◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2014/02/27(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「先週は週間ベースで7週ぶりに日経平均TOPIXも上昇したんだが、今週は惜し
いがな反落してしまった。」

M「まあ、微妙なところだけどな。昨日の下げがもう少し小さければ日経平均は週
間ベースでプラスだった。」

T「でも大きく売られたわけでもないし、日経平均TOPIXも25日線をキープして
今週終えられたのは幸いだ。」

M「今週は日経平均節目の15000円台に乗せる場面も見られた。ただ、その水準では
戻り売り圧力も強いところだけに、維持するのは難しかったが・・。」

T「そうだな。15000円台で上値重くなるのは想定されていることだし、当然のこと
だといえる。それに弾かれて大きく崩れていないだけに、悪くはないだろう。」

M「まあ、一昨日のナイトセッションや昨日の後場などには危うい場面もあったけ
っどな。」

T「今週も米国市場は強く、S&P500指数は1月に付けていた史上最高値をついに更新
してきた。ナスダック指数は既に2000年来の高値を更新しており、あとはダウだけ
だ。」

M「ダウは昨年12/31に付けている16576ドルが史上最高値だ。まだ250ドル程度ある
が、射程圏とは言えるだろう。」

T「ダウも史上最高値更新となれば、日本株の出遅れ感がいっそう高まる。ただ
これだけ米国株強くても、日本株はついて行けていないのが気掛かりだが・・。」

M「そうだな。今週は米国市場は強かったといえるものの、中国やウクライナ問題
日本株の重しとなっている。」

T「中国はまだ解る。隣国だし、中国経済は日本経済にとって非常に重要で影響力
も強い。ただ遠く離れたウクライナで、日本株が影響受けるって・・。」

M「まあ、近くの欧州市場でさえ、さほど影響は受けていないからな。」

T「結局、今の日本市場は投機マネー中心に動いているような感じがする。それも
超短期的な投機マネーで・・・。」

M「そうだな。中国やウクライナなどをネタにして先物を売り買いしている投機筋
が居るのは確かだろう。」

T「今の日本株には実需と呼べる強い資金があまり入っていないため、そういった
投機マネーに振り回されるんだろうな。」

M「ああ。商いも非常に細ってきており、今週水曜日には東証1部の売買代金が今年
最低を記録した。」

T「最近は東証1部売買代金が2兆円を下回る日も見られており、積極的な買い手は
乏しい状況が伺える。」

M「やはり4月以降からの消費増税への影響が読みかねないという事もあるんだろう
。今慌てて買わずとも、その影響の度合いを確認してから買いを考えても遅くはな
いと見ている海外勢も多いのかも知れない。」

T「日銀による追加金融緩和への期待も微妙な状況だからな。」

M「前回の会合で、多少は期待は戻ってきたといえるんだが、確かにまだ微妙な状
況だ。今月の会合で、その期待が一段と高まるかどうかが結構重要になるかもな。」

T「消費増税による悪影響が確認されてから追加緩和に動くのでは遅いと見ている
海外勢も多いからな。出来れば4月、遅くても5月には追加金融緩和に踏み切って欲
しいと思っている。」

M「その期待が高まらないと、なかなか本格的に日本株を買いに行こうとする海外
勢が出てこないのかも知れない。」

T「まあ、下げて値頃感が出てくれば買い手は増えてきそうだが、上値を買い上が
るような強気な向きは確かに出てこないだろう。」

M「今月頭には日経平均14000円割れとなる場面もあったんだが、その後は揉み合い
ながらも、ここまで戻してきた。戻せた要因は米国株の強さによる影響が大きい。
つまり米株でここまで引っ張り上げてこられたと言うことであり、日本株の実力で
はないという見方も多い。」

T「更に米株上げていけば、日本株も更に戻していきそうだが、去年のような強い
日本株にはなり得ないという訳だけだな。」

M「やはり去年のような強さを取り戻すには、日本自体に買う理由が出てこないと
な・・。」

T「その為には手っ取り早いのが、やはり日銀による金融緩和だ。」

M「ああ。他の期待があるとすれば公的年金などを運用するGPIFだろう。GPIFが株
式投資比率を大きく拡大することを決めるなら、日本株を買い向かう海外勢も増え
るだろう。」

T「そう言った期待が近いうちに高まるようであれば、面白いんだが・・・。」

M「ああ。取りあえず目先は中国懸念とウクライナ情勢懸念だな。ウクライナ情勢
は緊迫化してきており、昨日の米国株にも影響を与えていた。」

T「そうだな。昨日の米株は好調な経済指標を好感してしっかりと上昇していたん
だが、後半には急速に失速している。」

M「ロシアによるウクライナへの軍事介入懸念が高まった。週末だけに、休み中に
情勢が更に悪化するのではという懸念も意識されたんだろう。」

T「主要3指数はいずれもマイナスに沈んだんだが、ダウとS&P500指数は何とかプラ
ス圏まで戻して引けている。来週は、このウクライナ問題が更に悪化していくか沈
静化していくのかが重要になりそうだ。」

M「取りあえず週明けまでにウクライナ問題落ち着いてくれれば良いのだが・・・。」

T「ああ。期待したいモンだ。」