◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆  2015/08/29(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も波乱相場は続き、希に見る荒い相場展開になった。」

M「ああ。世界同時株安の流れは今週加速しており、日経平均はなんと18000円割れまであったからな。」

T「驚きだよな。まさに落ちるナイフだ。どこまで落ちるか読みにくく、押し目
いがちょっと早かっただけでも大きな含み損抱えてしまうような相場だ。」

M「久しぶりにボラティリティが急騰しており、値動きが非常に荒くなってきたか
らな。」

T「中国株安も週前半続き、25日には上海総合指数は節目の3000ポイントも割り込
んだ。」

M「米国市場も酷い動きだった。ダウは週明けの24日には一時1000ドル超の下落と
なる場面も見られた。」

T「24日の米国市場の動きは凄かった。朝方に1000ドル超下げたと思えば、その後
下げ幅は100ドル程度まで戻す場面もあった。しかし終わってみればその日は600
ドル近くの下落となっている。」

M「本当にジェットコースターみたいだな。それでなくとも先週18日から21日まで
米ダウは1000ドル超も下げていたんだ。その状況で、24日に更に1000ドル超下げる
場面があったんだからな。」

T「ああ。しかも翌日の25日も200ドルほど続落した。」

M「結局、米ダウは18日から6営業日下げ続け、下げ幅はトータル1880ドル近くにも
なった。」

T「希に見る短期間の下げ幅だ。まあ、その間日経平均の下げ幅も凄かったけどな
。」

M「為替も凄い動きだった。24日にはドル円が一日で6円も一気に円高進行する場面あったからな。」

T「ああ。まさにパニック的な動きだ。ストップロスも続々と発動され、円高進行
に拍車をかけた面もあるんだろうけどな。」

M「その時には日経先物、夜間取引で17160円まで突っ込む場面も見られた。」

T「まさに市場がパニックに陥り、多くの投資家が恐怖を感じた瞬間だったと言え
る。」

M「そのような状況でも、冷静な判断が出来る投資家が儲けることが出来るんだろ
う。」

T「まあ、通常の投資家はただボーゼンと見ているか、見ないで祈ると言う人が多
そうだ。いずれにしろ手出しもせず動けないという向きが大半だろうな。」

M「確かに・・・。特に大きなポジション抱えていなければ、そのような荒い動き
になっている時に無理して動かないもアリなんだとは言えるけどな。」

T「ああ。安易に動いて一歩タイミング間違えば大怪我する恐れもある状況だ。あ
のボラでは・・・。」

M「ある意味、大チャンスではあるんだが、下手に動いて怪我するなら動かない方
が良い。しっかりとリスクコントロール出来るなら、狙うのももちろん悪くはない
。」

T「やはり、そうなる前にポジションなくしておくとか、軽くしておくと言うこと
が出来れば、そういった状況で狙っていける余裕が出来るんだろう。」

M「ただ結果的にそこで下げ止まり、その後反転してきているだけにそう思える面
もあるけどな。」

T「確かに後から見れば、あの場面は絶好のチャンスだった。異常値だったと言う
ことを感じるが、その時はそう思ってもなかなか手を出せないモンだ。」

M「手を出すにしろ、更に下値突っ込むことも考慮してリスクコントロールしない
とな。」

T「まあ、リーマンショックの時などはもっと凄い動きだったからな。今までの経
験則が全て吹っ飛ぶような波乱相場だった。」

M「ああ。今までの経験則やテクニカルなどで突っ込み買いに行った向きは皆大怪
我した。」

T「なかなか、そのような状況では売り狙いもしにくいモンだ。派手にリバウンド
する恐れもあるからな。」

M「ああ。結局は早めにポジション無くして、ある程度相場が落ち着いてから長い
目線で買いに行った人の方が、儲けられると言うことも多い。」

T「まあ今回はリーマンショックのような、明確な悪材料が出ていたわけではない
けどな。」

M「確かにそうだな。中国経済減速だって、まだ思惑の段階だ。減速しているのは
確かだが、現状では過度に懸念しすぎている面も強い。」

T「ちょうど米国の利上げが近づいてきた時期に中国経済減速懸念が強まってきた
ことで、懸念が増幅してしまった面もあるんだろうな。」

M「そうだな。ただそういう状況になれば利上げ時期の後ずれという事にもなりや
すいし、中国経済減速だってまだ打つ手はあるだろう。」

T「だからパニックが落ち着けば、大きく戻すことが出来たんだろうな。米ダウは
6営業日で1880ドル近く下げた後、2営業日で990ドル近くも戻した。あっさり半値戻
しを達成した。」

M「日経平均も週末にかけてかなり戻したからな。200日移動平均線を今週大きく割
り込んだが、終わってみれば戻している。」

T「ただここからだろうな。戻り一服となりやすい状況だし、再度下値を試すのか
、それとも更に戻すのか・・・。」

M「ああ。昨日の米国市場は最近にしては小動きだった。終日方向感見えない展開
で売り買い交錯だったと言えるだろう。」

T「恐らくそういった相場に来週はなりそうだな。」

M「だろうな。売り買い交錯しやすいだろうな。米国や中国で重要な経済指標発表
も多い。特に1日の中国製造業PMIや、週末の米雇用統計が注目される。」

T「米国は利上げ時期がまだ解らない状況だからな。9月利上げの可能性は今回の混乱で後退しているとはいえ、米経済指標は比較的にしっかりだ。」

M「ああ。先日の4-6月期GDPも強い数字だった。来週発表される米経済指標に強いモノが目立つようだと、9月利上げの可能性も再び強まるかも知れない。」

T「米景気が強いことは良いことだが、利上げによる影響が警戒されるからな。」

M「取りあえず来週どういう相場になるのか注目したい。」

T「ああ。期待したいモンだ。」