◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/04/11(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は堅調な週となった。日経平均は一時的だが、ついに2万円の大台に乗せた。」

M「ああ。15年ぶりの2万円だ。日経平均2万円を見るのは株を始めて初めてだとい
う投資家も結構多いようだ。」

T「そのようだな。基本的に30代前半の個人投資家や証券関係者など市場関係者は
2万円を知らないだろう。」

M「だろうな。中には1989年の38957円を知っている人も居るんだからな。面白い世
界だ。」

T「確かにそうだな。ただ80年代後半のバブルが崩壊してから、長い間デフレ状態
にあった日本がようやく変わっていきそうな時だからな。まだまだ2万円なんて通過
点だろう。」

M「そう願いたいけどな。89年の史上最高値を目指していって欲しいモンだ。」

T「ああ。米国もドイツ、英国なども主要株価指数は既に史上最高値を今年更新し
ているんだ。日本はまだまだ出遅れている。」

M「ただ89年バルブ期の日経平均が異常だったとも言えるからな。それに日経平均
構成銘柄は当時と大きく違う。」

T「でも、いつかは越えていって欲しいモンだ。日経平均も史上最高値を・・・。」

M「出来れば日経平均よりもTOPIXが史上最高値越えて欲しいよな。TOPIXの史上最高値はやはり1989年に付けており2884.80ポイントだ。」

T「まだまだ遠いな。というよりTOPIXはまずはリーマンショック前の高値2083.72
を目指して欲しいモンだ。」

M「2006年だな。TOPIXはそれが80年代後半のバブル崩壊後の高値となっている。
2000年のITバブル時はTOPIX1700ポイント台までしか上げていない。」

T「そうだな。ITバブル時の日経平均の最高値は20833.21円であり、まずはそれを
目指す展開か・・・。」

M「ある意味、射程圏だよな。日経平均は今月頭には19000円割り込む場面も見られたんだ。それが1週間ちょっとで2万円まで来たんだからな。」

T「確かにそうだな。当然日柄調整は必要だろうけど、この水準で日柄調整出来る
ならば、いつでもITバブル時の最高値トライしに行ける状況だといえる。」

M「ああ。目先あまり下げないようだと、大した日柄調整無く上値目指す展開も想
定はしておくべきだろう。」

T「だろうな。ただそうなってくると持たざるリスクも高まりそうだ。まさに押し
目待ちに押し目なしという展開になるかもな。」

M「ただ個別株見ると、既に押し目作ってきている銘柄もあるし、まだ買われてい
ない銘柄も少なくない。結構偏りがあるといえ、それが今後是正される可能性はあ
りそうだ。」

T「だよな。そうやって循環物色になる格好で、全体的に底上げていくようになれ
ば良いけどな。」

M「そうなればTOPIXだってもっと上げていけるだろう。今年日経平均は14%超上げ
ているが、TOPIXは12.9%だ。明らかに出遅れている。」

T「アベノミクス相場が始まってからの上昇率見ても、やはりTOPIX日経平均より
上昇率低くなっている。」

M「まあ、それほど大きな差があるわけでもないが、やはり日経平均よりTOPIXの方
が強くなる方が、株高恩恵を受ける投資家が多いのは間違いないからな。」

T「出来れば新興市場ももっと上げて行って欲しいモンだ。マザーズ指数なんて
今年まだマイナスだからな。」

M「そうだな。日経JQ平均は今年7%近く上昇しているが、日経平均TOPIXには全く
及ばない。」

T「やっぱ日本の主要指数では日経平均が今年一番の上昇率か・・・。」

M「ああ。JPX日経400指数でも13.2%で日経平均には及ばない。ちなみに東証2部
指数は今年+9.5%となっている。」

T「今年の上昇率見るとやはり主力系だな。強いのは・・。新興市場含め小型株は
相対的に出遅れている。」

M「そうだな。新興市場東証2部は個人投資家が売買シェアトップとなっている。
それだけに個人投資家中心の相場だといえるが、それらが出遅れていると言うこと
は、やはり今の株高も言うほど実感無い個人投資家も多いのかもな。」

T「そうかもな。あまり恩恵を受けていないという人も多そうだ。」

M「それにもっと早い段階で手仕舞いしてしまい、その後買い直せず乗り遅れてい
る中長期の個人投資家も非常に多いようだ。」

T「だろうな。」

M「アベノミクス相場が始まってから個人投資家が売り越した額は14兆円近い。
ある意味、それだけ個人投資家の資金が市場から流出してしまっていることになる
。」

T「逆に言えば、その資金は今後の買い需要になる期待もあると言うことだろ。」

M「もちろん全てではないが、ある程度は今後市場に再び流入してくる可能性があ
る資金だと言えるだろう。」

T「だよな。だって個人投資家が証券口座に預けている資金の多くがMRFに振り替え
られているが、その残高は2月時点で11兆円超えているんだからな。」

M「ああ。MRFの残高はいわゆる待機資金と言われている。株を買うための資金であり、買うチャンスやタイミングを伺っているような資金だ。」

T「基本的に中長期個人投資家逆張りだけに、大きく下げてこないとなかなか買
いに動かないだろうけどな。」

M「ただこれらの資金が上値を買いに来るようだと面白い。それこそバブル的に上
げていく相場展開になる期待もある。」

T「そうかもな。80年代後半のバブルや2000年のITバブルはまさに個人投資家中心
の相場だった。」

M「ただ長く続いた低迷状態を経験しているだけに、なかなか今の相場を受け入れ
られないだろう。今の株高に依然として疑心暗鬼な向きが多い。」

T「まあ、ある意味仕方ないと言えるかもな。80年代後半のバブル崩壊後、長期的
なデフレ状態に陥り、長期的な株高状態というのを経験していない投資家が殆どだ
。」

M「その辺は海外勢とは大きく違う。米国なんて超長期的に株高を続けている。そ
れだけに株というのは長期的には上がるモンだという認識が強い。一方の日本の
投資家はそう言う認識は非常に弱いだろう。」

T「だよな。株は上げていてもいずれは下がるという認識を持つ投資家の方が多い
んじゃないのか。あとは株は怖いモンだとか・・・。」

M「日本だって80年代後半のバブルまでは、超長期的な上昇基調を続けていたんだ。
その時の超長期的な上昇相場を知っている人は、今じゃ非常に少ないからな。」

T「今いる殆どの投資家が80年代後半のバブル崩壊後の相場しか知らないんだから
な。」

M「ああ。日経平均が史上最高値を付けた1989年12月の米ダウは僅か2700ドル台だった。それが今は18000ドル台だ。その間、波乱局面は何度もあったが、結局は高値越えてきており、超長期的な上昇相場は続いている。」

T「それだけに株に対する認識が日本人と海外勢で大きく違うのも当然かもな。」

M「いずれ日本の投資家の認識が変わってくれば良いけどな。そうなれば、株は怖
いモンじゃなく、波乱的な調整局面があってもいずれは戻すという認識が強まれば
、もっともっと個人投資家は増えることだろう。」

T「だよな。日本はまだまだ貯蓄率が高く、株式投資に資金を回さない人が非常に
多い。株式投資やらないと損だという認識になってくれば、もっともっと個人の資
金が株式市場に入ってくる。」

M「ああ。日経平均2万円を機に、そう言った向きが増えてくれば良いけどな。」

T「これが上昇相場のピークではなく、本当の上昇相場のスタートだったと言うこ
とになれば良いけどな。」

M「そうだな。期待したいモンだ。」