◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆ 2016/12/17(土)発行

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日本市場は堅調に上昇した。これで6週連続の上昇だ。」

M「ああ。米大統領選以降、依然として上げ続けている格好だ。しかも日経平均9連
騰だからな。」

T「今週も為替が更に円安進行しており、日本株には追い風となった。」

M「そうだな。今週は注目された米FOMCがあった。想定通り利上げされたが、FOMCメンバーによる金利見通しが前回9月時の予想より引き上げられたことが、ドル買い要因となっている。」

T「そのようだな。ただそんな事は既に織り込まれているんじゃなかったのか。金
利見通し上方修正される公算大きかったといえる。」

M「そうは見ていなかった向きも多かったようだな。それにFOMC声明文やイエレン
FRB議長の会見はタカ派寄りになってきており、FOMCメンバーによる来年の利上げ回数は中央値で3回となっているが、もしかしたらそれ以上になる可能性もあるのではとの見方にも繋がっているようだ。」

T「まあ今後の経済状況や、トランプ次期大統領による政策の影響次第で変わるだ
ろうからな。確かに予想通り3回になるとは限らない。」

M「もちろん実際は3回も利上げできないとの見方も多い。去年12月に利上げしたと
きは、今年の予想4回だったからな。」

T「ああ。でも実際今年は1回だけの利上げで終わった。基本的にイエレンFRB議長
自体がハト派だけに、来年も現状の予想より利上げ回数少なくなるように思えるが
・・・。」

M「そうだな。ただやはりトランプ政権による影響が不透明というのが大きいだろ
う。それによりインフレ加速する恐れがあるだろうし、そうなれば利上げペースも
速めざるを得ないだろうからな。」

T「確かに・・。結局今のドル高は、金融政策云々というより、やはりトランプ次
期大統領への思惑が要因なんだろうな。」

M「まあそういうことだろう。ある意味、為替市場に大きな影響を与える事が多い
FOMCを通過したことで、ドル買い安心感が強まった格好なのかも知れない。」

T「先週末1ドル115円だったが、今週は1ドル118円台半ば過ぎまで円安進行する場
面があった。本当に1ドル120円が射程圏に入ってきたといえる。」

M「昨年末のドル円は1ドル120円程度だった。それだけにドル円相場も今年下げて
きた分を、大統領選以降取り戻してきた格好だ。」

T「株価は既に今年の取り戻しているだけに、それを考えればドル円1ドル120円戻
しても何ら不思議はないと言うことだな。」

M「そうだな。ここまで来れば行ってしまった方が解りやすいかもな。」

T「ただ昨晩はドル高円安も一服しているし、いい加減に息切れしてきても不思議
はない状況だ。」

M「まあ、かなり前からそういう状況だったと言えるが、それでもここまでドル高
円安が続いているんだ。来週更に円安進行しても誰も驚かない。」

T「確かに・・。1ドル120円で、日経平均2万円、米ドルは2万ドルというレベルで
年末迎えられれば良いけどな。」

M「ただ当然警戒は必要だろう。ここまで急ピッチなのは間違いないし、何らかの
きっかけで大きく流れが変わっても不思議はない。確かに今の雰囲気からも大崩し
そうな感じは無いけどな。」

T「ああ。ただそういう時こそ注意は必要だろう。」

M「来週から海外勢はクリスマス休暇入りする向きも多い。それだけに株式市場も
為替市場も閑散になりやすい。閑散に売り無しという展開なら良いが、閑散時に何
かリスクオフ要因でも出てくると怖いと言える。」

T「確かに。閑散だけに買い注文自体も乏しくなっているため、ちょっとした投げ
売りで大きく下げてしまうことはあるからな。」

M「良くも悪くも大きく動きやすくなる。ただ上方向には既に十分動いてきており
、テクニカル的な過熱感も高いため、ここから更に上に大きく振れることは考えに
くい。」

T「ああ。それだけに大きく動くなら下ということになるかもな。」

M「まあ、何もなければ高値圏での揉み合いという展開だろう。」

T「そう期待したいところだ。いよいよ今年も残すところ2週間だ。波乱無くこのま
ま正月を迎えたいモンだな。」

M「ああ、期待したい。」