◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2014/03/08(土)発行
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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週はしっかりと上昇する展開となった。まあ週初は波乱含みだったけどな。」
M「そうだな。月曜日にはウクライナ情勢が一段と緊迫化し、リスク回避の動きが
強まった。」
T「更に月曜日の朝方には北朝鮮がミサイル発射したこともリスク回避の動きに拍
車をかけた。」
M「ただ、それらの懸念もそうは続かなかったな。北朝鮮のミサイルはいつもなが
ら懸念視されても一時的ということは解っていたが、ウクライナ情勢はかなり不透
明だといえ、市場では長引く懸念になるという見方も一部では出ていた。」
T「でも、翌日にはロシアのプーチン大統領が会見を行い過度な懸念が和らいだ。
欧米が結構圧力かけてきただけに、ロシアも引かざるを得なかったんだろう。まあ
完全に引いた訳ではないが・・。」
M「というよりロシア株やロシアルーブルが暴落し、ロシアも焦ったんだろう。ロ
シア中銀は緊急利上げまで実施したが影響は限定で、仕方なくプーチン大統領がひ
とまず混乱を収めようと動いたといえる。」
T「そうだな。それによって米国株があっさりと売られた分を戻す展開となり、そ
れに追随するように日本株も戻す動きとなった。」
M「ただウクライナ情勢問題はまだ解決していないからな。来週末にはウクライナ
のクリミア自治共和国がロシア編入の住民投票を行う予定だ。」
T「そのようだな。クリミア自治共和国の半数以上はロシア系住民だけに、ロシア
編入賛成多数となりそうだ。」
M「そうなったとき、ウクライナはそれを認めるのかどうかだな。米国や欧州も難
色を示す恐れはかなりあり、それでロシアがどうするのか・・・。」
T「まあ戦争にはさすがにならないだろうけど、また再びウクライナ懸念が強まる
恐れは出て来そうだな。」
M「そうだな。そう考えると積極的な買い手はまだ出てこない可能性もあるのかも
な。」
T「実際、昨晩の海外市場でもその懸念が再び意識されている。」
M「ああ。欧州市場がそれを懸念し結構大きく下げたからな。」
T「先週末も土日に、ウクライナ情勢が一段と緊迫化しただけに、今回の土日も警
戒されたんだろう。」
M「恐らくそうだな。せっかく米雇用統計は良かったのに残念だ。」
T「昨日発表された注目の米2月雇用統計は雇用者数が前月比+17万5000人となり、
市場予測を上回った。」
M「ああ。悪天候の影響が今回も想定されたため市場予測下ブレも結構警戒されて
いた。ただ予想を上ブレ、思ったより強い数字だったと言えるだろう。」
T「失業率はやや悪化したものの、許容範囲だし、弱い数字となった12月分と1月分
の雇用者数が上方修正されたのも好感出来る。」
M「今回の雇用統計見る限り、米経済はやはりしっかりと拡大しているという兆候
が見られていると言えるだろう。」
T「その雇用統計をうけ為替が一段と円安に振れ、日経先物もナイトセッションで
大きく上げたんだが・・・。」
M「ああ。ウクライナ情勢懸念が重しとなった。」
T「米国株も朝方こそは雇用統計好感した買いで、しっかり上げる場面も見られた
が、買い一巡後は失速しマイナス圏での推移となる場面も見られた。」
M「ナスダック指数はほぼ終日マイナス圏での推移だった。ダウ、S&P500指数は小
幅ながらもプラスで引けたが、ナスダック指数は続落だ。まあ下げも小さいけどな
。」
T「お陰で日経先物も失速しており、週明けの相場は何とも微妙な展開になりそう
だ。」
M「まあ、今日明日でウクライナ情勢が一段と緊迫化しなければいいのだが・・・。」
T「でも今週は日本株独自の好材料も浮上してきた。昨日、厚労省がGPIFに債券中
心の運用求めないと報じられ、日経平均は大きく上昇し節目の15000円も突破してき
た。」
M「ああ。GPIFの運用比率見直しは以前も何度か出て来たことで、目新しいことで
もない。ただタイミングが良かったと言うこともあるだろう。上値抵抗ラインとし
