◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2015/09/5(土)発行

=================◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆=================T「今週も波乱的な相場になったといえる。先週、週末へ向け戻した分を全て吐き出してしまった。」M「ああ。結局、先週後半の戻りは単なるリバウンドだったと言うことになる。まだ大底は付けていなかったということだ。」T「相変わらずボラティリティ大きく、値幅が大きくなりやすい。それだけに日経平均数百円簡単に動いてしまう。」M「これだけボラティリティ大きかったら安易に手出しはしにくいだろうな。」T「だよな。振り回されやすい相場だともいえ、手控える向きも増えてきそうな感じだ。」M「ああ。それに押し目買いも既に入れてしまって、動くに動けないという向きも当然増えてくる事になる。」T「そういった向きも含め、市場への参加者乏しくなってくると、それがまたボラティリティを高める要因にもなってしまう。」M「来週はメジャーSQ週だけに、一段と荒い展開になる恐れはありそうだ。」T「そうだろうな。SQ通過するまでは落ち着きそうもないか・・・。」M「ただSQ通過後には、日銀会合や米FOMCも控えている。良くも悪くも相場を大きく動かすイベントだけに、そう簡単には落ち着かないのかもな。」T「ああ。ただ取りあえず昨晩、一つの大きなイベントは通過した。」M「米雇用統計だな。8月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が17.3万人増となり、市場予測を大きく下回った。」T「ただ失業率は想定以上に低下しており、何とも掴みにくい結果となった。」M「そうだな。しかも6、7月分の雇用者数は上方修正されている。それを考慮すれば、しっかりとした雇用統計だったと言えるだろう。」T「だろうな。発表直後は市場も迷って不安定な展開となっていたが、米国市場では嫌気された感じだ。」M「ああ。この結果だと9月利上げの有無が判断できないとの声が聞かれた。9月の利上げは無いとの見方が多い状況だが、この雇用統計では9月利上げもあり得るとの見方も出てきたようだ。」T「そのようだな。それだけに不透明感から手仕舞い売りが優勢となった感じだ。」M「まあ、利上げは既に織り込んできているとはいえるが、やはりこれだけ久々の利上げであり、大きな転機には変わりないからな。それだけに、市場がどういう反応を示すのか掴みにくい。」T「単純に織り込み済みで利上げ後は米国株は買いで反応するのか、それとも改めて嫌気されるのか・・。また為替市場は利上げでドルが買われるのか、それとも利上げはある程度織り込まれているだけに逆に出尽くしで売られるのか・・。」M「米国市場やドルの動向だけでなく、他の国の市場はどうなるのかも読みにくい。米利上げは新興国市場にはマイナスとの見方も多いだけに・・。」T「確かに・・。そういった不透明感満載な状況だけに、利上げは警戒されていると言うことなんだろう。」M「基本的に投資家は不透明感を嫌うからな。解らない場合は取りあえずポジション落とすと言うのは基本だけに、今はそういった動きが強まっているんだろう。」T「だよな。昨日の雇用統計をうけ、9月の利上げの可能性も再び出てきたことから、取りあえず手仕舞いに動いた向きも多いという訳か・・。」M「8月の雇用統計は上方修正されることが非常に多いという話だし、それまで考慮すれば米労働市場は非常にしっかりしているとも言える。逆に利上げをあまり遅らせてしまうと悪影響になるとの見方も少なくない。」T「まあ、それはわかるんだが、出来れば12月にして欲しいもんだ。12月利上げ予想が最も多いわけだし、かなり織り込まれているだろう。」M「それに12月までには日柄もあるだけに、それまでには更に織り込まれていくだろうからな。」T「ああ。完全に織り込まれてしまえば、利上げも怖くはないだろう。利上げでアク抜けにもなりやすい。」M「まずは来週、しっかりと下げ止まれるか注目だろう。日本株、更に売られるようだと結構やっかいだぞ。この水準は公的資金が入る水準であり、逆に入らなかったりすれば、市場に不安を与えてしまう。」T「だよな。そうでなくても既に、弾切れなのではとの見方も増えてきている。」M「それに、公的年金資金は去年からかなり買ってきたからな。これ以上、下げてしまうと運用成績が酷いことになってしまう。」T「そうなると連想的に年金への不安も強まるだろうし、国内景気に悪影響になる恐れもあるのかもな。」M「来週は、クジラといわれる公的資金の買いが再び観測されてくるかが注目だな。取りあえずは月曜日だ。」T「ああ。期待したいモンだ。」