◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2017.11.18.25

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は日経平均TOPIXもしっかりと反発した。」

M「ああ。先週は10週ぶりの下落となったからな。下落続くようだと調整長引くとの警戒もあっただけに、あっさり反発したのは投資家心理的に大きいといえる。」

T「それだけ強い相場だと言うことなんだろう。日経平均は25日移動平均線をしっかりキープした格好で、今週も推移した。」

M「それにボラティリティが落ち着いてきたことも追い風だな。先週はまだ乱高下見られており、上にも下にも結構激しく動き見せていたが、今週は落ち着いてきたといえる。」

T「そうだな。やはりボラティリティ大きいと手出ししにくく、手仕舞い売りも出やすく参加者も減りやすいからな。」

M「ボラティリティを示す日経平均VIは、今月11/9に20を突破した。20を超えたのは今年4月以来の事だ。」

T「11/9は日経平均23300円台まで上昇し、その後派手に崩れた日だな。」

M「ああ。その日には日経平均VIは24台まで上昇する場面もあった。先週も20超える場面見られていたが、今週は20日に場中20をやや超えたものの、あとは20未満での推移となっている。」

T「そうだな。昨日は17.77まで低下しており、かなり落ち着いてきたと言えるだろう。」

M「このまま更に低下してくる可能性もありそうだ。」

T「そうなれば、更に買い安心感強まる期待あり、結構早く日柄調整も完了するかも知れないな。」

M「どうだろうな。今週は円高が大きく進行しており、日本株の重石となった面もあるといえるが、果たして今の為替水準で更に上げていけるかどうか・・。」

T「ただ円高進行しても、日本株底堅さ見せているだけに、結構無視して上げていけるんじゃないのか。上げていけば為替も付いてくるという期待もある。」

M「まあ、確かに円高抵抗力はかなり強くなっている。先月だって円高無視して上げてきた経緯もあるわけだし、懸念することでもないのも知れないが・・。」

T「ああ。今週円高進行した要因は、米FOMC議事録が想定よりハト派的な内容だったということや、耐久財受注が弱かったということもあるが、結局は投機筋による手仕舞いが大きいだろう。」

M「まあ、そうだろうな。シカゴ投機筋の円売り越し枚数はかなりの高水準まで積み上がっていたからな。感謝祭へ向けて手仕舞いによる円買い戻しの動きも結構出ていただろうな。」

T「ああ。それによる円高進行という面も結構あると思われ、感謝祭通過しただけに投機筋の手仕舞いも出にくくなるんじゃないのか。」

M「だからといって、改めて円が売られるかは別問題だ。昨日は、本田悦朗駐スイス大使が次期日銀総裁になるのではとの思惑が浮上し、円が売られドル円はやや戻したが・・・。」

T「本田氏は金融緩和積極派であり超ハト派だからな。来年4月には黒田日議員総裁の任期到来となるだけに、次期日銀総裁が誰になるかは為替市場に大きく影響を与える。」

M「ただまだ先の話だし、現状で決まることではない。恐らく二転三転するだろうし、基本的には黒田日銀総裁の続投との見方は強い。」

T「逆にドルが売られる要因はまだ結構ありそうだ。」

M「ああ。12月の利上げは濃厚ながら、その次の利上げがかなり不透明になっている。下手すれば来年6月まで追加利上げ出来ない可能性あるような感じだ。」

T「まあ6月に出来ればまだ良いが、それすら不透明な状況だといえる。」

M「期待されるドルが買われる材料としては、やはり税制改革案だろうな。来年から法人減税が実現できるなら、ドル買い要因となる。」

T「でもそれはまだまだ不透明だな。上院案では減税は再来年からというのが軸になっているようだし、実際どうなるのかは不透明だ。」

M「そうだな。来週から上院で税制改革案の審議が始まるが、どのような案になるのか注目されそうだ。」

T「最終的には既に可決した下院案との一本化が必要となるだけに、下院案とかけ離れる内容だと嫌気されそうだ。」

M「それに12/8には暫定予算の期限が到来する。ついでに債務上限撤廃の期限も到来する。」

T「そうだな。それがあっさり延長出来れば良いが、出来ないとドル売り要因となりそうだ。」

M「債務上限問題は、例え期限来ても暫くは凌げる公算が高いが、歳出予算問題は待ったなしだろう。政府機関閉鎖に追い込まれる恐れがある。」

T「その事に関して来週、トランプ大統領は民主、共和両党の議会指導者と歳出法案について協議する予定だそうだ。」

M「ああ。上手く話がまとまれば良いが、難航するようだとドルだけでなく米国株にも重石となりそうだ。」

T「歳出予算問題がクリアできないとドル買い安心感は出にくそうだな。となればドル円は暫く重い展開続く恐れもある訳か・・。」

M「まあ、円高へ進行していなければ、日本株の売り材料にはならないだろうけど、今の水準でウロウロされていると日本株買いにくさも意識されそうだ。」

T「取りあえず昨晩は円安方向にある程度戻しており、米国株もしっかりと上昇した。」

M「そうだな。年末商戦への好スタートが伝わっており、好感する買いが入っていた。」

T「今日明日も好調な売れ行き見られれば、週明けは更に安心感強まる期待もあるかもな。」

M「まあ、既に期待感で買われているだけに出尽くし的な動きもあるかも知れないが、大きく売られる要因にはならないだろう。」

T「だろうな。となればやはり注目は税制改革案や暫定予算になりそうだ。」

M「日本株は来週しっかり続伸できるのか注目だな。」

T「ああ。期待したいモンだ。」