◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆2018.02.03

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◆◇地場者の立ち話~番外編~◇◆
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T「今週は日経平均TOPIX共に続落となった。」

M「ああ。2週連続での下落で、25日移動平均線も割り込んできている。」

T「先週までの日本株の重しとなっていた、ドル円相場は今週落ち着いていたんだが・・。

M「そうだな。今週はドルが対円で下げ渋っており、週末にかけては円安方向に戻してきていた。」

T「しかし日本株は上げられずだ。」

M「円高一服となってきた一方で、米国株が売られてきたことが重しとなった。」

T「さすがに米国株は上昇が急ピッチだったからな。今年に入ってから、先週末までダウは1900ドル近くも上昇しており、上昇率は年末から7.7%近くも上げていたことになる。」

M「ナスダック指数なんて600pt以上も上昇しており、上昇率は年末から8.7%も上げている。」

T「ああ。日経平均で言えば、昨年末から7.7%上昇した場合、24500円を超えてくることになる。」

M「まあ、日経平均実際は24100円台止まりだったが、円高の割には頑張っていたと言えるのかもな。」

T「にしても米国株の上昇はやはり急ピッチだといえ、その反動がようやくここに来て出てきた格好だ。」

M「結構前から急ピッチだと懸念する声は多かった。ただそれでも強さ継続していただけに売るに売れないという向きも多かったんだろう。」

T「そうかもな。そういった売り渋りが逆に上昇に拍車をかけてしまう格好となり、結局何かをきっかけに反動が起こってしまうことになる。」

M「1月には暫定予算切れとなり、一部政府機関閉鎖に追い込まれたものの、それでも米国株崩れなかったからな。」

T「ああ。その時はまだ企業決算発表への期待感も強かったことが支えとなった可能性もある。」

M「そうだな。ただ今週で好調な米企業決算発表も一巡することになるため、手仕舞い売りも出やすくなったんだろう。」

T「そういったこともあるが、やはり大きなきっかけとなったのが米長期金利の上昇だろうな。」

M「まあ米長期金利の上昇は1月既に見られてきた動きだが、今週に入って一段と上昇してきたことをうけ、ようやく警戒感強まったようだ。」

T「今週は米国で経済指標発表も多く、市場予測上回る強いものが多かったことも米長期金利の上昇に繋がっている面もあるだろう。」

M「それにやはり米国債の売りが止まらないことが影響している。既に損失覚悟で投げてきている向きも多く、金利上昇に拍車をかけている面もあるんだろう。」

T「そうかもな。一部では米国債損切りした機関投資家が、それを埋めるため含み益が乗っている株式を売ってきているとの話も出ている。」

M「それは日本株でも見られているようだ。一部金融機関が米国債損切りし、その穴埋めで保有する日本株を売ってきていると言う見方だ。」

T「そういった動きが広がってくれば、債券安株安という流れになりやすい。」

M「長期金利の上昇は米国だけでなく、欧州でもみれている。ドイツ長期金利も1月は上昇基調となっており、やはり金利上昇が警戒され株の重しとなっている。」

T「ドイツ株なども今週結構売られており、昨日も大幅安だ。今年の上昇分を全て吐き出している。」

M「昨日の米国株も酷い下げとなっており、トランプ相場で一番の下げとなっている。」

T「昨日は米雇用統計が発表されたが、強い数字となり、米長期金利の上昇に繋がった。」

M「4年ぶりの高水準となっており、株式市場には重しとなった。」

T「今までは強い相場続けてきただけに、売ったら買えないということもあって売り渋りも目立っていたんだが、こういう状況になると一気に売りが出てくる。そういった動きになってきたんだろう。」

M「だろうな。売り渋っていた向きがこぞって売りに動くため、どうしても下げも大きくなりやすいんだろう。」

T「こりゃ暫く米国株は調整だろうけど、どの程度で下げ渋れるかだろうな。あっさり止まれば良いのだが・・。」

M「日本株も週明けは波乱必至だが、売り一巡後下げ渋れるか注目したい。ドル円が1ドル110円台まで円安となっており、それが支えとなる期待もある。」

T「しかし日本株は先週は円高が重しとなり、今週は円高止まったのに、米国株安が重しとなる。ある意味、悪いトコ取りだな。」

M「確かに・・。シカゴ日経先物は23000円割れで引けているが、週明け23000円をしっかりキープできるのか注目だな。」

T「ああ。底堅さ見せて欲しいモンだ。」