◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/02/15(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日本株は下落し、日経平均TOPIX共に6週連続で下落した。」

M「ああ。週間ベースでは今年一度も上げていない。週前半は戻り基調続いたんだ
が、週末へかけ売り込まれてしまった。」

T「まあ、上値にはシコリも多く戻り売りに押された格好だが、それにしても弱い
。」

M「戻り売りに押されただけでもないだろう。依然として海外勢の売りが続いてい
る可能性がある。」

T「確かに個別株見ると、直近安値割り込んで来ている銘柄も目立っており、強い
売りが出ている銘柄も見られている。」

M「海外勢は昨年随分と日本株を買ったからな。その整理売りが出ている可能性は
ありそうだ。」

T「日本株から資金を引き揚げてきているなんて話も聞かれるよな。」

M「そうだな。日本株から完全に資金引き引き揚げているとは思えないが、昨年買
いすぎてしまった分を調整している可能性はあるだろうな。」

T「なるほど。日本株に過度に期待して、買い過ぎてしまった分を売ってきている
と言う感じか・・・。」

M「ああ。今年に入って、アベノミクスへの期待がやや後退してきたということも
あるし、日銀による追加緩和期待も後退してきている。」

T「そう言う見方は確かに強まった感じだ。」

M「ただ企業業績は悪くはなく、売られれば売られるほど割安感は強まっている。
まあ、割安割高というのは基本的に相対的なモンだが、米国株は堅調だからな。」

T「ああ。一方の米国市場は昨晩も上昇し、これで3指数共に2週連続で上昇となっ
ている。日本株と差が出てきた格好だ。」

M「まあ、昨年は日本株の方が上げたが、今年はそうはいかないだろうな。ただ米
国市場が強ければ、日本株も相対的に割安感が意識されやすく、いずれ見直される
期待はある。」

T「ただ日本の場合は懸念もある。4月からの消費増税による景気落ち込み懸念だ。」

M「確かにそうだな。4-6月期はマイナス成長が避けられない状況であり、本当に
7-9月期以降、回復していけるかが不透明との見方も多い。」

T「一時的な落ち込みならば問題はないが、落ち込み続くようなら、日本の景気は
今年度がピークと言うことになりかねない。」

M「ああ。企業業績も今期がピークというところが多くなるようならば、今の日本
株が割安だとは言えなくなってくる。」

T「消費増税は昨年から解っていたことだが、その落ち込みをフォローするために
経済対策や追加金融緩和が期待されていたからな。」

M「経済対策は期待されたほどのインパクトもなさそうだし、追加金融緩和も前回
会合後の黒田日銀総裁発言聞く限り期待薄だ。」

T「まあ4月の会合で追加金融緩和に踏み切るつもりという考えはなさそうだ。消費
増税による悪影響が出てきたならば、追加金融緩和を検討するという感じだ。」

M「そうなると4-6月期は様子見し、追加金融緩和やるとしてもそれ以降ということ
になる。」

T「海外勢にしてみれば、そんな状況では4-6月期の落ち込みが想定以上になるとい
う懸念も抱くし、それ以降もどれだけ改善していけるか不透明だ。そんな国の株を
積極的には買えないという向きも多いのかも知れない。」

M「少なくとも今、慌てて買う必要性は感じないかもな。」

T「だよな。それだけに今、海外勢は過度に期待して昨年買い過ぎてしまった日本
株を減らしてきていると言うことなのかもな。」

M「来週に日銀金融緩和政策決定会合がある。今回も現状維持だろうけど、会見で
早期金融緩和への期待を示すかが注目される。前回のように早期金融緩和の可能性
を消すような発言しなければ良いのだが・・・。」

T「そうだな。景況感も減速が見られているし、株価も結構下げてきた。こういう
状況だけに日銀も焦りを見せ、積極的な緩和姿勢を示して欲しいモンだ。」

M「ああ。それが示されれば、海外勢の整理売りも止まる期待もあるし、逆に見直
し買いに繋がる期待もある。ただ逆に改めて失望されれば、やっかいだけどな。」

T「来週はそれが大きな鍵となりそうだ。期待したいモンだ。」