折らないカッター、光で固まる接着剤 一芸文具18選

折らないカッター、光で固まる接着剤 一芸文具18選


2017/2/25

 消せるボールペン、立てられるペンケース、折れないシャープペン……。大ヒットした文房具は、すべて「既存の常識」を技術やアイデアで打ち破ったもの。こうした革新的な“一芸文房具”を使えば、仕事や作業の効率をさらに上げることができる。

 プラスの「オランテ」は「折らないでいいカッター」。厚みのある刃を採用し、フッ素加工を施すなど、一般的なカッターのように刃を折らなくても切れ味が長く持続する工夫を盛り込む。刃先に一切触れずに刃の交換ができる他、チャイルドロック機構を採用するなど子供がいる家庭でも安心して使える。

 子供だけでなく大人にも受けそうな「透けるクレヨン」もある。コクヨの「透明くれよん」の素材はオイルゲル。一般的なクレヨンのようにすべてを塗り潰すのではなく、色を塗っても下絵が透けて見える。水彩画のような透明感のある独特の風合いが特徴だ。

 透明の液体プラスチックに付属のUVライトを照射すると瞬時に硬化し、接着や補修などに使えるのが「BONDIC(ボンディック)」。UV(紫外線)を当てなければ固まらないので、自分のペースで補修作業を行える「慌てなくていい接着剤」ともいえる。ケーブルや模型の補修の他、何度も塗り重ねていくことで、簡単な造形も可能だ。

■オランテ:もう折らなくていい! 安心のカッター
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1325841023022017000000-PN1-19.jpg

刃はカートリッジに収納されている(写真下)。刃が不意に飛び出ない「チャイルドロック機構」も搭載している
プラス:実勢価格437円(税込み)

 刃を折らなくても切れ味が持続するカッター。フッ素加工などを施し、アンケート調査で浮上した「刃を折るのが怖い」という不安を解消した。刃はカートリッジに収納されているため、交換時に触れなくていいのも安心できるポイントだ。

■オールメタルセーフティカッター:切り終わると刃を収納するプロ用ツール
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1325842023022017000000-PN1-19.jpg

刃にかかる抵抗がなくなると、スプリングの力で本体に収納される仕組み。出した刃を固定することはできない
オルファ:実勢価格1200円(税別)

 スプリングを内蔵しているため、切り終わると刃を本体に自動で収納する。食品関連などプロの現場向けに開発された商品だが、宅配便の開梱用カッターとしても役立つ。ステンレス製で水洗いできメンテナンス性が高いのもいい。

■スライドクリッパー・ソフト:軽い力で留められるスライド式クリップ
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1325843023022017000000-PN1-19.jpg

半透明のポリプロピレン部分で紙を挟んでから上部のカバーを押し込む。上に引けば軽い力で外すことができた
オート:予想実売価格500円(税別)

 手で簡単に着脱できるクリップ。最大で20枚ものA4用紙を留められる。付属のホルダーに入れればペンケースなどにもすっきりと収納可能。クリップの内側は弾力のあるポリプロピレン製で、挟むものを傷つけにくいのも利点だ。

■BONDIC:光で固まる新世代の“瞬間接着剤”
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326329023022017000000-PN1-18.jpg

接着だけでなく、模型やケーブルの補修にも向く。UVで固まるため自分のペースで作業を進められるのは便利だ
オリエント・エンタプライズ:実勢価格3180円(税込み)

 たったの4秒で固まる特殊な液体プラスチック。透明なBONDICを塗布し、付属のUV LEDライトを当てるとすぐに硬化する。接着力は強く、修理や補修を素早く行えた。歯科医が最新の治療技術からヒントを得て開発を行ったという。

■ジュースアップ:極細ペン先でも滑らかな書き味
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326331023022017000000-PN1-18.jpg

黒い紙に「ホワイト0.4mm」でイラストを描いてみたところ。コントラスト感が強く、鮮やかな線に仕上げられた
パイロットコーポレーション:実勢価格194円(税込み)

