◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2013/10/12(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週はしっかりと反発した。」

M「ああ。先週から今週頭にかけて急ピッチに下落してきたが、今度は急ピッチに
戻してくる動きとなった。」

T「そうだな。今週水曜日の安値が日経平均13750円付近で、週末には14400円台だ
からな。」

M「今週はSQ週だったということも値動きを大きくしている面もあるだろう。手控
えている向き多いし、先物主導で動きやすい。」

T「そうだな。言うまでもないが今週の日本市場は、引き続き米国の予算問題や債
務上限問題に影響受ける展開となっていた。」

M「ああ。予算案が決まらず、一部政府機関が閉鎖されたが数日で再開されるとの
楽観的な見方も当初は多かった。しかし依然として再開しておらず、楽観的な見方
が急速に減った格好だ。」

T「更に債務上限問題も、まさかデフォルトなんて事にはならないと思っていた市
場関係者が大半だった。しかし一向に進展見せない為、徐々にもしかしてという見
方も出て来た感じだな。」

M「可能性は極めて低いが、万が一デフォルトに陥れば大変なことになるだけに、
無視出来ないという見方も強まってきた。」

T「でも今週、火曜日の夜、日本時間で言えば水曜日の朝にようやく進展が見られ
てきた。米共和党が短期的な債務上限引き上げを前向きに検討すると、やや歩み寄
りを見せてきたからな。」

M「ああ。そして米国の木曜日には共和党が債務上限を短期的に条件無しで引き上
げる案を大統領に提示する方針を固め、過度なデフォルト懸念が後退した。」

T「それで木曜日の米国市場は大きく上昇したからな。でも、その後オバマ大統領
共和党幹部らとの協議では、合意に至らなかった。」

M「オバマ大統領が拒否したという訳ではないようだが、共和党の案には合意しな
かったようだ。結局、短期的に債務上限引き上げても、またその時に来れば揉める
んだし、何よりも政府機関閉鎖を無条件に解除させる為の案が盛り込まれていなか
ったことが、大統領は納得出来なかったようだ。」

T「まあ、多少とはいえ共和党が譲歩を見せてきたことは好感出来るが、これって
まだかなり不透明だよな。」

M「そうだな。ヘタすれば週明けにも合意出来ず、債務上限期限と見られている17
日ギリギリまで難航する怖れも残っていると言えるだろう。」

T「だよな。最終的にはデフォルトは回避されるんだろうけど、怖いのが米国債
信用問題だよな。つまり米国債の格下げ懸念だ。」

M「2年前のようにな。2011年の夏にも債務上限問題で揉めに揉めて、本当にギリギ
リで何とか合意に至った。しかし、その数日後に格付け大手のS&P米国債を格下げ
した。」

T「それで更に米株や日本株も派手に下げたんだよな。」

M「ああ。今回は大丈夫だと思うが、債務上限引き上げに揉めれば揉めるほど、ギ
リギリになればなるほど、格下げ懸念も強まってくる。」

T「債務上限引き上げたとしても、共和党が提案している6週間なんて短期的な引き
上げでは、やはり格下げの懸念が拭えないだろうな。」

M「そうだな。とにかく今は、一日でも早く債務上限引き上げを決めるべきだな。」

T「債務上限引き上げで合意して、市場に安心感広がった後に、米国債格下げで再
びドスンなんてやめて欲しいからな。」

M「ああ。出来れば週明けまでに合意に至っていれば良いのだが・・・。」

T「来週から日本では臨時国会が召集され、成長戦略のための経済対策が議論され
る事になる。政策絡みで材料が出やすくなるだけに、出来れば米国にはジャマして
欲しくないよな。」

M「ああ。米国のデフォルト懸念が強まってくると、アベノミクスどころじゃない
からな。」

T「昨晩の米国市場は大幅に続伸した。朝方は前日の大幅高の反動もあって小安く
なる場面も見られたが、その後はしっかりと買われている。」

M「引き続き、債務上限問題で合意へ向け協議が進展している事を好感したようだ
。週末中に合意に至るという期待感も強い感じだな。」

T「ただ最近毎週のように週末に進展するという期待が浮上するも、週明けになる
と進展無く失望される。今回もそのようにならなければ良いのだが・・・。」

M「ああ。合意に至らずとも進展は見せていて欲しいモンだ。」

T「そうだな。期待したい。」