅に入れておく必要はあるだろうな。」

M「ああ。来週から国内機関投資家が本格的に正月休み明けで帰ってくる。それだ
けに売り圧力は強まりそうだが、逆に持たざるリスクで新たに買ってくる国内機関
投資家も出てくるとの見方もあるからな。」

T「まあ、年明け相場だけに基本的には買いから入る向きが多そうからな。いずれ
にしろ日本株の動向は海外勢が鍵を握っている。奴らの買いが来週も続いていくの
か注目だな。」

M「ああ。期待したいモンだ。」