 新開発のペン先で、細くても滑らかに書けるようになったゲルインクボールペン。特に「パステルカラー」や「メタリックカラー」は白い紙だけでなく、黒い紙での発色性に優れる。メッセージカードなどを“盛る”のに重宝しそうだ。

■筆ボール:ペン先がスムーズに滑る、驚きの極太ペン
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326428023022017000000-PN1-17.jpg

太いペン先で、紙の抵抗を感じずに滑らかだった。インク量が多いため、使う紙によってはにじむこともあった
オート:実勢価格150円(税込み)

 肉眼ではっきりと見えるほど大きい直径1.5mmのボールをペン先に採用したペン。極太の文字をするするとスムーズに書ける。筆のように漢字の止め、はね、払いの表現ができ、宛名書きなどに特に向く。赤と青の2色を用意している。

■デコレーゼパステル:ガラスや写真を飾り付ける新感覚のペン
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326438023022017000000-PN1-17.jpg

ペン先をガラスなどに押し当てると内部からインクが出てくる仕組み。さまざまなものを“デコる”ことができる
サクラクレパス:実勢価格821円(5色セット。税込み)

 紙だけでなくガラスや金属、プラスチックにも書ける。インクが盛り上がり、書いた線がやや立体的になるのが特徴だ。ガラスの瓶にちょっとした文字を書くだけでも、雰囲気をがらりと変えられた。写真の装飾に活用するのもいい。

■ノリノプロ:紙に沿ってきれいに真っすぐのり付け
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326440023022017000000-PN1-17.jpg

ガイドを紙の端に沿わせてから本体を引き、のり付けを行う。テープは長さ22mでコストパフォーマンスもいい
プラス:実勢価格389円(税込み)

 封筒閉じやプリント貼りなどがきれいにできるテープのり。新機構のガイドを紙の端に掛けてテープを引くことで、真っすぐにのり付けできた。ドットのりタイプと強粘着タイプの他、付箋を作れるはがせるタイプの3種を用意する。

■ロジカル・消しゴム:用途に応じて2種の消しゴムを使い分け
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326475023022017000000-PN1-17.jpg

黒い消しゴム部分の厚さは約3mm。硬めでゴムの角を使って細かい文字や線などをしっかりと消すことができた
ナカバヤシ:実勢価格146円(税込み)

 黒い硬めのゴム部分をスライドさせて使えば、細かい文字の修正が可能。大きな白い部分は一般的な消しゴムのように広範囲の文字を軽い力で素早く消すことに使う。2種の消しゴムを用途に応じて使い分けられるのは非常に便利だ。

■透明くれよん:下絵が見える、独特の色彩と透明感
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326476023022017000000-PN1-17.jpg

鉛筆やペンで描いた下絵が見え、透明感がある。原料は化粧品にも使われているオイルゲルで手に付いても安心
コクヨ:実勢価格1944円(10色・税込み)

 透明なオイルゲルを素材に使ったクレヨン。これまでのクレヨンと異なり下絵が透けて見えるため、水彩絵の具で色を塗ったような独特の風合いになる。書き心地は非常に滑らかで、色鉛筆やマーカーなどの上からでも色を塗れる。

■keyin:ボタンで押印できる“キーボード”
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326477023022017000000-PN1-16.jpg

印面の直径は9mmでスタンダードサイズ。印の書体や色を自由に選べる。カバーが付いており持ち運びもできる
デザインルーム/サンビー:実勢価格2700円(税込み)

 パソコンをイメージさせるキートップで印を押す仕組みのユニークなスタンプ。キートップはアルファベットや「Esc」などから好きなものを選び、印面は専用サイトからオーダーする。驚きのあるプレゼントとしても使うのもありだ。

■テープノフセン:好きな長さに切れるカッター付き付箋
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326517023022017000000-PN1-16.jpg

カッター付きで好みの長さに付箋を切れる。全面のりで接着力が強く、付箋をなくしにくいのは大きなメリット
ヤマト:実勢価格311円(税込み)