て意識されていた15000円付近まで戻していただけに、ショートポジション取る向き
も多かった。」
T「つまり踏み上げのきっかけになったと言うことか・・。」
M「ああ。もちろんGPIFの運用比率見直し期待は再び強まってきたといえるが、実
際に見直されるとしても、まだ先だ。今から慌てて上値を買う理由にはならない。」
T「まあ、確かにそうだな。」
M「ただ今週は、それだけで日本株上げたわけではないからな。来週には日銀金融
政策決定会合が行われるが、そこでの追加緩和への期待も今週の上昇要因の一つと
なっている。」
T「でも、どうせ現状維持だろ。」
M「ああ。ただ竹中平蔵氏が黒田日銀総裁と会合したことを今週4日に行った講演会
で明らかにしており、日銀は追加緩和を検討していると推察したと話している。」
T「それで来週の日銀会合への期待が高まっているという訳か・・。」
M「恐らくな。今週、不動産株がもっとも強かったといえるが、そういった要因も
あるだろう。」
T[なるほど。確かに来週の日銀会合で、追加緩和に踏み切ればかなりのポジティ
ブサプライズとなる。」
M「ああ。ただ実際に来週の会合で追加緩和に踏み切るかは当然不透明だ。可能性
としては、追加緩和に踏み切る可能性はかなり乏しい。ただ、竹中平蔵氏の講演は
英語で行われており、それを聞いた海外勢には期待する声も結構あるようだ。」
T「でも期待されているんじゃ、追加緩和無ければ失望的に売られる恐れもあるっ
てことになる。」
M「まあ、期待して買いに動いていた向きは失望売りを出すかもな。ただ来週の会
合で追加緩和やらずとも、その次の会合でやる可能性が消える訳じゃない。」
T「確かに・・・。前回の会合後の黒田日銀総裁会見を聞く限り、4月に追加緩和と
いう期待もゼロではない。」
M「その期待があるだけに、円高にも進みにくく、日本株も下げたとしても限定的
になる期待はあるだろうな。」
T「ただ、やはりウクライナ問題は警戒だな。来週はクリミア自治共和国がロシア
編入の住民投票を巡って、欧米やウクライナ、そしてロシアで一悶着ありそうだか
らな。」
M「そうだな。あっさりと落ち着いてくれれば良いのだが・・。」
T「期待したいモンだ。」
◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週はしっかりと上昇する展開となった。まあ週初は波乱含みだったけどな。」
M「そうだな。月曜日にはウクライナ情勢が一段と緊迫化し、リスク回避の動きが
強まった。」
T「更に月曜日の朝方には北朝鮮がミサイル発射したこともリスク回避の動きに拍
車をかけた。」
M「ただ、それらの懸念もそうは続かなかったな。北朝鮮のミサイルはいつもなが
ら懸念視されても一時的ということは解っていたが、ウクライナ情勢はかなり不透
明だといえ、市場では長引く懸念になるという見方も一部では出ていた。」
T「でも、翌日にはロシアのプーチン大統領が会見を行い過度な懸念が和らいだ。
欧米が結構圧力かけてきただけに、ロシアも引かざるを得なかったんだろう。まあ
完全に引いた訳ではないが・・。」
M「というよりロシア株やロシアルーブルが暴落し、ロシアも焦ったんだろう。ロ
シア中銀は緊急利上げまで実施したが影響は限定で、仕方なくプーチン大統領がひ
とまず混乱を収めようと動いたといえる。」
T「そうだな。それによって米国株があっさりと売られた分を戻す展開となり、そ
れに追随するように日本株も戻す動きとなった。」
M「ただウクライナ情勢問題はまだ解決していないからな。来週末にはウクライナ
のクリミア自治共和国がロシア編入の住民投票を行う予定だ。」
T「そのようだな。クリミア自治共和国の半数以上はロシア系住民だけに、ロシア
編入賛成多数となりそうだ。」
M「そうなったとき、ウクライナはそれを認めるのかどうかだな。米国や欧州も難
色を示す恐れはかなりあり、それでロシアがどうするのか・・・。」
T「まあ戦争にはさすがにならないだろうけど、また再びウクライナ懸念が強まる
恐れは出て来そうだな。」
M「そうだな。そう考えると積極的な買い手はまだ出てこない可能性もあるのかも
な。」
