米韓FTAは見直し、韓国がTHAAD費負担を=トランプ氏

米韓FTAは見直し、韓国がTHAAD費負担を=トランプ氏

[ワシントン/ソウル 28日 ロイター] - トランプ米大統領は27日、ロイターのインタビューに応じ、韓国との自由貿易協定(FTA)を停止あるいは再交渉すると語った。
また、韓国政府に対しては、米軍による新型迎撃ミサイル(THAAD)システム配備の対価として10億ドルの支払いを求める考えを示した。

大統領は2012年に発効した米韓FTAについて、米国がカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを完了した後、再交渉の対象になると指摘。
米韓FTAは「ヒラリー(クリントン国務長官)が結んだ、受け入れられない、ひどい協定だ」と批判し、米国は同協定を「再交渉もしくは停止する」と語った。

国税調査局のデータによると、米国の対韓国貿易赤字は、米韓FTA発効前の2011年は132億ドルだったが、2016年には277億ドルまで増えている。
 4月27日、トランプ米大統領(写真)は、ロイターのインタビューに応じ、韓国との「ひどい」自由貿易協定を停止あるいは再交渉すると語った。写真はホワイトハウスでインタビューに応じる同大統領(2017年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ氏の発言を受け、韓国の総合株価指数.KS11と通貨ウォンKRW=は下落に転じている。
韓国企画財政省の匿名の高官はロイターに対し「発言と実際の政策は異なる」と述べた。現時点ではトランプ政権から何の要請も来ていないとし、今後の動きを見守っていく必要があるとの考えを示した。また、FTA再交渉について韓国は公式要請をまだ受けていないとする前日の柳一鎬・企画財政相の発言に言及した。
韓国自動車工業会(KAMA)の幹部はロイターに対し、同国の自動車メーカーは米韓FTAが見直される可能性を懸念していると語った。KAMAは現代自動車(005380.KS)や起亜自動車(000270.KS)を含む自動車メーカーで構成される業界団体。

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