 必要な長さにカットして使える付箋。ロール状で全面にのりが付いているため、しっかりと貼れてはがれにくいのも強みだ。テープ幅15mmのポケットサイズで持ち運びに向く。ローズ、オレンジ、ライム、レモンの計4色を展開する。

■おもしろスケール:平行線をラクに引けるローラー付き定規
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326518023022017000000-PN1-16.jpg

ローラーを転がしながら平行線を引いていく。本体には青いラインがあり、細かい表などを読む際にも活用できる
ドラパス:実勢価格626円(16cm・税込み)

 転がして線を引くだけで、平行線を簡単に書ける定規。ローラー部分にはらせん状の目盛りがあり、定規を何センチ移動させたかもわかりやすい。中央の分度器で角度を測ったり、定規の穴を使って円を描けたりするなど機能は多い。

■SHURITTO:ToDoの進捗を“体感”できるカード
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326520023022017000000-PN1-16.jpg

完了した項目をペン先で破る行為が新鮮だった。カードの柄は、ドット、グリッド、ストライプなど9種類を用意

ペーパリー:実勢価格378円(税込み)


 完了させた項目を破いて“達成感”を味わえるToDoリストカード。半透明のグラシン紙部分にやるべきことを書き、完了後にペンで一気に破るのは不思議な爽快感があった。1パック10枚入りで、1枚につき9つの項目を書き込める。

■CUBE:マグネット内蔵で自在に使えるクリップ
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326521023022017000000-PN1-16.jpg

A4用紙なら5枚まで保持できる。横方向にスライドさせれば、真ん中の用紙だけスムーズに抜き出せるのは便利
オート:実勢価格500円(税別)

 片手で紙の抜き差しが簡単にできるマグネット内蔵のクリップ。補助鉄板シールが付属し、磁石が付かない面にも張れる。多角形のデザインが特徴で、立たせればカードスタンドになるなど工夫次第でさまざまな用途に活用できる。

■フック画鋲:ものを掛けられる画期的な機能性画びょう
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326553023022017000000-PN1-15.jpg

デザイン性に優れ、小さくて目立たない。大切な写真やカードに穴を開けないで飾れるのはいい。1箱6個入り
中川政七商店:実勢価格1404円(税込み)

 先端部がL字型になった金属製の画びょう。フックとして使って小物やアクセサリーをぶら下げられる他、2つ使えばカードなどを壁に立て掛けることもできる。針の部分は鉄製で、耐荷重量は約500gと作りはしっかりとしている。

■ブロッククリップ:クリップで実用的な“ブロック遊び”
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326555023022017000000-PN1-15.jpg

1パックにはSサイズ12個、Mサイズ12個が入っている。シンプルなメモスタンドなどを手軽に組み上げられた
デザインフィル:実勢価格500円(税別)

 ブロックのように組み立てられるクリップ。紙を10枚まで挟めるSサイズと15枚まで挟めるMサイズの2種があり、アイデア次第でさまざまなものを作れるのは面白い。まとめておけばペンケースの中でも散らからないという利点も。

■F.O.B COOP Wリングノート/ミニノート クロス罫:図や表が書きやすい新スタイルのノート
http://www.nikkei.com/content/pic/20170225/96958A9F889DE3E1E0E7E5E6E1E2E0E1E2E0E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1326556023022017000000-PN1-15.jpg

フリーハンドで図形や表、グラフなどを簡単に描けた。濃淡2種類ある十字は意外に見やすく、開放感があった
キョクトウ・アソシエイツ:実勢価格450円(A5・税別)、370円(A6・税別)

 2種類の十字が5mm間隔で均等に配置された新感覚のノート。十字を目安にすることで、文字や図形を細かくきれいに書ける。実際に定規がなくてもフリーハンドで真っすぐな線が引けた。付箋をきれいに貼れるのも気持ちがいい。

日経トレンディ編集部)