T「実際、昨晩の海外市場でもその懸念が再び意識されている。」
M「ああ。欧州市場がそれを懸念し結構大きく下げたからな。」
T「先週末も土日に、ウクライナ情勢が一段と緊迫化しただけに、今回の土日も警
戒されたんだろう。」
M「恐らくそうだな。せっかく米雇用統計は良かったのに残念だ。」
T「昨日発表された注目の米2月雇用統計は雇用者数が前月比+17万5000人となり、
市場予測を上回った。」
M「ああ。悪天候の影響が今回も想定されたため市場予測下ブレも結構警戒されて
いた。ただ予想を上ブレ、思ったより強い数字だったと言えるだろう。」
T「失業率はやや悪化したものの、許容範囲だし、弱い数字となった12月分と1月分
の雇用者数が上方修正されたのも好感出来る。」
M「今回の雇用統計見る限り、米経済はやはりしっかりと拡大しているという兆候
が見られていると言えるだろう。」
T「その雇用統計をうけ為替が一段と円安に振れ、日経先物もナイトセッションで
大きく上げたんだが・・・。」
M「ああ。ウクライナ情勢懸念が重しとなった。」
T「米国株も朝方こそは雇用統計好感した買いで、しっかり上げる場面も見られた
が、買い一巡後は失速しマイナス圏での推移となる場面も見られた。」
M「ナスダック指数はほぼ終日マイナス圏での推移だった。ダウ、S&P500指数は小
幅ながらもプラスで引けたが、ナスダック指数は続落だ。まあ下げも小さいけどな
。」
T「お陰で日経先物も失速しており、週明けの相場は何とも微妙な展開になりそう
だ。」
M「まあ、今日明日でウクライナ情勢が一段と緊迫化しなければいいのだが・・・。」
T「でも今週は日本株独自の好材料も浮上してきた。昨日、厚労省がGPIFに債券中
心の運用求めないと報じられ、日経平均は大きく上昇し節目の15000円も突破してき
た。」
M「ああ。GPIFの運用比率見直しは以前も何度か出て来たことで、目新しいことで
もない。ただタイミングが良かったと言うこともあるだろう。上値抵抗ラインとし
て意識されていた15000円付近まで戻していただけに、ショートポジション取る向き
も多かった。」
T「つまり踏み上げのきっかけになったと言うことか・・。」
M「ああ。もちろんGPIFの運用比率見直し期待は再び強まってきたといえるが、実
際に見直されるとしても、まだ先だ。今から慌てて上値を買う理由にはならない。」
T「まあ、確かにそうだな。」
M「ただ今週は、それだけで日本株上げたわけではないからな。来週には日銀金融
政策決定会合が行われるが、そこでの追加緩和への期待も今週の上昇要因の一つと
なっている。」
T「でも、どうせ現状維持だろ。」
M「ああ。ただ竹中平蔵氏が黒田日銀総裁と会合したことを今週4日に行った講演会
で明らかにしており、日銀は追加緩和を検討していると推察したと話している。」
T「それで来週の日銀会合への期待が高まっているという訳か・・。」
M「恐らくな。今週、不動産株がもっとも強かったといえるが、そういった要因も
あるだろう。」
T[なるほど。確かに来週の日銀会合で、追加緩和に踏み切ればかなりのポジティ
ブサプライズとなる。」
M「ああ。ただ実際に来週の会合で追加緩和に踏み切るかは当然不透明だ。可能性
としては、追加緩和に踏み切る可能性はかなり乏しい。ただ、竹中平蔵氏の講演は
英語で行われており、それを聞いた海外勢には期待する声も結構あるようだ。」
T「でも期待されているんじゃ、追加緩和無ければ失望的に売られる恐れもあるっ
てことになる。」
M「まあ、期待して買いに動いていた向きは失望売りを出すかもな。ただ来週の会
合で追加緩和やらずとも、その次の会合でやる可能性が消える訳じゃない。」
T「確かに・・・。前回の会合後の黒田日銀総裁会見を聞く限り、4月に追加緩和と
いう期待もゼロではない。」
M「その期待があるだけに、円高にも進みにくく、日本株も下げたとしても限定的
になる期待はあるだろうな。」
T「ただ、やはりウクライナ問題は警戒だな。来週はクリミア自治共和国がロシア
編入の住民投票を巡って、欧米やウクライナ、そしてロシアで一悶着ありそうだか
らな。」
M「そうだな。あっさりと落ち着いてくれれば良いのだが・・。」
T「期待したいモンだ。」