◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/02/22(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週はようやく反発した。日経平均TOPIXも週間ベースで今年初の上昇だ。」

M「ああ。7週ぶりだ。ようやくだな。これを機に上昇続けてくれれば良いのだが
・・。」

T「そうだな。ただ今週も結構不安定な動きだったと言える。」

M「ああ。それだけに投資家心理も改善したり、悪化したりと全く定まらずだ。と
いうか、依然として疑心暗鬼を抱いている向きは多い状況だ。」

T「だろうな。ボラティリティも大きく、派手に上昇しても派手に売られたりする
だけに、疑心暗鬼にならざるを得ない。市場がなかなか強気になれない要因でもあ
る。」

M「今週はやはり日銀会合が鍵になったと言えるだろう。金融政策は想定通りの現
状維持だったが、貸出増加を支援するための資金供給と成長基盤強化を支援するた
めの資金供給の延長と拡充を決めた。」

T「いずれも今年3月末が期限となっていたからな。市場ではすっかり忘れられてい
た資金供給策だが、期限は延長されると言う見方はもともと強かった。」

M「ああ。貸出資金枠の拡充も想定はされていた。それだけにインパクトは乏しい
のだが、市場は大きく反応している。」

T「その辺は日銀が上手くやったという感じだろう。」

M「ああ。貸出増加を支援するための資金供給に関しては、金融機関が貸出を増加
させた額の2倍まで日銀から資金供給を受けられることとし、成長基盤強化を支援す
るための資金供給に関しては、総枠を3兆5000億円から7兆円に倍増にすると決定し
た。」

T「この2倍とか倍増が、ある意味鍵だろうな。」

M「そうだな。その方がインパクトが強いからな。意図的にそのような語句を使っ
たという可能性もあるだろう。」

T「昨年4月に日銀は量的・質的金融緩和導入を決めた際も、2倍という語句を多用
している。」

M「ああ。マネタリーベースと長期国債ETF保有額を2年間で2倍に拡大し、買い
入れる長期国債の平均残存期間を2倍以上に延長する事などを決め、市場に莫大なイ
ンパクトを与えた。」

T「今回も市場にインパクト与えることを意図して、2倍にこだわった可能性もあり
そうだ。実際、それに市場が反応して、火曜日は爆上げとなった。」

M「まあ、買いは続かなかったけどな。二日後には、ほぼ全戻しとなっているから
な。」

T「でも、今回決定した拡充策は日本景気にはプラスだろ。将来的には・・。」

M「もちろんそうだ。ただ、効果が読みにくいという面もあるし、やはり海外勢が
好むのは国債買い入れだ。実際の経済効果はともかく、その方が解りやすい。」

T「だろうな。それだけに、好感する買いも続かなかった訳だな。」

M「ただ会合後の会見でも、前回市場を失望させた会見とは違っていたと言える。
今回は明らかに市場を意識していることが垣間見えている。」

T「株価に関しても言及していたからな。」

M「ああ。今回の日銀金融緩和政策決定会合では、日銀の姿勢に前向きさが見られ
たと言えるだろう。貸出資金枠拡充というネタを使い、日銀の姿勢を市場に示した
ことに意味がある。」

T「それにより、大きく後退していた追加金融緩和への期待が、再び戻ってきた感
じはあるからな。」

M「その通りだ。海外勢の姿勢も、これを機に徐々に変わってくる期待もあると言
えるだろう。」

T「そうだな。積極的に買い上がる要因にはならずとも、売り込む動きは大きく減
る期待はありそうだ。」

M「中国経済懸念などもあるが、徐々に見直し買いが強まってくれば良いけどな。」

T「欧米株と比べても日本株は戻りも鈍く出遅れていると言えるからな。今月には
波乱含みの相場だったが、下値を徐々に切り上げてきているといえ、来週も切り上
げられれば買い安心感も強まるかもな。」

M「ああ。日経平均TOPIXは木曜日の安値が目処だろう。それを割らずに推移出来
れば期待は膨らむ。」

T「来週は2週連続で上昇という展開に期待したいモンだ。」