◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.04.29

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週もしっかりとした展開となった。」

M「ああ。日経平均は2週連続の上昇となり、今月の下落分を取り戻した。」

T「そうだな。節目の19000円もあっさりと超えてきたし、ドル円相場も1ドル110円
台まで戻す動きとなっている。」

M「今までのリスクオフの流れの巻き戻しだな。」

T「だろうな。複数の懸念からリスクオフの流れになっていたが、今週そういった
懸念がかなり後退したことが大きい。」

M「一つの懸念だったといえるフランス大統領選1回目の投票が、無難な結果となり
安心感に繋がった。」

T「昨年はブレグジットを問う英国民投票米大統領選と、いずれも想定外の結果
となったことから、今回のフランス大統領選への警戒もあったようだが、終わって
みれば事前の世論調査通りとなった。」

M「ああ。全くの波乱ない結果となった。マクロン氏がトップ通過で、2位にルペン
氏となり、想定通りの結果となったといえる。」

T「この2人での決選投票ならマクロン氏が圧勝するとの見方が多い。5/7に決選投
票控えているが、懸念する声はもはや乏しいようだ。」

M「だろうな。1回目投票の二人の票数の差を見ても明らかだし、敗退した候補たち
は次々にマクロン氏支持を表明している。」

T「そうだな。それだけに決選投票も想定通りの結果となる可能性が極めて高そう
だ。」

M「まあ、それだけにもしマクロン氏敗れるようだと大波乱だけどな。」

T「かなりのテールリスクだが、英国民投票米大統領選のようにはならないだろ
う。」

M「まあ、直前には多少警戒感も見られるかも知れないが、1回目の投票時ほどは警
戒されそうもない。」

T「だろうな。今週はフランス大統領選1回目が無事通過したことに加えて、北朝鮮
リスクが後退したこともリスクオフの巻き戻しに繋がっている。」

M「ああ。25日の北朝鮮の軍創建85周年を無事に通過した。」

T「それに合わせて核実験でも行うのではと言う懸念はあったからな。」

M「更にリスクオフの巻き戻しを強めたのが、やはり米国企業の相次ぐ好決算だろ
うな。」

T「ああ。好決算発表する米企業が相次ぎ、米国株の見直し買いが強まった。」

M「注目されたトランプ大統領の税制改革案は26日に公表されたが、目新しいこと
は何もなかったといえる。」

T「そうだな。トランプ大統領が公約時に言っていたことや、事前に報じられてい
たことと、ほぼ同じだ。」

M「しかも詳細面は全くなく、財源に関しては一切触れられていない。」

T「これじゃ議会通すのは難しいだろう。」

M「まず無理だろうな。それだけに、このサプライズ何もない税制改革案概要が発
表され失望されるとの懸念もあったが、そのような動きはさほど見られなかった。」

T[まあ多少米国株重しとなる面もあったと言えるが、限定的だった。」

M「既に期待感も大きくはなかったともいえるが、相次いで出ていた企業の好決算
をうけて、政策に対しての市場の関心が薄れていた面もあるかもな。」

T「確かに・・・。政策期待がきっかけでリスクオフの巻き戻しが始まったともい
えるが、途中からは政策期待ではなく別の理由でリスクオフの巻き戻しになってい
ったという感じなんだろう。」

M「相次ぐ企業の好決算や、フランス大統領選無事通過、それに北朝鮮リスク後退
と・・。」

T「だろうな。今週にも新たなオバマケア代替法案が共和党内で合意されるとの期
待あったんだが、それも結局合意できていないしな。」

M「28日で切れる暫定予算も、取りあえず1週間のつなぎ予算案で凌いだだけで、依
然として不透明なままだ。」

T「来週中に決められるのかね。」

M「どうだろうな。来週の懸念要因とならなければいいのだが・・。」

T「あと、北朝鮮問題もまだ燻っている感じだ。今朝、北朝鮮が再びミサイル発射
している。」

M「ああ。発射直後に爆発して失敗に終わったようだが、依然として北朝鮮は挑発
的な姿勢を崩していないと言えるだろう。」

T「4/16にもミサイルを発射し、直後に爆発し失敗しているが、その時は米国によ
サイバー攻撃が失敗に導いたとの見方もあった。」

M「ああ。それが事実なら今回の失敗も米国のサイバー攻撃なのかもな。」

T「だとすれば、凄いけどな。まあ単なる憶測に過ぎない可能性も高そうだが・・
。」

M「確かに・・・。いずれにしろ答えはわからないだろうな。もしそうだとしても
米国は明らかにしないだろうし、北朝鮮だって言わないだろう。」

T「まあ、もしサイバー攻撃によるものでも北朝鮮自体も解らないだろうけどな。
確かに米国は言わないだろう・・。」

M「確かなことは、北朝鮮の挑発はまだ続いているということだ。つまりそれは北
朝鮮リスクは消えていないと言うことを表す。」

T「ああ。来月再び、北朝鮮リスクがリスクオフの動きを呼び込んでしまうという
恐れは否めないということだな。」

M「そうだな。まずは日本がゴールデンウィーク中、北朝鮮含めて波乱要因出てこ
なければ良いけどな。」

T「ああ。期待したいモンだ。」