◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.08.26

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週も日本株は下落となった。これで日経平均は6週連続の下落となり、TOPIX
は3週連続の下落だ。」

M「まあ確かに下落したが、先週末比で小幅安程度にとどまっており、今週は下げ
渋るも見せていたといえる。」

T「そうだな。言ってみれば安値圏揉み合いだった。」

M「ただ大したリバウンドも見せておらず戻りの鈍さも目立っていたと言えるだろ
う。」

T「確かにそうだな。米国株は今週しっかり反発したんだが、日本株ドル円が円
高水準で燻っており重しとなった格好だ。」

M「今週もまた1ドル108円台まで円高進む場面何度か見られている。週末にはジャ
クソンホールでイエレンFRB議長とドラギECB総裁が講演を行う予定だけに手控え感
も強かった感じだ。」

T「ああ。それだけに講演を機に動きが出てくるかなと期待はされたんだが・・。」

M「そうだな。確かに動きは見せたが、取りあえず週末の米国時間では今週の揉み
合い相場を抜け切れていない印象だ。」

T「ああ。注目されたイエレンFRB議長の講演ではバランスシート縮小など金融政策
に関しての言及はなかった。」

M「ある程度は想定されていたものの、それでもイベント通過でドルの買い戻しが
強まったりすれば良いと思っていたんだが・・。」

T「素直にドル売りで反応しており、1ドル109円後半で推移していたドル円は再び
109円前半まで戻している。」

M「ドラギECB総裁も金融政策に関しての言及はなかったんだが、一部で懸念されて
いたユーロ高への牽制もなかった。」

T「ああ。それによりユーロ買い安心感に繋がったようだ。」

M「お陰でユーロ円は円安へ振れているが、ドル円円高気味だけに、日本株への
好材料にはなりそうもない。」

T「取りあえずイベントを一つ通過したことで来週もっと積極的な押し目買いでも
日本株に入ればいいのだが・・。」

M「そう期待したいところだが、今朝北朝鮮が短距離ミサイルと思われる飛翔体を
日本海へ向け発射したようだ。」

T「昨日は北朝鮮先軍節記念日であり、何らかの行動を起こすのではとの警戒も
あったが・・・。」

M「まあ、短距離ミサイルであれば、いつものちょっとした発射実験だと思われ、
嫌気する動きは限定的になるとは思うが・・。」

T「ただ北朝鮮リスクが改めて意識される恐れは否めない。」

M「そうだな。来月9日には北朝鮮建国記念日だ。昨年その日には核実験を行って
いるだけに、改めて警戒感は強まるかもな。」

T「まあ週明けどういう反応を見せるのか注目したいが・・・。」

M「そうだな。まあ嫌気する動き見られなかったとしても、今の懸念は北朝鮮問題
だけではないからな。」

T「確かに・・。それにトランプリスクも引き続き重しとなる恐れもある。」

M「今週もトランプ節が炸裂している。支援者集会でトランプ大統領はメキシコ国
境の壁建設に意欲を示した。」

T「ああ。しかもかなり強気な発言をしており、今週警戒されて株式市場に重しと
なる場面も見られた。」

M「そうだな。メキシコ国境の壁建設に関して、その予算確保のためなら政府機関
閉鎖も辞さないと発言している。」

T「ああ。メキシコ国境の壁建設に関しては与党内でも反発の声が少なくなく、予
算確保は容易くない。」

M「米国は来月末までに10月からの新会計年度の予算を決める必要があるが、時間
がないため、取りあえず短期間の暫定予算だけでも決めないと政府機関閉鎖に追い
込まれる。」

T「それに壁建設の予算を組み込めるかどうかは非常に不透明だ。」

M「ただ大統領が署名する必要があり、拒否権もあるからな。壁建設を10月からの
予算に入れないと、トランプ大統領が署名を拒否する恐れがある。」

T「そうなりゃ本当に政府機関閉鎖か・・。」

M「いずれにしろ9/5から夏季休暇明けとなる米議会は荒れそうだ。」

T「予算問題もそうだが、連邦債務上限問題も控えている。これも来月中に引き上
げを決める必要がある状況だが、そう簡単に決められるとは限らない。」

M「ああ。今週は米上院共和党のマコネル院内総務が債務上限引き上げに関して楽
観視する発言をしていたが、市場は楽観視はしてないだろう。」

T「そうだな。取りあえず来週、トランプリスクや北朝鮮リスクが高まらなければ
良いけどな。」

M「ああ。8月最後の週、日本株はしっかりと反発できるのか注目したい。期待した
いモンだ。」